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第二章 少女期 瘴気編
第三百二話 竜神様救出作戦!3(ローラン視点)
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そこは、荒れ果てた大地。草の一本も生えることなく、散乱しているのは、かつては人間や竜人と呼ばれていた者達の骸。人間と竜人が、殺し合う、戦場のただ中。
『これ、は……』
そんな戦場に降り立った俺は、これが、竜神様の記憶なのかと、戸惑いを隠せない。
「我らには、竜神様の加護があるっ! 進めぇえっ!!」
戦争という狂気に満ちた世界で、唐突に、竜神様という言葉を聞いて、胸の中に嫌なものが込み上げる。
(竜神様は、そんなことのために居るお方じゃねぇっ!)
とりあえず、バカなことをのたまった竜人をとっちめてやろうと動くも、どうやら、俺はこの世界に干渉できないらしい。
『おいっ、テメェ!』
「今こそ、我ら竜人の力を示す時っ!!」
声をかけて、胸ぐらを掴もうとするも、声は届かず、その手はするりと通り抜けてしまう。
『……そうか、これは、記憶だから、か……』
この記憶の中に、俺は存在しない。つまりは、俺が干渉できる余地などない。そういうことだった。
戦いは、人間側の優勢で進み、次第に、竜人達は山の方へと追いやられていく。しかし、山の環境は過酷で、人間達では、麓まで辿り着くのが限界で、追撃の手は、そのうち、なくなっていった。
『そうか……これが、俺達が、山に居た原因……』
戦いのきっかけまでは分からない。しかし、俺達が山に住むことになったのは、明らかに、この戦いが発端だった。山の麓には監視が置かれ、竜人の姿が見えれば、即座に、人間達はそれを追う。それで、竜人が殺されることもあれば、人間が殺されることもあった。
景色が、早送りでどんどん過ぎ去り、俺は、いつの間にか、竜人達が暮らす場所に、ポツンと立っていた。
「竜神様、どうか、我らに加護を」
「このままでは、生きていけません」
「竜神様、竜神達……」
そこは、少し形が違う部分はあれど、俺が竜神様に会っていた洞窟だった。そこで、彼らは何かの供物を捧げているようで、俺は、そっとその様子を見て……すぐに、後悔した。
彼らが捧げていたのは、まだ幼い、竜人の少女。彼女は、腹を裂かれ、苦悶に満ちた表情で、息絶えていた。
(こんなの……竜神様が要求するわけが、ない)
そう、思って、竜神様の姿を捜すも、竜神様は、どこにも見当たらない。
(妙だな? この記憶は、竜神様のものなんだから、竜神様の姿が見えてもおかしくねぇんだが……?)
もし、竜神様の視界を共有しているのであれば、今、この場所に竜神様が居るということになるのだが、竜人達がそれに気づく様子もない。
どういうことだと考えていると、ふいに、洞窟の奥が気になって、そのまま、竜人達を置いて、進み出す。
(奥は、行き止まりのはず……いったい、何が……?)
そして、俺は、そこであまりにも凄惨な光景を目撃することとなる。
『これ、は……』
そんな戦場に降り立った俺は、これが、竜神様の記憶なのかと、戸惑いを隠せない。
「我らには、竜神様の加護があるっ! 進めぇえっ!!」
戦争という狂気に満ちた世界で、唐突に、竜神様という言葉を聞いて、胸の中に嫌なものが込み上げる。
(竜神様は、そんなことのために居るお方じゃねぇっ!)
とりあえず、バカなことをのたまった竜人をとっちめてやろうと動くも、どうやら、俺はこの世界に干渉できないらしい。
『おいっ、テメェ!』
「今こそ、我ら竜人の力を示す時っ!!」
声をかけて、胸ぐらを掴もうとするも、声は届かず、その手はするりと通り抜けてしまう。
『……そうか、これは、記憶だから、か……』
この記憶の中に、俺は存在しない。つまりは、俺が干渉できる余地などない。そういうことだった。
戦いは、人間側の優勢で進み、次第に、竜人達は山の方へと追いやられていく。しかし、山の環境は過酷で、人間達では、麓まで辿り着くのが限界で、追撃の手は、そのうち、なくなっていった。
『そうか……これが、俺達が、山に居た原因……』
戦いのきっかけまでは分からない。しかし、俺達が山に住むことになったのは、明らかに、この戦いが発端だった。山の麓には監視が置かれ、竜人の姿が見えれば、即座に、人間達はそれを追う。それで、竜人が殺されることもあれば、人間が殺されることもあった。
景色が、早送りでどんどん過ぎ去り、俺は、いつの間にか、竜人達が暮らす場所に、ポツンと立っていた。
「竜神様、どうか、我らに加護を」
「このままでは、生きていけません」
「竜神様、竜神達……」
そこは、少し形が違う部分はあれど、俺が竜神様に会っていた洞窟だった。そこで、彼らは何かの供物を捧げているようで、俺は、そっとその様子を見て……すぐに、後悔した。
彼らが捧げていたのは、まだ幼い、竜人の少女。彼女は、腹を裂かれ、苦悶に満ちた表情で、息絶えていた。
(こんなの……竜神様が要求するわけが、ない)
そう、思って、竜神様の姿を捜すも、竜神様は、どこにも見当たらない。
(妙だな? この記憶は、竜神様のものなんだから、竜神様の姿が見えてもおかしくねぇんだが……?)
もし、竜神様の視界を共有しているのであれば、今、この場所に竜神様が居るということになるのだが、竜人達がそれに気づく様子もない。
どういうことだと考えていると、ふいに、洞窟の奥が気になって、そのまま、竜人達を置いて、進み出す。
(奥は、行き止まりのはず……いったい、何が……?)
そして、俺は、そこであまりにも凄惨な光景を目撃することとなる。
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