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【第二部 異世界転移奇譚 RENJI 2 】「気づいたらまた異世界にいた。異世界転移、通算一万人目と10001人目の冒険者。」
第142話 10番目の精霊 ③
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「秋月レンジが正気を取り戻す前に、私も退散させてもらう」
ショウゴがリバーステラに存在するという、リヴァイアサンが属する「我々」という組織の本部へと転移した後、リヴァイアサンもまたステラと共にどこかへと移動した。
その場には、イルルとレンジだけが残された。
「ピノアが死に、ショウゴは敵となり、リヴァイアサンには逃げられ、ステラの居場所はわからない、か。
ボクがついていながら、最低な結末だ」
イルルは、手のひらにエーテルを集めた。
エテメンアンキの管理システムであるリヴァイアサンが消えたことによって、魔法が使えるようになっていた。
「前の世界でゲルマーニの医療魔法を学んでおいてよかったよ」
レンジは怪我をしているわけではなかった。
だから、最上級治癒魔法であるオラシオンや、さらにその上に存在する、魔人の細胞レベルでエーテルと一体化した身体さえも治癒するセルエテルでは治せない。
病を治す魔法シクレスでなければ、レンジの耳や目、そして心は治せない。
イルルはレンジの心身の不調を確かめながら一ヶ所ずつ治療をしていった。
心神喪失から脱したとしても、レンジは目の前の光景を、このフロアに自分とイルルしかいないという事実を受け入れられるだろうか。
「これが、怖い、という感情か……
そして、友を思いやるという気持ち……」
あともう一度シクレスをかければ、レンジが心神喪失から脱するというところで、イルルの手は止まってしまった。
彼を治したところで、彼にさらなる絶望を与えるだけだ。
リヴァイアサンがショウゴに話していたことがたとえ真実であったとしても、レンジには自分がリバーステラの歴史を二度も作り替え、テラを生み出したという認識はないだろう。
彼が過去に犯した過ちは、テラにおける大厄災の前と後のふたつの世界に同じ人物が存在するように、同じ秋月レンジという人物が犯した過ちであったとしても、それは目の前にいる彼の罪ではない。
彼にその罪を償う義務などない。
このような形で、罰を受けなければいけない理由がない。
イルルには、レンジからテラでの記憶を消すこともできた。
リバーステラに帰してやることもできた。
その方が彼のためではないか?
そう思った。
だが、
「あのときの、指切りげんまん、覚えててくれたんだね、フォラス」
ピノアの声が聞こえ、死んでしまい、その魂と力がステラの一部となったはずの彼女と、見知らぬアルビノの魔人の少年が、ステラを抱きかかえて、その場に姿を現した。
フォラス?
次元の精霊の名前ではなかっただろうか?
「いくら精霊でも、針を千本飲まされたら痛いじゃすまないからね」
「ピノピノは、本当に飲ませてきそうだし」
さらにまた、別のアルビノの魔人の少年が現れた。
「オロバスちゃんは、わたしが飲めって言ったら、喜んで飲みそうだけど。
今も、ステラの体を、リヴァイアサンとかってやつに取り込まれる前の状態に戻してくれたし」
「うん……ピノピノが喜んでくれるなら、ぼくなんでもする……」
ピノピノ? オロバスちゃん?
まさか、時の精霊オロバスだとでもいうつもりだろうか?
イルルには何が起きているか、わからなかった。
「かわいいっ! オロバスちゃん、大好き!」
ピノアは、時の精霊と同じ名前の少年に抱きつこうとしたが、
「あ、ごめん、ちょっと待ってね。
イルル? ちょっと今わけわかんないと思うけど、説明はあとでわたしじゃなくてみんながしてくれるから、レンジを早く治してあげて」
ピノアにそう言われ、イルルは慌ててレンジを治した。
「ありがとね、イルル」
ピノアはもう、イルルをクソガキとは呼ばなかった。
見た目は変わらないが、彼女から感じる力は先ほどまでとはまるで異なっていた。力の強さだけではない、力の性質とでもいうものが変わっていた。
それだけでなく、その表情は皆をからかいながらも、慈愛に満ちたものに見えた。
それは、フォラスやオロバスという少年も同じだった。
「ムルムルとキマリスは?」
光の精霊と闇の精霊の名だった。
「リヴァイアサンという管理システムを追跡中だよ」
「フェネクスやフォカロルたちは、すぐ来るよ。
あ、オリアスが来たね」
火の精霊と水の精霊、そして雷の精霊の名前だった。
新たに現れた雷の精霊の名を持つ少年は、身体中からバチバチと音がしていた。静電気だろうか。
火の精霊と水の精霊の名を持つ少年たちも現れ、
「ヴァプラとアガレスは、大和ショウゴを追いかけて、リバーステラに向かっていったよ」
風の精霊に、土の精霊の名前だった。
「あ、もしかして、あのふたり、わたしが前に名前を何度も間違えたの、根に持ってたりする?
だから、わたしの顔を見たくないとか……」
ピノアは、あちゃーというか、やっちまったなーという顔をしていた。
「そ、それはないよ、ピノピノ。
ふたりとも、ピノピノがちゃんとふたりの名前を覚えてからは、ぼくにピノピノが好きなものとか、好みのタイプとかいろいろ聞いてきたりしてたから」
「え、まじで? オロバスちゃん何て答えたの?」
「ピノピノが好きなのはぼくだし、好みのタイプもぼく。
ぼくとピノピノは付き合ってるし、愛しあってるって」
「え、なんか、わたしの知らないところでいつの間にか修羅場になってんじゃん……」
「オロバスは、針千本で決まりだね」
「そうだな。精霊が嘘をつくとか、ありえないからな」
「彼の場合、嘘をついたというより、もはや虚言癖だと思う」
「虚言癖じゃないよ!
ぼく、ちゃんとピノピノと付き合ってるし、愛しあってるもん」
「え? 愛しあってるけど、付き合ってはないよ?
オロバスちゃんは、かわいい弟って感じ」
「えっ……?」
「ほら、虚言癖。いや、これはもう、現実と妄想の区別がつかなくなってるね」
「ピノア、気をつけろよ。
オロバスは、リバーステラにいるっていう、ストーカーってやつかもしれん」
「あぁ、聞いたことがある。
好きな女が自分のものにならないなら、殺してでも自分のものにしようっていうやばいやつだね」
「ぼくは、ピノピノを殺したりなんてしないから!
あと、ヴァプラとアガレスはね、リヴァイアサンの言う『我々』のアジトさえわかれば、ピノピノの好感度を上げられるって競争してるみたい」
「えー、もう、みんな、わたしのこと好き過ぎじゃない?
わたしも、みんなのこと大好きだけど」
イルルの魔法によって回復したレンジも、何が起きているのかわからないという顔でピノアたちを見ていた。
「あ、レンジ、起きたんだね」
「ピノア……生きててくれたんだ……」
レンジは泣いていた。
「ここにいるみんなのおかげ。
まだ、目を覚ましてないけど、ちゃんとステラを助けたよ」
「うん……うん……ありがとう……」
そして、光と闇の精霊の名前を持つふたりと、風と土の精霊の名前を持つふたりもその場に現れた。
「ステラ、目を覚まして。
レンジが、ステラを助けに来てくれたよ。
もうなんにもこわくない。
お腹の子も大丈夫だよ」
ステラは、ゆっくりと目を覚まし、
「ピノア……? レンジ……? どうしてあなたたちがここに??」
困惑していたが、その表情は安心しきっていた。
ショウゴがリバーステラに存在するという、リヴァイアサンが属する「我々」という組織の本部へと転移した後、リヴァイアサンもまたステラと共にどこかへと移動した。
その場には、イルルとレンジだけが残された。
「ピノアが死に、ショウゴは敵となり、リヴァイアサンには逃げられ、ステラの居場所はわからない、か。
ボクがついていながら、最低な結末だ」
イルルは、手のひらにエーテルを集めた。
エテメンアンキの管理システムであるリヴァイアサンが消えたことによって、魔法が使えるようになっていた。
「前の世界でゲルマーニの医療魔法を学んでおいてよかったよ」
レンジは怪我をしているわけではなかった。
だから、最上級治癒魔法であるオラシオンや、さらにその上に存在する、魔人の細胞レベルでエーテルと一体化した身体さえも治癒するセルエテルでは治せない。
病を治す魔法シクレスでなければ、レンジの耳や目、そして心は治せない。
イルルはレンジの心身の不調を確かめながら一ヶ所ずつ治療をしていった。
心神喪失から脱したとしても、レンジは目の前の光景を、このフロアに自分とイルルしかいないという事実を受け入れられるだろうか。
「これが、怖い、という感情か……
そして、友を思いやるという気持ち……」
あともう一度シクレスをかければ、レンジが心神喪失から脱するというところで、イルルの手は止まってしまった。
彼を治したところで、彼にさらなる絶望を与えるだけだ。
リヴァイアサンがショウゴに話していたことがたとえ真実であったとしても、レンジには自分がリバーステラの歴史を二度も作り替え、テラを生み出したという認識はないだろう。
彼が過去に犯した過ちは、テラにおける大厄災の前と後のふたつの世界に同じ人物が存在するように、同じ秋月レンジという人物が犯した過ちであったとしても、それは目の前にいる彼の罪ではない。
彼にその罪を償う義務などない。
このような形で、罰を受けなければいけない理由がない。
イルルには、レンジからテラでの記憶を消すこともできた。
リバーステラに帰してやることもできた。
その方が彼のためではないか?
そう思った。
だが、
「あのときの、指切りげんまん、覚えててくれたんだね、フォラス」
ピノアの声が聞こえ、死んでしまい、その魂と力がステラの一部となったはずの彼女と、見知らぬアルビノの魔人の少年が、ステラを抱きかかえて、その場に姿を現した。
フォラス?
次元の精霊の名前ではなかっただろうか?
「いくら精霊でも、針を千本飲まされたら痛いじゃすまないからね」
「ピノピノは、本当に飲ませてきそうだし」
さらにまた、別のアルビノの魔人の少年が現れた。
「オロバスちゃんは、わたしが飲めって言ったら、喜んで飲みそうだけど。
今も、ステラの体を、リヴァイアサンとかってやつに取り込まれる前の状態に戻してくれたし」
「うん……ピノピノが喜んでくれるなら、ぼくなんでもする……」
ピノピノ? オロバスちゃん?
まさか、時の精霊オロバスだとでもいうつもりだろうか?
イルルには何が起きているか、わからなかった。
「かわいいっ! オロバスちゃん、大好き!」
ピノアは、時の精霊と同じ名前の少年に抱きつこうとしたが、
「あ、ごめん、ちょっと待ってね。
イルル? ちょっと今わけわかんないと思うけど、説明はあとでわたしじゃなくてみんながしてくれるから、レンジを早く治してあげて」
ピノアにそう言われ、イルルは慌ててレンジを治した。
「ありがとね、イルル」
ピノアはもう、イルルをクソガキとは呼ばなかった。
見た目は変わらないが、彼女から感じる力は先ほどまでとはまるで異なっていた。力の強さだけではない、力の性質とでもいうものが変わっていた。
それだけでなく、その表情は皆をからかいながらも、慈愛に満ちたものに見えた。
それは、フォラスやオロバスという少年も同じだった。
「ムルムルとキマリスは?」
光の精霊と闇の精霊の名だった。
「リヴァイアサンという管理システムを追跡中だよ」
「フェネクスやフォカロルたちは、すぐ来るよ。
あ、オリアスが来たね」
火の精霊と水の精霊、そして雷の精霊の名前だった。
新たに現れた雷の精霊の名を持つ少年は、身体中からバチバチと音がしていた。静電気だろうか。
火の精霊と水の精霊の名を持つ少年たちも現れ、
「ヴァプラとアガレスは、大和ショウゴを追いかけて、リバーステラに向かっていったよ」
風の精霊に、土の精霊の名前だった。
「あ、もしかして、あのふたり、わたしが前に名前を何度も間違えたの、根に持ってたりする?
だから、わたしの顔を見たくないとか……」
ピノアは、あちゃーというか、やっちまったなーという顔をしていた。
「そ、それはないよ、ピノピノ。
ふたりとも、ピノピノがちゃんとふたりの名前を覚えてからは、ぼくにピノピノが好きなものとか、好みのタイプとかいろいろ聞いてきたりしてたから」
「え、まじで? オロバスちゃん何て答えたの?」
「ピノピノが好きなのはぼくだし、好みのタイプもぼく。
ぼくとピノピノは付き合ってるし、愛しあってるって」
「え、なんか、わたしの知らないところでいつの間にか修羅場になってんじゃん……」
「オロバスは、針千本で決まりだね」
「そうだな。精霊が嘘をつくとか、ありえないからな」
「彼の場合、嘘をついたというより、もはや虚言癖だと思う」
「虚言癖じゃないよ!
ぼく、ちゃんとピノピノと付き合ってるし、愛しあってるもん」
「え? 愛しあってるけど、付き合ってはないよ?
オロバスちゃんは、かわいい弟って感じ」
「えっ……?」
「ほら、虚言癖。いや、これはもう、現実と妄想の区別がつかなくなってるね」
「ピノア、気をつけろよ。
オロバスは、リバーステラにいるっていう、ストーカーってやつかもしれん」
「あぁ、聞いたことがある。
好きな女が自分のものにならないなら、殺してでも自分のものにしようっていうやばいやつだね」
「ぼくは、ピノピノを殺したりなんてしないから!
あと、ヴァプラとアガレスはね、リヴァイアサンの言う『我々』のアジトさえわかれば、ピノピノの好感度を上げられるって競争してるみたい」
「えー、もう、みんな、わたしのこと好き過ぎじゃない?
わたしも、みんなのこと大好きだけど」
イルルの魔法によって回復したレンジも、何が起きているのかわからないという顔でピノアたちを見ていた。
「あ、レンジ、起きたんだね」
「ピノア……生きててくれたんだ……」
レンジは泣いていた。
「ここにいるみんなのおかげ。
まだ、目を覚ましてないけど、ちゃんとステラを助けたよ」
「うん……うん……ありがとう……」
そして、光と闇の精霊の名前を持つふたりと、風と土の精霊の名前を持つふたりもその場に現れた。
「ステラ、目を覚まして。
レンジが、ステラを助けに来てくれたよ。
もうなんにもこわくない。
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