手のかかる社長から狂愛されちゃいました

自宅療養な在宅勤務

オリジナルコミック制作会議の後、新連載させる作品が決まったら電子書籍制作担当が専属漫画家さんとノベルスターの運営に連絡を入れ、制作に取り掛かる。

専属漫画家さんから電子メールで届いた板タブ、液タブもしくはiPad Proで作成した原稿を電子コミックとして読みやすくコマ送りで作成し電子コミックに作り替え、話ごとで予約配信するのが私の仕事。

「……無理、頭が痛い」

コロンウイルスのオミクロン（ο）株に感染し、在宅で仕事をする。
ワクチン接種しているから高熱は出ない。
だけど、頭痛と倦怠感で仕事にならない。

「オリジナル連載作品、多いすぎるから、溜めたら後が大変なんだよね」

出版社が発行しているコミックは電子書籍取次大手のインフォドウからデータを購入して予約配信すればいいけれど、オリジナルコミックの連載はそういうわけにはいかない。

予約配信で4話分貯金を作っているから急ぎの仕事ではない。
だけど、手を止めたら後の祭り状態になるから、パソコンのモニターを睨みつけ、マウスを操作して作業を続ける。

相馬社長のせいで、日本で流行したコロンウイルスの株全てをコンプリート感染した。

アルファ（α）、ベータ（β）、ガンマ（γ）、デルタ（δ）、カッパ（κ）なら、日本でも大流行したから仕方がない。

イータ（η）とラムダ（λ）にまで感染するとは思わなかった。

同じ株でも亜型ができると再感染してしまう。
オミクロン株を短期間で2度も感染してしまい、げんなりする。

『コロンウイルス陽性が出たら自宅療養で入院扱いになるから保険会社に申請したら入院一時金が貰えるし、外出禁止はつらいけどボーナス入ると思って諦めよう』

飲みニケーションのせいだけでなく、徒歩5分圏内の通勤による外出だけでコロンウイルスに感染する相馬社長。

「相馬社長、家に閉じこもって在宅勤務してたらいいのに」

運営メンバーと相談してオフィスフロアの商談室1室を社長室にして、相馬社長を隔離する事にした。