12 / 14
いつになったら恋人同士に戻れるのか side結翔
しおりを挟む
「これ使ったら楽だよ」
萌花が職場の子から便利だと教えて貰い取り寄せた“スリング”という抱っこ紐を箱から取り出し、久保田の身体に襷掛けるようにセットし、袋みたいな所に赤ん坊を入れ込んだ。
「萌花ちゃん、これ、めっちゃ楽だわ。ありがとう!!たくさん貰ったのに、さらに貰って悪いな」
赤ん坊の服とオムツケーキを日にちと時間と宅配業者指定で事前に送っていた萌花。
手土産のゼリーとスリングを持って訪ね、久保田に『神!!』と感謝された。
「いつも主人がお世話になってます。赤ちゃんを見にきて下さったのに起きれず挨拶が遅れまして、失礼しました。出産祝い、ありがとうございました」
久保田の奥さんが寝室から出てきた。
顔色が青白く体調がかなり悪そうな奥さんの姿を見て、俺も萌花も固まる。
「無理させたらいけない」
と萌花に小声で言われ、早々にお暇した。
久保田邸からの帰り。
「赤ちゃんのお世話ってやっぱり大変そうだったね」
「そうだな」
久保田夫婦の疲れきった姿を見て、子供を育てるのはしばらくは無理だと悟った。
萌花にワンオペで仕事をしながら子育てをさせる事になるから申し訳ない。
孕ませ婚を企てていた過去の自分をぶん殴りたい。
「萌花、同棲再開して3ヶ月経つだろ」
「うん」
「俺と恋人同士に戻って欲しい。俺の仕事は多忙の極みで、萌花もアプリ開発でまだ取り組みたい事とかあると思う。だから、結婚も子供も急かさない。子育ては母親が1人でするもんじゃないから、子供に手がかかる時期は俺も仕事をセーブして一緒に育てる。だからさ、俺と結婚前提で付き合って欲しい」
ホワイトデーの日にチョコレートのお返しで渡そうと思っていたハリーウィンストンのエターナルリングでできた婚約指輪をジャケットの内ポケットから取り出し、萌花の左手をとり、薬指にはめた。
「こ、これって婚約指輪に購入したものだよね。貰えないよ。着けれない」
「お願いだから、外さないで。別れようと思った男だから、やっぱり、もう、俺を受け入れるの無理か?」
薬指から指輪を外そうとする萌花の姿を見て、つらくなる。
同居人として萌花と暮らす生活に幸せを感じている。
俺のために毎朝、おにぎらずを作ってくれて持たせてくれる。
海外のクライアントとのリモートミーティングで午前2時まで仕事をする事が多い俺の身体を気遣ってくれる。
俺の事を好きでいてくれてるから、してくれると思った。
バレンタインの日の朝。
俺が催促したからもあるが、頬っぺたにキスしてくれた。
だから、俺の事を受け入れてくれると思った。
「結翔くんの事、好きだよ。だけど、ずっと身体だけ求められてて、それが嫌だった。恋人としてやり直すのはいい。だけど、ピュアな恋を楽しみたい。エッチ無しの関係でいいなら、やり直す」
萌花が俺の事を受け入れてくれた。
孕ませ婚を企て会うたびに避妊なしでやってたから嫌気をさされても仕方がない。
別れを切り出されて当然だ。
「萌花、ありがとう。愛してる」
肌を合わせる行為ができない事は本能的につらいが、最愛の萌花と恋人同士に戻れて、良かった。
「キスはいい?」
「軽い、触れるだけのキスなら」
萌花の身体をぎゅっと抱きしめ、俺を見上げる彼女の小さな唇にキスを落とした。
萌花が職場の子から便利だと教えて貰い取り寄せた“スリング”という抱っこ紐を箱から取り出し、久保田の身体に襷掛けるようにセットし、袋みたいな所に赤ん坊を入れ込んだ。
「萌花ちゃん、これ、めっちゃ楽だわ。ありがとう!!たくさん貰ったのに、さらに貰って悪いな」
赤ん坊の服とオムツケーキを日にちと時間と宅配業者指定で事前に送っていた萌花。
手土産のゼリーとスリングを持って訪ね、久保田に『神!!』と感謝された。
「いつも主人がお世話になってます。赤ちゃんを見にきて下さったのに起きれず挨拶が遅れまして、失礼しました。出産祝い、ありがとうございました」
久保田の奥さんが寝室から出てきた。
顔色が青白く体調がかなり悪そうな奥さんの姿を見て、俺も萌花も固まる。
「無理させたらいけない」
と萌花に小声で言われ、早々にお暇した。
久保田邸からの帰り。
「赤ちゃんのお世話ってやっぱり大変そうだったね」
「そうだな」
久保田夫婦の疲れきった姿を見て、子供を育てるのはしばらくは無理だと悟った。
萌花にワンオペで仕事をしながら子育てをさせる事になるから申し訳ない。
孕ませ婚を企てていた過去の自分をぶん殴りたい。
「萌花、同棲再開して3ヶ月経つだろ」
「うん」
「俺と恋人同士に戻って欲しい。俺の仕事は多忙の極みで、萌花もアプリ開発でまだ取り組みたい事とかあると思う。だから、結婚も子供も急かさない。子育ては母親が1人でするもんじゃないから、子供に手がかかる時期は俺も仕事をセーブして一緒に育てる。だからさ、俺と結婚前提で付き合って欲しい」
ホワイトデーの日にチョコレートのお返しで渡そうと思っていたハリーウィンストンのエターナルリングでできた婚約指輪をジャケットの内ポケットから取り出し、萌花の左手をとり、薬指にはめた。
「こ、これって婚約指輪に購入したものだよね。貰えないよ。着けれない」
「お願いだから、外さないで。別れようと思った男だから、やっぱり、もう、俺を受け入れるの無理か?」
