2 / 10
婚約者の迷惑行為
しおりを挟む
キッチン、バスルーム、トイレなど最先端の設備や、環境に配慮された最新の素材などが展示された東京新宿にあるTATAショールーム。
「永倉さん、おすすめのウォシュレットある?」
財閥系マンションデベロッパー御三家の開発部に勤務している婚約者の神崎拓海がアポ無しで来店した。
「シティパークの住宅設備を検討しててさ、大規模マンション向けだから低価格の見繕って教えてよ」
営業妨害としか思えない。
不幸中の幸い、ショールームに訪れてる顧客はコイツしかいなく、デペロッパーの開発者との対応はショールームアドバイザーには荷が重い。
本来は事業所の営業がショールームに同行して受ける案件。
「承知致しました。担当の者と変わりますので少々お待ち下さい」
「永倉さんが案内してよ。ショールームに展示してる商品だけ見せて?せっかくだから、バスルームと洗面台、システムキッチンも見せて貰おうかな」
ショールームを回りながら商品説明をしながらヒアリング ・プランニング、見積りを行うのがショールームアドバイザーの仕事。
「畏まりました。ご案内致しますので少々お待ち下さい」
デベロッパーの開発担当への接客業務だから、勝手な事はできない。
所長に一言声をかけ、指示を仰ぐ。
「永倉さん、ショールーム内、ゆっくり案内して。シティパーク向けの商品のカタログと見積書を至急用意するから」
「は、はい」
シティパークマンションの設備大口発注のチャンスなのもあり、所長が慌てて動き出した。
神崎拓海を連れ、トイレ、洗面室、浴室、キッチンとコーナーを回る。
ショールームアドバイザーになって6ヶ月。
TATAの商品についてはカタログを丸暗記し機能面も把握してるものの、デモンストレーションに慣れてなく、上手く接客ができない。
新入社員研修でのロールプレイング実習で、「もっとフレンドリーに笑顔で」と講師から何度も注意を受けた。
「かなり勉強してるじゃん」
「ありがとうございます」
無事に任務を終え、ほっとする。
シティパークマンション向けの商品に関しての細かい商談を行うため、応接室にお連れする。
「凛子、仕事終わったらLINEかけて来てくれる?」
「えっ、なんで!?」
「何でって、俺達、婚約してる仲だろ、一応。凛子が大学卒業したら話を進めるよう親父から言われてるの。いい加減、諦めろ。お前も言われてるんじゃない?」
「………」
小学校卒業後、東京にある寮がある私立女子中高一貫校に入学した私は、実家と疎遠になっている。
盆正月以外帰宅してないのもあり、両親は私に対して何も言ってこない。
「とにかく、閉館時間にこの辺りの店で待ってるから。来なかったら、クライアントとしてショールームに通うからな」
まだ結婚したくないから、拓海からの連絡を全て無視していた。
まさか、職場を突き止めて、押しかけてくるとは思ってもいなかった。
「永倉さん、おすすめのウォシュレットある?」
財閥系マンションデベロッパー御三家の開発部に勤務している婚約者の神崎拓海がアポ無しで来店した。
「シティパークの住宅設備を検討しててさ、大規模マンション向けだから低価格の見繕って教えてよ」
営業妨害としか思えない。
不幸中の幸い、ショールームに訪れてる顧客はコイツしかいなく、デペロッパーの開発者との対応はショールームアドバイザーには荷が重い。
本来は事業所の営業がショールームに同行して受ける案件。
「承知致しました。担当の者と変わりますので少々お待ち下さい」
「永倉さんが案内してよ。ショールームに展示してる商品だけ見せて?せっかくだから、バスルームと洗面台、システムキッチンも見せて貰おうかな」
ショールームを回りながら商品説明をしながらヒアリング ・プランニング、見積りを行うのがショールームアドバイザーの仕事。
「畏まりました。ご案内致しますので少々お待ち下さい」
デベロッパーの開発担当への接客業務だから、勝手な事はできない。
所長に一言声をかけ、指示を仰ぐ。
「永倉さん、ショールーム内、ゆっくり案内して。シティパーク向けの商品のカタログと見積書を至急用意するから」
「は、はい」
シティパークマンションの設備大口発注のチャンスなのもあり、所長が慌てて動き出した。
神崎拓海を連れ、トイレ、洗面室、浴室、キッチンとコーナーを回る。
ショールームアドバイザーになって6ヶ月。
TATAの商品についてはカタログを丸暗記し機能面も把握してるものの、デモンストレーションに慣れてなく、上手く接客ができない。
新入社員研修でのロールプレイング実習で、「もっとフレンドリーに笑顔で」と講師から何度も注意を受けた。
「かなり勉強してるじゃん」
「ありがとうございます」
無事に任務を終え、ほっとする。
シティパークマンション向けの商品に関しての細かい商談を行うため、応接室にお連れする。
「凛子、仕事終わったらLINEかけて来てくれる?」
「えっ、なんで!?」
「何でって、俺達、婚約してる仲だろ、一応。凛子が大学卒業したら話を進めるよう親父から言われてるの。いい加減、諦めろ。お前も言われてるんじゃない?」
「………」
小学校卒業後、東京にある寮がある私立女子中高一貫校に入学した私は、実家と疎遠になっている。
盆正月以外帰宅してないのもあり、両親は私に対して何も言ってこない。
「とにかく、閉館時間にこの辺りの店で待ってるから。来なかったら、クライアントとしてショールームに通うからな」
まだ結婚したくないから、拓海からの連絡を全て無視していた。
まさか、職場を突き止めて、押しかけてくるとは思ってもいなかった。
20
あなたにおすすめの小説
愛情に気づかない鈍感な私
はなおくら
恋愛
幼少の頃、まだ5歳にも満たない私たちは政略結婚という形で夫婦になった。初めて顔を合わせた時、嬉し恥ずかしながら笑い合い、私たちは友達になった。大きくなるにつれて、夫婦が友人同士というのにも違和感を覚えた私は、成人を迎えるその日離婚をするつもりでいた。だけど、彼は私の考えを聞いた瞬間豹変した。
普通のOLは猛獣使いにはなれない
ピロ子
恋愛
恋人と親友に裏切られ自棄酒中のOL有季子は、バーで偶然出会った猛獣(みたいな男)と意気投合して酔った勢いで彼と一夜を共にしてしまう。
あの日の事は“一夜の過ち”だと思えるようになった頃、自宅へ不法侵入してきた猛獣と再会し、過ちで終われない関係となっていく。
普通のOLとマフィアな男の、体から始まる関係。
普通のOLは猛獣使いにはなれない
えっちゃん
恋愛
恋人と親友に裏切られたOLの紗智子は、バーで偶然出会った猛獣(みたいな男)と意気投合して酔った勢いで彼と一夜を共にしてしまう。
あの日のことは“一夜の過ち”だと思えるようになってきた頃、自宅へ不法侵入してきた猛獣と再会して今度は過ちだったと言い逃れが出来ない関係へとなっていく。
普通のOLとマフィアな男の、体から始まる関係の話。
*ただ今、不定期更新になっています。すみません。
*他サイトにも投稿しています。
*素敵な表紙イラストは氷川こち様(@dakdakhk)
終わりにできなかった恋
明日葉
恋愛
「なあ、結婚するか?」
男友達から不意にそう言われて。
「そうだね、しようか」
と。
恋を自覚する前にあまりに友達として大事になりすぎて。終わるかもしれない恋よりも、終わりのない友達をとっていただけ。ふとそう自覚したら、今を逃したら次はないと気づいたら、そう答えていた。
旦那さま、誘惑させていただきます!
永久(時永)めぐる
恋愛
オタクで、恋愛には縁のない生活を送っていた佐久間桃子は、弁護士の久瀬厳と見合いの末、めでたく結婚した。
顔良し(強面だけれど)、スタイル良し、性格良し。非の打ちどころがない完璧な旦那様との新婚生活は楽しくて幸せいっぱい。
しかし、ひとつだけ気がかりがあった。
悩んだ彼女は大胆な計画を立てたけれど……?
※書籍化のため、2016年9月17日をもちまして本編及び一部番外編を引き下げました。
※書籍化にあたりタイトルを少々変更いたしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる