28 / 42
23
しおりを挟む
リエルとしばらく2人で執務をしていると疲れきった顔をしたベルンと今まで見たことないくらいのいい笑顔を浮かべたバランが帰ってきた。
「ただ今戻りました…」
「すみません、思ったよりも時間をとってしまいました」
いや、そんな笑顔で謝れてもね…まあ、別に俺はいいんだけどさ。
「別に大丈夫だ」
「なあ、バラン?私が我慢している間何をしてたんだ…そんなにツヤツヤな顔しやがって!」
あれ?リエルは何か怒ってるみたいだ。
だけど、時間が思ってたよりも遅かったことに怒ってるのではなく、顔がツヤツヤ?してることに怒ってるみたいだ。
「早くしろって言われたから最短で終わらせてきたんですが…あっ、そうですよね。手を出したくても、我慢しないといけないですもんね。……おかわいそうに」
何に手を出すのを我慢してるんだ?
てか、めっちゃ煽るね?!大丈夫なの?一応主従関係なんだよね…?
「ぐっ、クソがっ…今日は帰れないと思え」
俺の弟が『クソ』なんて言った?…まさかね?
「そんなに怒るほど我慢してるなら、手を出せばいいんじゃないか?」
一応提案というか当たり前のことを言ってみると、3人ともいい笑顔でこっちを見てきた。さっきまで死にそうな顔をしてたベルンまでもが。
「まあ、もう少しの我慢だから…」
此方を見るリエルの強い視線に思わずゾワッとした。
「そ、それならいいんだが」
コンコンコンッ
誰かのノック音がこの静かな部屋によく響いた。
「し、失礼致します」
「どうぞ」
入ってきたのはロイだった。俺の姿を捉えた途端に、パァッと笑顔になった…可愛い。
「全快されたのですね、カイト様。本当によかったです!」
俺もその笑顔を見れてよかったと、口から思わず出そうになったが…グッと堪えた。
「あぁ、本当によかった」
しばらく、ニコニコと見つめ合ってるとリエルが此方に歩み寄って来た。
「な、なんだ?」
こういう笑顔をしてるときのリエルが1番怖い。なぜなら…
俺の身体がふわっと持ち上がる。その犯人は言わずもがな、リエルだ。
だいたい、リエルが俺を構いたいと思ってるときだ。
「いいえ、別に何も?」
別に?とか言うなら、今すぐ俺から手を離せっ!と言いたいところだが、それを言うともっと大変なことになると分かっている。
この前は膝の上に乗せられるどころか、向かい合わせにさせられて、顔を固定されずーっと穴が開くほど顔を見られた。『おい、そろそろ手をどけろ』と言っても『んー』と生返事が返ってきたり『ふふっ、カイト兄上。恥ずかしいね?顔が赤くなってますよ』とか、余計に恥ずかしくなるようなことを言われた。
…俺は、2度と同じく失敗を繰り返さない。
「さあ、みんな座ってくれ。執務を始めよう!」
俺はお前の膝の上にな…しかも、強制的に。
なんだかんだで、いつもの日常に戻ったと感じ、ついつい笑みが溢れた。
「ただ今戻りました…」
「すみません、思ったよりも時間をとってしまいました」
いや、そんな笑顔で謝れてもね…まあ、別に俺はいいんだけどさ。
「別に大丈夫だ」
「なあ、バラン?私が我慢している間何をしてたんだ…そんなにツヤツヤな顔しやがって!」
あれ?リエルは何か怒ってるみたいだ。
だけど、時間が思ってたよりも遅かったことに怒ってるのではなく、顔がツヤツヤ?してることに怒ってるみたいだ。
「早くしろって言われたから最短で終わらせてきたんですが…あっ、そうですよね。手を出したくても、我慢しないといけないですもんね。……おかわいそうに」
何に手を出すのを我慢してるんだ?
てか、めっちゃ煽るね?!大丈夫なの?一応主従関係なんだよね…?
「ぐっ、クソがっ…今日は帰れないと思え」
俺の弟が『クソ』なんて言った?…まさかね?
