悪役令嬢の生産ライフ

星宮歌

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第三章 少女期 女神編

第三百九十四話 上の決定

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「それって……今、どんな決定が下っているんですか?」


 創世神様以上の神が存在するなんて、私は……いや、私達は、一度も考えたことがなかった。しかし、創世神様は告げる。自分は所詮、ただの中間管理職で、代わりはいくらでも居るのだと。上の決定に逆らうだけの力など持ち合わせていないのだと。
 恐らく、この神界の神が束になって立ち向かったとしても、創世神様を倒せるかどうか分からない。むしろ、今回、どういうわけか、邪神によって殺されかけていたということの方が疑わしいと思える事態だったわけで、そんな創世神様が恐れるだけの神など、恐怖以外の何者でもない。


「うむうむ。現在は、滅ぼす方に傾いておるな。じゃが、完全に決定しているわけではない。死にものぐるいで頑張れば、どうにかなるやもしれん」


 それはつまり、まだ、希望はあるということだ。それならば、私達は、何としてでもこの世界を守ってみせよう。そう、意気込んで、方法を問いかければ、珍しく、その顔を悲しそうなものに変える。


「うむ……神界に入り込んだ邪神の討伐が大前提じゃが、それだけでなく、世界の破壊装置として設定されておる神を相手にせねばならん。破壊装置となった神を殺し、新たに世界の破壊装置たる神を設置すること。それが、世界を守る唯一の方法じゃ」

「破壊装置の神、ですか?」


 そんな私の質問に、創世神様は説明を始める。
 世界には、必ず世界を滅ぼすための破壊装置となる神が設置されているということ。彼らは、通常、二柱から三柱用意され、その神は、部下として邪神を生み出すということ。上の神が世界を滅ぼすと決定した時、もしくは、世界を試す時に動き出し、邪神とともに創世神を殺害し、神界を滅ぼし、自らも世界とともに消滅するということ。

 それらを聞いて、私は、その破壊装置としての神らしき存在へと目を向ける。いや、私だけではない。他のメンバーも、彼女へと、目向けていた。


「うむ、皆の予想通り、彼女は……ルクレチアは、世界の破壊装置じゃ」


 倒れたまま、全く動かない邪神。イリアスの肉親らしき邪神。それが、世界の破壊装置だという。
 その結論に、きっと、誰もが嫌な予感を覚えていた。しかし、誰もが、その問いを発することができない。だから、なのか……創世神様は、苦々しい表情で、それを、告げてしまう。


「この世界で、破壊装置となった神は二柱。ルクレチア・ラー・リライクと、その双子の兄、イリアス・ラー・リライクじゃ……」


 聞きたくない、知りたくない事実。だって、それじゃあ、まるで……。


(イルト様を、殺さなきゃいけない……?)

「破壊装置となった神に、救いは与えられないのじゃ」


 そんな、創世神様の言葉が、嫌に、頭に残った。
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