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第5章 外国編
VS異形アゼル5
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(ヤバいな。【外道魔法】が通用しないとは。どうする? 【昇華魔法】で戦うか? だが、それだと奴をうまく引きはがせないな)
【外道魔法】は応用の効く魔法だ。ローグの立てた作戦では【外道魔法】を使って、アゼルと寄生生物の脳に干渉して、お互いに相手を拒絶するように仕込む予定だった。その作戦が白紙になったというわけだ。
(俺の使える魔法……後は【昇華魔法】と魔封書の中の魔法しかないが……)
ローグのもう一つの魔法である【昇華魔法】は強化系の類だ。この状況で生かせるとは考えにくい。もしかしたら魔封書に有効な魔法があるかもしれないが、今探しても遅い。
(面倒なことになったな。新たに作戦を考えても時間がない。こうなれば力づくで無理矢理引き離すしかないか? 【昇華魔法】で強化したパワーでいけばできそうだけど……)
シンプルだが、その作戦でいけば必ず触れなければならない。ローグが自分で「キモイ」「気色悪い」「気味が悪い」と思った生物に直接触れるとなると、どうしても嫌悪感を感じざる負えない。
(仕方がないな。保険のために俺自身の精神力に【昇華魔法】を掛けとくか。あんなグロいもんに触れるならそれぐらいしないとやってられないし……ん?)
自分の精神力に【昇華魔法】を掛ける、そう思った時にローグは新たな作戦をひらめいた。
「精神力! それだ!」
「ウオオオオウッ!」
ローグは顔に笑みを浮かべると、アゼルに向かっていく。今度は背中ではなく、アゼルのすぐ隣にだ。そして、ナイフで触手を切り開いて、そこまでたどり着くと……。
「【昇華魔法】『精神力向上』!」
【昇華魔法】を右手に集中させて、その手を横からアゼルの頭に添えた。魔法の効果はもちろんアゼルに届く。彼の精神、心そのものにだ。金色の光がアゼルを包み込んでいく。
「ウオオォ……オ……オ……っ?」
ローグの【昇華魔法】が有効なら、アゼルの心に変化が起こるのは間違いないはずだ。アゼルを包む光に周りの者が気付く。
「何だこの光は!? はっ、兄上!?」
「アゼル様が光ってる!」
「王国の小僧がやったのか!?」
「何をした!?」
「あれは一体!?」
「この光は、何なんですか?」
「これって、ローグの魔法?」
みんなが驚く中、アゼルの身に変化が起きた。目の色が正常に戻り、顔色もよくなっていった。アゼルの体から生えた触手が引っ込んでいく。
「キュッ? ッッ!? キョアアオオオオッ!?」
寄生生物のほうにも変化が起こった。こちらはアゼルと違って苦しそうに叫び始める。タコに似た目が上下に動く。
さらに状況が動いた。
「う、うぉ、? 僕は、一体……?」
「「「「「「っ!?」」」」」」
なんと、アゼルの口から人の言葉が出てきたのだ。さっきまでの叫び声ではない。ちゃんとした言葉が漏れてきたのだ。触手と戦いながらアゼルに近づいていた者たちみんなが、アゼルの言葉を聞いて衝撃を受けたようだった。
「あ、兄上……うおっ!」
真っ先に気付いたリオルは、アゼルの変化を察して一気に近づこうとしたが、触手に阻まれてしまう。そのせいで、危うくすきを突かれて触手に貫かれるところだった。
「リオル様! 戦いは終わってません! しっかりなさいませ!」
「くっ、すまぬ!」
サーファに叱咤されてリオルは触手の処理に集中する。自分のやるべきことは目の前に残っていることを忘れるわけにはいかなかった。
(兄上の意識は戻ったのか? 確かめるためには、まずこの気味の悪い生き物を排除せねばな)
【外道魔法】は応用の効く魔法だ。ローグの立てた作戦では【外道魔法】を使って、アゼルと寄生生物の脳に干渉して、お互いに相手を拒絶するように仕込む予定だった。その作戦が白紙になったというわけだ。
(俺の使える魔法……後は【昇華魔法】と魔封書の中の魔法しかないが……)
ローグのもう一つの魔法である【昇華魔法】は強化系の類だ。この状況で生かせるとは考えにくい。もしかしたら魔封書に有効な魔法があるかもしれないが、今探しても遅い。
(面倒なことになったな。新たに作戦を考えても時間がない。こうなれば力づくで無理矢理引き離すしかないか? 【昇華魔法】で強化したパワーでいけばできそうだけど……)
シンプルだが、その作戦でいけば必ず触れなければならない。ローグが自分で「キモイ」「気色悪い」「気味が悪い」と思った生物に直接触れるとなると、どうしても嫌悪感を感じざる負えない。
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自分の精神力に【昇華魔法】を掛ける、そう思った時にローグは新たな作戦をひらめいた。
「精神力! それだ!」
「ウオオオオウッ!」
ローグは顔に笑みを浮かべると、アゼルに向かっていく。今度は背中ではなく、アゼルのすぐ隣にだ。そして、ナイフで触手を切り開いて、そこまでたどり着くと……。
「【昇華魔法】『精神力向上』!」
【昇華魔法】を右手に集中させて、その手を横からアゼルの頭に添えた。魔法の効果はもちろんアゼルに届く。彼の精神、心そのものにだ。金色の光がアゼルを包み込んでいく。
「ウオオォ……オ……オ……っ?」
ローグの【昇華魔法】が有効なら、アゼルの心に変化が起こるのは間違いないはずだ。アゼルを包む光に周りの者が気付く。
「何だこの光は!? はっ、兄上!?」
「アゼル様が光ってる!」
「王国の小僧がやったのか!?」
「何をした!?」
「あれは一体!?」
「この光は、何なんですか?」
「これって、ローグの魔法?」
みんなが驚く中、アゼルの身に変化が起きた。目の色が正常に戻り、顔色もよくなっていった。アゼルの体から生えた触手が引っ込んでいく。
「キュッ? ッッ!? キョアアオオオオッ!?」
寄生生物のほうにも変化が起こった。こちらはアゼルと違って苦しそうに叫び始める。タコに似た目が上下に動く。
さらに状況が動いた。
「う、うぉ、? 僕は、一体……?」
「「「「「「っ!?」」」」」」
なんと、アゼルの口から人の言葉が出てきたのだ。さっきまでの叫び声ではない。ちゃんとした言葉が漏れてきたのだ。触手と戦いながらアゼルに近づいていた者たちみんなが、アゼルの言葉を聞いて衝撃を受けたようだった。
「あ、兄上……うおっ!」
真っ先に気付いたリオルは、アゼルの変化を察して一気に近づこうとしたが、触手に阻まれてしまう。そのせいで、危うくすきを突かれて触手に貫かれるところだった。
「リオル様! 戦いは終わってません! しっかりなさいませ!」
「くっ、すまぬ!」
サーファに叱咤されてリオルは触手の処理に集中する。自分のやるべきことは目の前に残っていることを忘れるわけにはいかなかった。
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