「そんなに怒るほど我慢してるなら、手を出せばいいんじゃないか?」
一応提案というか当たり前のことを言ってみると、3人ともいい笑顔でこっちを見てきた。さっきまで死にそうな顔をしてたベルンまでもが。
「まあ、もう少しの我慢だから…」
此方を見るリエルの強い視線に思わずゾワッとした。
「そ、それならいいんだが」
コンコンコンッ
誰かのノック音がこの静かな部屋によく響いた。
「し、失礼致します」
「どうぞ」
入ってきたのはロイだった。俺の姿を捉えた途端に、パァッと笑顔になった…可愛い。
「全快されたのですね、カイト様。本当によかったです!」
俺もその笑顔を見れてよかったと、口から思わず出そうになったが…グッと堪えた。
「あぁ、本当によかった」
しばらく、ニコニコと見つめ合ってるとリエルが此方に歩み寄って来た。
「な、なんだ?」
こういう笑顔をしてるときのリエルが1番怖い。なぜなら…
俺の身体がふわっと持ち上がる。その犯人は言わずもがな、リエルだ。
だいたい、リエルが俺を構いたいと思ってるときだ。
「いいえ、別に何も?」
別に?とか言うなら、今すぐ俺から手を離せっ!と言いたいところだが、それを言うともっと大変なことになると分かっている。
この前は膝の上に乗せられるどころか、向かい合わせにさせられて、顔を固定されずーっと穴が開くほど顔を見られた。『おい、そろそろ手をどけろ』と言っても『んー』と生返事が返ってきたり『ふふっ、カイト兄上。恥ずかしいね?顔が赤くなってますよ』とか、余計に恥ずかしくなるようなことを言われた。
…俺は、2度と同じく失敗を繰り返さない。
「さあ、みんな座ってくれ。執務を始めよう!」
俺はお前の膝の上にな…しかも、強制的に。
なんだかんだで、いつもの日常に戻ったと感じ、ついつい笑みが溢れた。
25
あなたにおすすめの小説
悪辣と花煙り――悪役令嬢の従者が大嫌いな騎士様に喰われる話――
ロ
BL
「ずっと前から、おまえが好きなんだ」
と、俺を容赦なく犯している男は、互いに互いを嫌い合っている(筈の)騎士様で――――。
「悪役令嬢」に仕えている性悪で悪辣な従者が、「没落エンド」とやらを回避しようと、裏で暗躍していたら、大嫌いな騎士様に見つかってしまった。双方の利益のために手を組んだものの、嫌いなことに変わりはないので、うっかり煽ってやったら、何故かがっつり喰われてしまった話。
※ムーンライトノベルズでも公開しています(https://novel18.syosetu.com/n4448gl/)
弟がガチ勢すぎて愛が重い~魔王の座をささげられたんだけど、どうしたらいい?~
マツヲ。
BL
久しぶりに会った弟は、現魔王の長兄への謀反を企てた張本人だった。
王家を恨む弟の気持ちを知る主人公は死を覚悟するものの、なぜかその弟は王の座を捧げてきて……。
というヤンデレ弟×良識派の兄の話が読みたくて書いたものです。
この先はきっと弟にめっちゃ執着されて、おいしく食われるにちがいない。
俺は勇者のお友だち
むぎごはん
BL
俺は王都の隅にある宿屋でバイトをして暮らしている。たまに訪ねてきてくれる騎士のイゼルさんに会えることが、唯一の心の支えとなっている。
2年前、突然この世界に転移してきてしまった主人公が、頑張って生きていくお話。
記憶喪失になったら弟の恋人になった
天霧 ロウ
BL
ギウリは種違いの弟であるトラドのことが性的に好きだ。そして酔ったフリの勢いでトラドにキスをしてしまった。とっさにごまかしたものの気まずい雰囲気になり、それ以来、ギウリはトラドを避けるような生活をしていた。
そんなある日、酒を飲んだ帰りに路地裏で老婆から「忘れたい記憶を消せる薬を売るよ」と言われる。半信半疑で買ったギウリは家に帰るとその薬を飲み干し意識を失った。
そして目覚めたときには自分の名前以外なにも覚えていなかった。
見覚えのない場所に戸惑っていれば、トラドが訪れた末に「俺たちは兄弟だけど、恋人なの忘れたのか?」と寂しそうに告げてきたのだった。
トラド×ギウリ
(ファンタジー/弟×兄/魔物×半魔/ブラコン×鈍感/両片思い/溺愛/人外/記憶喪失/カントボーイ/ハッピーエンド/お人好し受/甘々/腹黒攻/美形×地味)
【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。
mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】
別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。
雪解けに愛を囁く
ノルねこ
BL
平民のアルベルトに試験で負け続けて伯爵家を廃嫡になったルイス。
しかしその試験結果は歪められたものだった。
実はアルベルトは自分の配偶者と配下を探すため、身分を偽って学園に通っていたこの国の第三王子。自分のせいでルイスが廃嫡になってしまったと後悔するアルベルトは、同級生だったニコラスと共にルイスを探しはじめる。
好きな態度を隠さない王子様×元伯爵令息(現在は酒場の店員)
前・中・後プラスイチャイチャ回の、全4話で終了です。
別作品(俺様BL声優)の登場人物と名前は同じですが別人です! 紛らわしくてすみません。
小説家になろうでも公開中。
救世の神子として異世界に召喚されたと思ったら呪い解除の回復アイテムだった上にイケメン竜騎士のツガイにされてしまいました。
篠崎笙
BL
剣崎勝利の家は古武道で名を馳せていた。ある日突然異世界に召喚される。勇者としてではなく、竜騎士たちの呪いを解く道具として。竜騎士ゲオルギオスは、勝利をツガイにして、その体液で呪いを解いた。勝利と竜騎士たちは悪神討伐の旅へ向かったが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる