大事なことなので、もう一度言います。メインヒロインはあちらにいるのでこっちに来ないでください!!

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その後、リリィが壊した水晶は別のものに変えられ、順調に魔力調査は終わった。

今日はこれで終わり、明日の朝クラスが発表される。

「終わったー」

ホールの外に出て思いっきり背中を伸ばす。

「ねぇニコ!学校探検しようよ!!」
「えぇ~ダメだよ、今から寮に戻って片付けしないといけないよ?」


マギア学園は全寮制だ。
——平民は、だけど。
私とリリィは隣同士の部屋。貴族たちは相変わらず自由で、家から通う人も多い


「大丈夫だよ!夜にパパっと片付けたらどうにかなるよ」

うーん、まぁゲームのシナリオも問題なく進んだし、ゲームには入学式が終わった後のことは書いてなかったし、いいか


「わかったよ、じゃあ部屋の片付け手伝ってね!」
「まかせてよ!!よし、じゃあレッツゴー」


それから学校探索が始まった。
運動場や魔力の実習棟、ウサギや犬、猫に触れあえる場所まであって、見て回るだけで時間が足りなかった。


「凄すぎる、学園生活楽しみすぎる!!」
「ほらねー探検して良かったでしょー」


今私とリリィは学園の中心あたりにある噴水がある庭園にいる。
季節の花がたくさん咲いている。


「でも、早く帰らないと怒られちゃうかもな~」
「そう言う時は謝ればいいんだよービビリだなニコは~」
「そういうことじゃないよーもう!」
「怒らないでよー」


放課後の誰もいない庭園に噴水の水音と二人の笑い声だけが響いていた。


「お花、見てきていい?気になってたんだ」
「いいよー、迷子になっちゃダメだよニコ」
「迷子にならないよ、リリィじゃないもん!」


後ろからリリィの文句を聞きながら気になっていた花のアーチを見に行く。ここだけ年中咲いているのだろうか、赤い薔薇の花が咲いている。


「綺麗だな~ずっと薔薇が咲いてるのかな?
……あれ?」


薔薇のアーチの下に光るものが落ちていた。


「なんだろう、、青色のブローチ?」


うーん、誰の落とし物だろう。
それにしても綺麗な青色だな~
あれ?そういえばこんな感じの色をどこかで見たことあるような…


「あ、あの、!」
「はい!」


後ろからいきなり声をかけられたのでびっくりして大きい声が出てしまった。


「わっ……! あの、それ、ぼく……俺が落としたものだから、返してほしい、です」



あれ?この子どこかで……
あっ!!!攻略対象の1人、エリクだ!!このブローチの色どこかで見たことあると思ったらエリクの瞳の色じゃないか!!


「ごめんなさい、落ちていたのでつい拾ってしまいました。どうぞ」
「あっ、ありがとう」


そういうとエリクはくるっと後ろを向き、早歩きで帰って行った。が、その途中でこけた。
起き上がる気配がない。


まさか!頭とか打ったりしたのか?それは大変だ!!

「あの、大丈夫ですか?怪我とかしてないですか?立てますか?」
「……怪我はしてない、立てる」


そう言ってスッと立ったが顔が真っ赤で涙目だ。しかも薔薇のアーチの近くでトゲが落ちていたのだろうか、手のひらから少し血が出ている。足や体は制服のおかげで大丈夫そうだ。

自分で回復魔法使えなさそうだな、状況的に
こういう時、私が回復魔法が使えたらすぐ治せるんだけどな、、仕方ない私にできることをするか。

「ちょっとそのまま待っててくださいね!」

そういってポケットからハンカチを取り出し水魔法で、濡らす。

「すみません、手のひら少し失礼しますね」

汚れを落とし傷にハンカチを当てる。
これぐらいしかできないからな、許してほしい。

「汚れを落としたのであとはハンカチで抑えていれば大丈夫です。もし、自分で回復魔法が使えそうな場合使ってください。ハンカチは差し上げますので好きなように使ってください。」

よし、やれることはした!
リリィが心配するだろう、そろそろ戻ろう。


「では、失礼します。」

戻ろうと後ろを向いた瞬間、パシッと手首を掴まれた。

「えっ?」
「えっいや、その、ありがとう」
「いえ、お気になさらず気をつけておかえりください。失礼します」


今のイベントじゃないよね?
こんなイベント、ゲームじゃ見てないよ?
……たまたま、だよね。


そんなことを思いながらリリィの元へ戻った。
リリィには帰りが遅いと怒られた。

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