ローグ・ナイト ~復讐者の研究記録~

mimiaizu

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第3章 組織編

魔法の有無

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数分後。

 少しひと悶着あったが、大事な話に入った。それはルドガーがローグとミーラに協力するかどうかという話だ。

「結論を言おう。俺は協力することにした。俺の持つ情報をやろう」
「ルドガーさん! 本当ですか!? やったあ!」
「うれしい話だ。感謝しますよ」
「……ただし条件がある」
「「え?」」
 
 ルドガーが協力すると言った。それを聞いたミーラは大喜びだった。ローグもミーラほどではないがルドガーに感謝した。だが、話は続き、ルドガーが条件があると告げた。それは意外なものだった。

「魔法はなくてもいい。俺も前線に出る。直接たたかわせてもらう!」
「ええ!? ルドガーさんが!?」
「ほう……どういう風の吹き回しです?」
「……お前のせいだよ」
「ローのせい?」
「俺?」
「そして、魔法協会の手先の二人だな」
「「?」」

 ローグとミーラは、ルドガーの言ってる意味が分からない。ローグと魔法協会のせいで気が変わった、思い当たる理由がない。

「坊主のせいと言ったのは、坊主の魔法の力のことを言ってんだ。お前さん、相当強力かつ多様性のある魔法を使えるだろ。違うとは言わせんぞ?」
「ふっ、そうだな」
「しかも、魔術も相当なもんが使える。なんたって魔法を奪うんだろ? そして、奪った魔法は魔封書とやらで使うことができる、これも強力な切り札だ」
「よく分かってるじゃないか」
「ローはすごく強いもんね」

 ルドガーの言ってることはすべて本音だ。彼は、ローグの力のすべてを知っていなくても、昨日の戦いを見ただけでローグが相当な実力者だと理解したのだ。ミーラもその言葉に肯定する。

「しかし、それだけじゃない。俺が相当強いからついて行くってわけじゃないんだろ? あの二人を見て思うところがあるのも理由の一つのはずだ」
「そうなんですか、ルドガーさん?」
「そっちもよく見てんな。その通りだ。お前さんは魔法なしの価値観をあいつらに聞いてみただろ。あいつらの返事を聞いて俺は腹が煮えくり返る思いをしたんだ。そのせいで魔法協会に対する怒りを思い出したんだ。圧倒的理不尽に対する激しい怒りをな……」
「ルドガーさん……」
「……なるほどな」

 魔法協会に対する激しい怒り。それがルドガーに再び戦う決意をさせた。ローグとミーラはルドガーの決意の理由を理解し納得した。だがここで、ローグは気になることを聞いた。

「よく分かったが、それで魔法はなくてもいいはおかしいだろ。魔法がないと不利になるぞ」
「普通はそうだろうが、俺が持ってたのは【再生魔法】っていう特殊な魔法だ。俺自身も慣れるのに苦労したほどにな。そんな魔法の持ち主だった奴が今更別の魔法を使いこなそうなんて、時間がかかりすぎるだろ? そんなら、むしろ無いほうがいいんだ。同じ魔法でない限りな」
「なるほど、一理ある。いや、確かにそうだな」
「……? つ、つまりどういうことでしょうか?」
「つまり、新しい魔法をもらってもいきなり使いこなせないから、逆にお荷物だってことだよミーラ」
「分かったか、嬢ちゃん?」
「は!? はい!」

 ローグが簡単にまとめて、やっとミーラが理解したルドガーの考えは、ローグにとっても正しい理論だ。ローグがそう思うのは、やはり前世でも似たような例を知っているからだった。全く別の魔法を持たされてもすぐに使いこなせるはずがない理論は、前世の実験でよくわかっているのだ。

「ルドガーさんの言ってることは正しい」
「そ、そうなんだ……」
「そういうことだ……」
「それなら、【再生魔法】に似た魔法ならどうだ?」
「……なんだと?」
「え?」
「つまり、同じ系統の魔法なら使いやすいってことさ」
「「!?」」

 ローグはルドガーのために、それ以上に自分のために、ある提案を告げた。
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