手のかかる社長から狂愛されちゃいました

美魔女な恋愛小説家

「無料のところまでは読んでくれるけど、その後が続かないな」

毎月5作、オリジナル女性マンガの新連載が始まる。
読者がつけば週1で更新し、人気が無ければ直ぐに打ち切り。

1話50ポイントで52円ぐらいだから課金して最後まで読んで欲しい。
だけど、次々と新連載が始まるからなのか無料でも途中で読むのを辞める読者が多い。

昼12時を過ぎると無料チャージで作品毎に次の1話ずつ読める新連載のオリジナルコマンガと朝7時と夜19時を過ぎると作品毎に最大4話ずつ無料で読める旧作のコミックを用意している。

1番安い定額プランで会員登録をしている人が多く、新連載のオリジナルマンガは最初の2～10話無料にし読者がある程度ついてきたら有料にして収益アップを試みるも、読者離れして終わる。

「続き、小説だけどノベルスタで読めるからね」

コラボ作品だとオリジナルが小説投稿サイトで読めてしまうのもあり、収益に繋がらない。

「完全なるオリジナル作品でないと読者が続かない。こうなったら小説投稿サイトから人気作家をスカウトしてシナリオを書いて貰おうか」

「それ、やっちゃったらノベルスターが怒りますよ」

「七瀬先生がノベルスターの専属作家じゃないって言ってたから問題無いんじゃないか？」

小説投稿サイトは自由に小説を公開できるウェブサイトで、作品発表で生計を立てているわけではない。
投稿した作品が運営に認められれば書籍化したりコミカライズする事はあるけれど、書き手と読み手のSNS活動の場でしかなく、専属作家とかはない。

だから、アスカコーポレーションの専属小説家にスカウトしても問題ない。

だけど、ノベルスターの親会社のインフォドウにコミックバードの電子漫画の制作を委託しているのもあり、関係性が崩れたら後々やり難くなる。

「……相馬社長、いつのまに七瀬ちとせ先生と仲良くなられたんですか？」

「七瀬先生だけじゃないよ。水谷きらら先生と新月若菜先生と昨日、銀座のBARで呑んできた！！」

コミカライズするにあたりノベルスターのクリエイターさんがアスカコーポレーションのオフィスに来られる事がある。

『ホンモノのヨムくんだっ。可愛い！！』

相馬社長とオフィスに出勤しているコミックバードのヨムくん。
ヨムくんがきっかけなのか、いつのまにかに恋愛小説WEB作家とお近づきになっていた。

「相馬社長……不倫はいけないですよ」

「……しないし」

美魔女な恋愛小説家達と銀座のBARで密な接待をしたと思われる相馬社長。
またしてもコロンウイルスのメジャーではないラムダ（λ）株に感染し、運営メンバーにウイルスを撒き散らし、運営メンバー全員感染で外出禁止で在宅勤務するはめになった。

ちなみに美魔女な恋愛小説家3人は、コロンウイルスラムダ株には感染していなかった。
相馬社長はコロンウイルスに好かれているらしい。