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第3章 組織編
パンの話?
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正午。
約束の時間になって、ある男がミーラの小屋の前にやってきた。彼は『ルドガー・バーグ』。王都の外にいる外町に暮らしている元魔法協会所属の人間で、大火傷を負ったミーラを憐れんで世話をしていた男だ。そこでルドガーはとんでもないものを見た。
「ど、どうしたんだ嬢ちゃん!? 火傷がなくなってんじゃねえか!?」
ルドガーはミーラを一目見るなり驚き叫んだ。昨日まで火傷の跡が大きく目立ち、ローブを被らなければならないほど悲惨な姿だった少女が姿を変えたのだ。その姿は、ルドガーが見たことのないミーラ・リラだった。
「ルドガーさん! これはね、ロー様が私の体を治してくれたからなの! あんなにひどい火傷がほとんど残ってないの! ロー様のおかげで!」
「ぼ、坊主、お前……お前ってやつは!」
「…………(ロー様って、言っちゃったよ)」
ローグがミーラを治した。その事実を知ったルドガーは、ローグのことを心から見直した。ルドガーから見たローグは、危険人物の一歩手前のように見えていたのだ(本人には内緒)。
「私、私、ロー様にあんなにひどいことしたのに、許してくれたわけじゃないのに私を助けてくれた! ルドガーさん! これから私は人生をかけてお礼をしていくんです!」
「そ、そうか嬢ちゃん……それは良かっ……ロー様?」
(あっ、やべえ……)
ルドガーは、ミーラの口から出た「ロー様」という言葉に明らかな違和感を感じ取った。いや、違和感どころの話じゃなかった。そして、その原因はその「ロー様」にあるだろうと察し、ローグに顔を向けた。その顔には疑ってる様子がよくわかる。
「おい、坊主よ、ちょっといいか?」
「言いたいことは分かるが、俺も驚いてんだよ」
「?」
二人は、ミーラから少し距離を取って小声で話し始めた。ルドガーはミーラの変化についてローグに聞き出そうとした。ローグの思っていた展開に突入した。
「嬢ちゃんの変化は何だ……お前のことを様付けだぞ? 何をしたんだ?」
「火傷を治したんだよ、そしたらあんな呼び方になったんだ……」
「本当か? 他に何かしたんじゃないのか?」
「俺のパンをあげたんだ……外町で手に入らないような高いパンだ(嘘)……美味しいと言ってたけど……」
「……ほ~う?」
「ミーラに聞けばわかる。朝食で一緒に食べたんだ……泣くほどおいしいパンをな……」
「二人とも何話してるの?」
「「!」」
ここで、不審に思ったミーラが声をかけてきた。ローグはチャンスだと思ってミーラにパンのことを聞く。話題をそらすために。
「ミーラ、今日食べたパンは本当においしかったよな?」
「うん! とってもおいしかったよ! それがどうかしたの?」
「そのことでさ、ミーラが俺のことを様付けするようになっただろ? ルドガーさんはそれが気になったみたいでさ、ルドガーさんもパンを食べたかったっていうんだよ」
「えっ!?」
「はあっ!?」
ルドガーは、ふざけたことを言い出すローグの言葉の意味が分からなかった。さっき話していたのはミーラのことであって、パンの話ではない。それに、昨日もらった食糧があるのにパンが食べたいなどと思うはずがないのだ(同じパンをもらってる)。しかし、ミーラはそれを聞いて悲しそうな顔をしてしまう。
「あ、あの、ごめんなさいルドガーさん。パンは私とローさ……ローの分しかなかったんです……」
「いやいやいやいや! パンの話じゃねえよ! 坊主、お前話を変えるな! 嬢ちゃんも本気にすんなよ! そんなわけねえだろうがー!」
ルドガーは頭を抱えて叫んだ。結局、話題をそらすことに成功した。
約束の時間になって、ある男がミーラの小屋の前にやってきた。彼は『ルドガー・バーグ』。王都の外にいる外町に暮らしている元魔法協会所属の人間で、大火傷を負ったミーラを憐れんで世話をしていた男だ。そこでルドガーはとんでもないものを見た。
「ど、どうしたんだ嬢ちゃん!? 火傷がなくなってんじゃねえか!?」
ルドガーはミーラを一目見るなり驚き叫んだ。昨日まで火傷の跡が大きく目立ち、ローブを被らなければならないほど悲惨な姿だった少女が姿を変えたのだ。その姿は、ルドガーが見たことのないミーラ・リラだった。
「ルドガーさん! これはね、ロー様が私の体を治してくれたからなの! あんなにひどい火傷がほとんど残ってないの! ロー様のおかげで!」
「ぼ、坊主、お前……お前ってやつは!」
「…………(ロー様って、言っちゃったよ)」
ローグがミーラを治した。その事実を知ったルドガーは、ローグのことを心から見直した。ルドガーから見たローグは、危険人物の一歩手前のように見えていたのだ(本人には内緒)。
「私、私、ロー様にあんなにひどいことしたのに、許してくれたわけじゃないのに私を助けてくれた! ルドガーさん! これから私は人生をかけてお礼をしていくんです!」
「そ、そうか嬢ちゃん……それは良かっ……ロー様?」
(あっ、やべえ……)
ルドガーは、ミーラの口から出た「ロー様」という言葉に明らかな違和感を感じ取った。いや、違和感どころの話じゃなかった。そして、その原因はその「ロー様」にあるだろうと察し、ローグに顔を向けた。その顔には疑ってる様子がよくわかる。
「おい、坊主よ、ちょっといいか?」
「言いたいことは分かるが、俺も驚いてんだよ」
「?」
二人は、ミーラから少し距離を取って小声で話し始めた。ルドガーはミーラの変化についてローグに聞き出そうとした。ローグの思っていた展開に突入した。
「嬢ちゃんの変化は何だ……お前のことを様付けだぞ? 何をしたんだ?」
「火傷を治したんだよ、そしたらあんな呼び方になったんだ……」
「本当か? 他に何かしたんじゃないのか?」
「俺のパンをあげたんだ……外町で手に入らないような高いパンだ(嘘)……美味しいと言ってたけど……」
「……ほ~う?」
「ミーラに聞けばわかる。朝食で一緒に食べたんだ……泣くほどおいしいパンをな……」
「二人とも何話してるの?」
「「!」」
ここで、不審に思ったミーラが声をかけてきた。ローグはチャンスだと思ってミーラにパンのことを聞く。話題をそらすために。
「ミーラ、今日食べたパンは本当においしかったよな?」
「うん! とってもおいしかったよ! それがどうかしたの?」
「そのことでさ、ミーラが俺のことを様付けするようになっただろ? ルドガーさんはそれが気になったみたいでさ、ルドガーさんもパンを食べたかったっていうんだよ」
「えっ!?」
「はあっ!?」
ルドガーは、ふざけたことを言い出すローグの言葉の意味が分からなかった。さっき話していたのはミーラのことであって、パンの話ではない。それに、昨日もらった食糧があるのにパンが食べたいなどと思うはずがないのだ(同じパンをもらってる)。しかし、ミーラはそれを聞いて悲しそうな顔をしてしまう。
「あ、あの、ごめんなさいルドガーさん。パンは私とローさ……ローの分しかなかったんです……」
「いやいやいやいや! パンの話じゃねえよ! 坊主、お前話を変えるな! 嬢ちゃんも本気にすんなよ! そんなわけねえだろうがー!」
ルドガーは頭を抱えて叫んだ。結局、話題をそらすことに成功した。
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