薬指から指輪を外そうとする萌花の姿を見て、つらくなる。
同居人として萌花と暮らす生活に幸せを感じている。
俺のために毎朝、おにぎらずを作ってくれて持たせてくれる。
海外のクライアントとのリモートミーティングで午前2時まで仕事をする事が多い俺の身体を気遣ってくれる。
俺の事を好きでいてくれてるから、してくれると思った。
バレンタインの日の朝。
俺が催促したからもあるが、頬っぺたにキスしてくれた。
だから、俺の事を受け入れてくれると思った。
「結翔くんの事、好きだよ。だけど、ずっと身体だけ求められてて、それが嫌だった。恋人としてやり直すのはいい。だけど、ピュアな恋を楽しみたい。エッチ無しの関係でいいなら、やり直す」
萌花が俺の事を受け入れてくれた。
孕ませ婚を企て会うたびに避妊なしでやってたから嫌気をさされても仕方がない。
別れを切り出されて当然だ。
「萌花、ありがとう。愛してる」
肌を合わせる行為ができない事は本能的につらいが、最愛の萌花と恋人同士に戻れて、良かった。
「キスはいい?」
「軽い、触れるだけのキスなら」
萌花の身体をぎゅっと抱きしめ、俺を見上げる彼女の小さな唇にキスを落とした。
0
あなたにおすすめの小説
日常的に罠にかかるうさぎが、とうとう逃げられない罠に絡め取られるお話
下菊みこと
恋愛
ヤンデレっていうほど病んでないけど、機を見て主人公を捕獲する彼。
そんな彼に見事に捕まる主人公。
そんなお話です。
ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。
元遊び人の彼に狂わされた私の慎ましい人生計画
イセヤ レキ
恋愛
「先輩、私をダシに使わないで下さい」
「何のこと?俺は柚子ちゃんと話したかったから席を立ったんだよ?」
「‥‥あんな美人に言い寄られてるのに、勿体ない」
「こんなイイ男にアピールされてるのは、勿体なくないのか?」
「‥‥下(しも)が緩い男は、大嫌いです」
「やだなぁ、それって噂でしょ!」
「本当の話ではないとでも?」
「いや、去年まではホント♪」
「‥‥近づかないで下さい、ケダモノ」
☆☆☆
「気になってる程度なら、そのまま引き下がって下さい」
「じゃあ、好きだよ?」
「疑問系になる位の告白は要りません」
「好きだ!」
「疑問系じゃなくても要りません」
「どうしたら、信じてくれるの?」
「信じるも信じないもないんですけど‥‥そうですね、私の好きなところを400字詰め原稿用紙5枚に纏めて、1週間以内に提出したら信じます」
☆☆☆
そんな二人が織り成す物語
ギャグ(一部シリアス)/女主人公/現代/日常/ハッピーエンド/オフィスラブ/社会人/オンラインゲーム/ヤンデレ
愛情に気づかない鈍感な私
はなおくら
恋愛
幼少の頃、まだ5歳にも満たない私たちは政略結婚という形で夫婦になった。初めて顔を合わせた時、嬉し恥ずかしながら笑い合い、私たちは友達になった。大きくなるにつれて、夫婦が友人同士というのにも違和感を覚えた私は、成人を迎えるその日離婚をするつもりでいた。だけど、彼は私の考えを聞いた瞬間豹変した。
憐れな妻は龍の夫から逃れられない
向水白音
恋愛
龍の夫ヤトと人間の妻アズサ。夫婦は新年の儀を行うべく、二人きりで山の中の館にいた。新婚夫婦が寝室で二人きり、何も起きないわけなく……。独占欲つよつよヤンデレ気味な夫が妻を愛でる作品です。そこに愛はあります。ムーンライトノベルズにも掲載しています。
騎士団長のアレは誰が手に入れるのか!?
うさぎくま
恋愛
黄金のようだと言われるほどに濁りがない金色の瞳。肩より少し短いくらいの、いい塩梅で切り揃えられた柔らかく靡く金色の髪。甘やかな声で、誰もが振り返る美男子であり、屈強な肉体美、魔力、剣技、男の象徴も立派、全てが完璧な騎士団長ギルバルドが、遅い初恋に落ち、男心を振り回される物語。
濃厚で甘やかな『性』やり取りを楽しんで頂けたら幸いです!
普通のOLは猛獣使いにはなれない
ピロ子
恋愛
恋人と親友に裏切られ自棄酒中のOL有季子は、バーで偶然出会った猛獣(みたいな男)と意気投合して酔った勢いで彼と一夜を共にしてしまう。
あの日の事は“一夜の過ち”だと思えるようになった頃、自宅へ不法侵入してきた猛獣と再会し、過ちで終われない関係となっていく。
普通のOLとマフィアな男の、体から始まる関係。
上司に恋していいですか?
茜色
恋愛
恋愛に臆病な28歳のOL椎名澪(しいな みお)は、かつて自分をフッた男性が別の女性と結婚するという噂を聞く。ますます自信を失い落ち込んだ日々を送っていた澪は、仕事で大きなミスを犯してしまう。ことの重大さに動揺する澪の窮地を救ってくれたのは、以前から密かに憧れていた課長の成瀬昇吾(なるせ しょうご)だった。
澪より7歳年上の成瀬は、仕事もできてモテるのに何故か未だに独身で謎の多い人物。澪は自分など相手にされないと遠慮しつつ、仕事を通して一緒に過ごすうちに、成瀬に惹かれる想いを抑えられなくなっていく。けれども社内には、成瀬に関する気になる噂があって・・・。
※ R18描写は後半まで出てきません。「ムーンライトノベルズ」様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる