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第5章 外国編
外国で自己紹介(後編)
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「話し合う前に聞いておきたいことがある。それも嘘偽りなく話してもらおうか」
「何だ?」
「どうして私の正体が帝国の第一皇女だと分かった?」
リオルとしては、まず最初に気になった疑問を解いておきたかった。それと同時に、ローグのことについて可能な限り知るために少しでも多く話す必要があった。どんな些細なことでもだ。
「帝都で聞いた噂話と、今のあんたの状況を照らし合わせて一致することが多かったんだ。それで試しに第一皇女と呼んでみたのさ」
「……どんな噂話だ」
「容姿については白髪に赤い瞳、色白で美人。主な活動が戦場で騎士として戦闘。高い戦闘能力とカリスマ性で周囲の信頼も厚い。だが、今の状況は……」
「反逆者、だろう?」
「……そうだな」
ローグの言葉を遮って、リオルは自嘲気味に薄く笑う。それに対してローグは肯定して頷いた。
「ふっ、白髪に赤い瞳か。確かにこれは目立つな。私のトレードマークのようなものだからな。これを見られたら私だと分かって当然か」
「それと、色白で美人。高い戦闘能力だな」
「ふん。そんなお世辞を言っても……え?」
「どうした?」
ローグは世辞の意味ではなく、そのままの意味で『美人』と言ったのだが、それが本当に世辞でしかないと思っていたリオルはそこに驚いたようだ。彼女の特技は嘘を見抜く、それが本当ならば、
「な、何を言っているのだ、お前は!」
「な、どうした?」
「じょ、女性に気安く美人だなどと……何を言って……はっ、王国の文化か!?」
「いや、その……」
(何だ。意外とかわいらしいところもあるんだな。思ったより感情豊かで面白いなこの人)
リオルはローグの言葉に照れているようだ。動揺して少し顔を赤くしている。そして、何やら一人でブツブツ小声で話し始めた。
「……王国の人間が帝国の私に美人とは……髪と瞳が気にならない……? あり得るのか……? 外国だから気になることもない……?」
ここで、ずっと混乱していたミーラが勇気を振り絞って会話に混ざることを決意した。リオルの態度に危機感を持ったからのようだ。
「あ、あのっ!」
「ん?」
「な、何だ……!?」
「も、申し遅れ、ま、ましたが! わ、私の、な、名前は、ミーラ……ミーラ・リラと言います! よ、よろしくお願いします、皇女様……!」
「…………」
「あ、ああ……」
とりあえず、ミーラも自己紹介ができた。
「で、では、私からはな……」
「その前にここから離れよう」
「何?」
「何で?」
「騒がしくしすぎた。気になって野次馬が集まれば面倒だろう?」
「!」
「え? え?」
ミーラは理解が遅かったが、リオルはローグの言葉の意味をすぐに悟った。すぐに身に着けているフードを被り直そうとしたが、ここでフードが破れていることに気付いた。
「しまった! フードが……!」
「……ミーラ、お前の上着を貸してやれ」
「え? 何で?」
「お前の上着にもフードがついてるだろ」
「うん、分かった」
「ボロボロの服だと目立つから俺の上着も貸そう」
「……いいのか?」
リオルが気まずそうに二人に聞いてくる。ローグは上着を脱ぎながら、何も気にせずにこう答える。
「別に問題はない。ミーラもそうだろ?」
「ローグがいいなら私もいいよ」
「……すまない。助かる」
リオルは素直に礼を言って上着を受け取ろうとする。……と、思いきや!
「はあ!」
シュッ
「「!?」」
リオルは突然、後方に向かってナイフを投げ出した。ナイフの向かった先は壁だったが、壁が当たる直前……
カキンッ!
