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第4章 因縁編
焼かれた町
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朝。
「ローグ、起きて!」
「ん~? なんだよ、もう朝……え?」
今日は珍しくミーラが先に起きていた。そして、血相を変えてローグを起こしてきた。ローグも驚くほどに。
「ど、どうしたんだ? 何かあったのか?」
「外町のほうで火事が起こったみたいなの!」
「か、火事だって!?」
「うん、すごい煙が上がってて……それに、昨日は感じなかった気配がたくさん感じられるから、もしかして誰かが……」
「なっ、何だと!?」
今のミーラには【解析魔法】がある。魔法が馴染んだために、何もしなくても気配を感じ取れるようになっていた。そのミーラが多くの気配を感じるという。
(まさか、国が動いたのか!? こんなに早くに? ……だとしたらマズい、一刻も早くここから離れないと、だが……)
ローグはすぐに離れるべきと思う一方で、様子を見たいと考えてしまった。ルドガーが外町に残っているというのもあるが、どんな者たちなのかこの目で見てみたいと思ったのだ。本来なら逃げるのが正しいのだが、ローグは……
「ルドガーさんが危ないよ! 助けに行かないと!」
「あ、ああ、そうだな。すぐに支度しよう!」
(ミーラには悪いがルドガーはもうだめそうな気がするな。だが、敵の戦力を拝めるチャンスだ。それを見逃さない手はない。危なくなったら、ミーラも見捨てて逃げればいいしな)
ローグはルドガーを助けるためではなく、自身の目的のために危険地に向かうのだ。
(うまくいけばレオンをすぐに仕留められるかもしれない!)
ローグの行動はあくまでも自分のためなのだ。ミーラがいつそれに気づくのかは分からない。
外町。
ローグとミーラは外町がギリギリ見える位置まで来て何が起こったか分かった。ローグが【昇華魔法】で視覚を強化したことで見えたのは、騎士団と思われる集団が外町を焼き尽くしてしまったということだった。中には焼死したと思われる人もいたようだ。ミーラは震える声で再びローグに聞いてきた。
「ほ、本当なの? 外町が住人ごと焼きつくされたって…………?」
「……ああ、ひどい光景だ黒焦げの死体が転がってやがる」
「そ、そんな……! まさか、ルドガーさんも……!?」
「……騎士団しかいないみたいだから……多分な……感じられるか?」
「…………っ!」
ミーラの震えは一層激しくなる。想像しただけで恐ろしくなったのだろう。何しろ、彼女自身も体を焼かれた経験があるのだから。そして、この様子だとルドガーの死も確定したも同然だ。ミーラの目には涙すら浮かんでいた。
(あそこまでやるとは、ひどすぎる……もうこの辺で逃げたほうがいいな)
騎士団がどういう連中なのかはこの目で見た。もう十分だとローグは判断した。そして、この後どうすべきかも既に考えてあった。
「ミーラ、今すぐここを離れすぞ」
「ローグ……」
「俺達も見つかれば焼かれてしまうのがオチだ」
「そっ、それは!?」
「こんなところで死ぬわけにはいかない。ルドガーの分まで生きるんだ」
「ローグ……!」
「帝国に行くぞ。そこで作戦の練り直しだ。まず小屋に戻ろう」
「う、うん、分かった!」
ミーラは涙をぬぐって返事をする。何の異論もなくローグに従うミーラ。彼女だけがローグの味方になってしまった。ローグはその事実に歯噛みする。復讐の対象が向こうにいるのに今は逃げることしかできないのだ。
(あいつがあそこにいるのに逃げるしかないとは、なんてざまだ! だが、向こうは気付いていないのが不幸中の幸いか……)
二人は来た道を戻っていった。小屋に戻って必要最低限の準備だけして逃げるためだ。
そんな二人を外町で見ていたものが一人いた。
「見つけたよ。ふふふ!」
「ローグ、起きて!」
「ん~? なんだよ、もう朝……え?」
今日は珍しくミーラが先に起きていた。そして、血相を変えてローグを起こしてきた。ローグも驚くほどに。
「ど、どうしたんだ? 何かあったのか?」
「外町のほうで火事が起こったみたいなの!」
「か、火事だって!?」
「うん、すごい煙が上がってて……それに、昨日は感じなかった気配がたくさん感じられるから、もしかして誰かが……」
「なっ、何だと!?」
今のミーラには【解析魔法】がある。魔法が馴染んだために、何もしなくても気配を感じ取れるようになっていた。そのミーラが多くの気配を感じるという。
(まさか、国が動いたのか!? こんなに早くに? ……だとしたらマズい、一刻も早くここから離れないと、だが……)
ローグはすぐに離れるべきと思う一方で、様子を見たいと考えてしまった。ルドガーが外町に残っているというのもあるが、どんな者たちなのかこの目で見てみたいと思ったのだ。本来なら逃げるのが正しいのだが、ローグは……
「ルドガーさんが危ないよ! 助けに行かないと!」
「あ、ああ、そうだな。すぐに支度しよう!」
(ミーラには悪いがルドガーはもうだめそうな気がするな。だが、敵の戦力を拝めるチャンスだ。それを見逃さない手はない。危なくなったら、ミーラも見捨てて逃げればいいしな)
ローグはルドガーを助けるためではなく、自身の目的のために危険地に向かうのだ。
(うまくいけばレオンをすぐに仕留められるかもしれない!)
ローグの行動はあくまでも自分のためなのだ。ミーラがいつそれに気づくのかは分からない。
外町。
ローグとミーラは外町がギリギリ見える位置まで来て何が起こったか分かった。ローグが【昇華魔法】で視覚を強化したことで見えたのは、騎士団と思われる集団が外町を焼き尽くしてしまったということだった。中には焼死したと思われる人もいたようだ。ミーラは震える声で再びローグに聞いてきた。
「ほ、本当なの? 外町が住人ごと焼きつくされたって…………?」
「……ああ、ひどい光景だ黒焦げの死体が転がってやがる」
「そ、そんな……! まさか、ルドガーさんも……!?」
「……騎士団しかいないみたいだから……多分な……感じられるか?」
「…………っ!」
ミーラの震えは一層激しくなる。想像しただけで恐ろしくなったのだろう。何しろ、彼女自身も体を焼かれた経験があるのだから。そして、この様子だとルドガーの死も確定したも同然だ。ミーラの目には涙すら浮かんでいた。
(あそこまでやるとは、ひどすぎる……もうこの辺で逃げたほうがいいな)
騎士団がどういう連中なのかはこの目で見た。もう十分だとローグは判断した。そして、この後どうすべきかも既に考えてあった。
「ミーラ、今すぐここを離れすぞ」
「ローグ……」
「俺達も見つかれば焼かれてしまうのがオチだ」
「そっ、それは!?」
「こんなところで死ぬわけにはいかない。ルドガーの分まで生きるんだ」
「ローグ……!」
「帝国に行くぞ。そこで作戦の練り直しだ。まず小屋に戻ろう」
「う、うん、分かった!」
ミーラは涙をぬぐって返事をする。何の異論もなくローグに従うミーラ。彼女だけがローグの味方になってしまった。ローグはその事実に歯噛みする。復讐の対象が向こうにいるのに今は逃げることしかできないのだ。
(あいつがあそこにいるのに逃げるしかないとは、なんてざまだ! だが、向こうは気付いていないのが不幸中の幸いか……)
二人は来た道を戻っていった。小屋に戻って必要最低限の準備だけして逃げるためだ。
そんな二人を外町で見ていたものが一人いた。
「見つけたよ。ふふふ!」
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