「……! 流石はリオル様だ」
「ちっ」
「「!?」」
驚くべきことに、壁から手が生えてナイフを刃物で防ぎ、更には人が出てきたのだ。少なくともローグとミーラにはそんな風に見えた。
(な、何だ、あいつは!? 忍者か!? いや……)
「ミーラ! あいつは何だ!? 感知できなかったのか!?」
「え!? え!? 何で!? 何で、突然気配が出てきたの!? あ、いや、ローグ、さっきまではいなかったんだよ、あの人!」
「何だと! どんな魔法だ!」
「それは……」
ローグがミーラに確認を急ぐと、壁から現れた人物が答えてきた。
「魔法ではない、王国の者どもよ」
「「!」」
「我の為したのは魔法に対抗するための技よ。貴様らの知ることではない」
その答えはローグに新たな可能性を見せた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※あとがき
すいません。今日から更新が毎日ではなくなります。
「何だ?」
「どうして私の正体が帝国の第一皇女だと分かった?」
リオルとしては、まず最初に気になった疑問を解いておきたかった。それと同時に、ローグのことについて可能な限り知るために少しでも多く話す必要があった。どんな些細なことでもだ。
「帝都で聞いた噂話と、今のあんたの状況を照らし合わせて一致することが多かったんだ。それで試しに第一皇女と呼んでみたのさ」
「……どんな噂話だ」
「容姿については白髪に赤い瞳、色白で美人。主な活動が戦場で騎士として戦闘。高い戦闘能力とカリスマ性で周囲の信頼も厚い。だが、今の状況は……」
「反逆者、だろう?」
「……そうだな」
ローグの言葉を遮って、リオルは自嘲気味に薄く笑う。それに対してローグは肯定して頷いた。
「ふっ、白髪に赤い瞳か。確かにこれは目立つな。私のトレードマークのようなものだからな。これを見られたら私だと分かって当然か」
「それと、色白で美人。高い戦闘能力だな」
「ふん。そんなお世辞を言っても……え?」
「どうした?」
ローグは世辞の意味ではなく、そのままの意味で『美人』と言ったのだが、それが本当に世辞でしかないと思っていたリオルはそこに驚いたようだ。彼女の特技は嘘を見抜く、それが本当ならば、
「な、何を言っているのだ、お前は!」
「な、どうした?」
「じょ、女性に気安く美人だなどと……何を言って……はっ、王国の文化か!?」
「いや、その……」
(何だ。意外とかわいらしいところもあるんだな。思ったより感情豊かで面白いなこの人)
リオルはローグの言葉に照れているようだ。動揺して少し顔を赤くしている。そして、何やら一人でブツブツ小声で話し始めた。
「……王国の人間が帝国の私に美人とは……髪と瞳が気にならない……? あり得るのか……? 外国だから気になることもない……?」
ここで、ずっと混乱していたミーラが勇気を振り絞って会話に混ざることを決意した。リオルの態度に危機感を持ったからのようだ。
「あ、あのっ!」
「ん?」
「な、何だ……!?」
「も、申し遅れ、ま、ましたが! わ、私の、な、名前は、ミーラ……ミーラ・リラと言います! よ、よろしくお願いします、皇女様……!」
「…………」
「あ、ああ……」
とりあえず、ミーラも自己紹介ができた。
「で、では、私からはな……」
「その前にここから離れよう」
「何?」
「何で?」
「騒がしくしすぎた。気になって野次馬が集まれば面倒だろう?」
「!」
「え? え?」
ミーラは理解が遅かったが、リオルはローグの言葉の意味をすぐに悟った。すぐに身に着けているフードを被り直そうとしたが、ここでフードが破れていることに気付いた。
「しまった! フードが……!」
「……ミーラ、お前の上着を貸してやれ」
「え? 何で?」
「お前の上着にもフードがついてるだろ」
「うん、分かった」
「ボロボロの服だと目立つから俺の上着も貸そう」
「……いいのか?」
リオルが気まずそうに二人に聞いてくる。ローグは上着を脱ぎながら、何も気にせずにこう答える。
「別に問題はない。ミーラもそうだろ?」
「ローグがいいなら私もいいよ」
「……すまない。助かる」
リオルは素直に礼を言って上着を受け取ろうとする。……と、思いきや!
「はあ!」
シュッ
「「!?」」
リオルは突然、後方に向かってナイフを投げ出した。ナイフの向かった先は壁だったが、壁が当たる直前……
カキンッ!
「……! 流石はリオル様だ」
「ちっ」
「「!?」」
驚くべきことに、壁から手が生えてナイフを刃物で防ぎ、更には人が出てきたのだ。少なくともローグとミーラにはそんな風に見えた。
(な、何だ、あいつは!? 忍者か!? いや……)
「ミーラ! あいつは何だ!? 感知できなかったのか!?」
「え!? え!? 何で!? 何で、突然気配が出てきたの!? あ、いや、ローグ、さっきまではいなかったんだよ、あの人!」
「何だと! どんな魔法だ!」
「それは……」
ローグがミーラに確認を急ぐと、壁から現れた人物が答えてきた。
「魔法ではない、王国の者どもよ」
「「!」」
「我の為したのは魔法に対抗するための技よ。貴様らの知ることではない」
その答えはローグに新たな可能性を見せた。
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※あとがき
すいません。今日から更新が毎日ではなくなります。
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