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四人目
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「ん…ん~…あれ??ここは・・・」
目を覚ましたシャムロムは朦朧とした状態の中で見慣れない天井を目にしながらも、少しずつ状況を整理し始める。
「確か、ウチはパーティメンバーに入れてもらうために“ザグレスの森”を訪れて・・・魔王さんにテストを・・・。ハッ!?テスト!!」
大きな声と共にシャムロムは勢いよく飛び起きた。
スズネたちのパーティに加入するためにクロノによるテストを受けていたシャムロムであったが、最後の最後で気を失い、スズネたちによってホームに運び込まれたのだった。
「どうやら目を覚ましたようですよ」
「ホントだ。スズネ~、シャムロムさん起きたわよー」
「はーーーい」
ドタバタドタバタ ───── 。
ミリアの呼びかけに大きな返事で応えたスズネが急いだ様子で走ってきた。
「シャムロムさん、目を覚ましたんですね。どこか痛む所とかないですか?」
「スズネさん。はい、特に痛む箇所とかはないっす。ウチは頑丈さだけが取り柄っすから」
クロノによる怒涛の攻撃を受け続けたにも関わらず、右腕をグルグルと回しながらケロッとした表情で無事を告げるシャムロム。
当初より本人が言っていた通り、身体の頑丈さに関しては常人を遥かに超える強度を誇るようだ。
「良かった~。とりあえず、怪我とかなくて安心しました」
「ご心配をおかけしたっすね。そんなことより、テストは・・・」
シャムロムは心配そうな顔をしながら恐る恐るテストの結果について質問した。
しかし、その質問に対する答えがすぐに返ってくることはなかった。
部屋中を静寂が包み込む。
数秒の沈黙が続く中、スズネ・ミリア・ラーニャ・マクスウェルの四人は一人の人物へと視線を向ける。
その人物とは、もちろんクロノである。
そして、部屋中の視線を一身に集めたクロノが口を開く。
「はぁ~、お前らの仲間だろ。誰を仲間にするかくらいお前らで決めろよ」
クロノはスズネたちの方へと視線を返しながら呆れた表情を見せる。
そしてひと息吐いた後、シャムロムにテストの結果を告げる。
「シャムロムといったか、防御ばっかじゃなく攻撃もしっかり鍛えろよ。役に立たなきゃすぐに追い出すからな」
少し照れくさそうにしつつもそう告げたクロノは、バツが悪そうに部屋を出ていった。
「えっと…今のは、どういうことっすか?」
何が何やら分からず困惑するシャムロム。
スズネとミリアは顔を見合わせ、マクスウェルは口元を緩め、ラーニャはフンッとひと息吐くとクロノを追いかけていった。
「えっ?えっ?どうなったんすか?」
「何言ってんのよ。魔王様はダメって言わなかったでしょ」
「そういうこと!!これから宜しくお願いしますね、シャムロムさん」
スズネとミリアの言葉とその嬉しそうな表情から自身のパーティ加入が認められたことを察したシャムロムは、涙を流しながら喜びをあらわにする。
「やったっす~~~」
こうして、スズネたちは新たに四人目の仲間を迎え入れたのであった。
─────────────────────────
「それにしてもシャムロムさん凄かったよね。クロノの攻撃を全部防いじゃったんだから」
「いえいえ、ウチなんてまだまだっす。それから、ウチのことはシャムロムって呼び捨てで大丈夫っすよ」
「それじゃ、改めてよろしくね。シャムロム」
「はい。こちらこそっす」
無事にシャムロムをパーティに加えることができ、安堵の表情を見せるスズネたち。
先程まで繰り広げられていた激しい攻防から一転して穏やかな時間が流れる。
「ところでシャムロム、アンタいつまでその重そうな防具着てんのよ。動きづらいでしょ」
気を失った状態で運び込まれたため防具を着たままでいたシャムロム。
そして、何故か目を覚ました後も全身に纏った重装備を外そうとはしなかった。
ホームにいるにも関わらず、どこか身構えているようなシャムロムの様子に違和感を覚えたミリアが堪らず声を掛けたのであった。
「えっ…あっ…はい。でも、人様の家で寛ぎすぎるっていうのも ───── 」
「は?アンタ何いってんの。さっきアタシたちのパーティに加入したでしょ」
「はい。しました」
「ここはね、アタシたちパーティ全員のホームなのよ。今日からアンタもここに住むに決まってんでしょ」
呆れたように言い放つミリア。
シャムロムは予想だにしていなかった言葉に動揺を見せる。
そして、キョロキョロしながら他のメンバーへと視線を送る。
スズネとマクスウェルは笑顔で頷き、クロノは大きく溜め息を吐き、ラーニャは・・・静かに魔法書を読んでいる。
「本当にウチもここに住んでいいんすか?」
「シャムロムは私たちのパーティの一員だからね、当然だよ。部屋も余ってるから好きなのを選んでいいからね」
「ありがとうっす。ウチ、お役に立てるように頑張るっす!!」
─────────────────────────
「こ…こ…これは・・・。シャムロム、アンタなんて物を」
あまりの衝撃にミリアがプルプルと身震いしている。
目の前には防具を外し身軽になったシャムロムの姿が。
そしてミリアの衝撃の原因は、自身よりも背が低く小柄なシャムロムが持つ二つの大きな山にあった。
「シャムロム、アンタなんでアタシよりも小さいのに、こんな巨大なモノぶら下げてんのよ!!スズネと同等・・・いや、それ以上ね」
「なっ…なんすか。背が低いのはドワーフだからっすよ。それに、胸に関しては防具を着ける時に窮屈だから邪魔なだけっすよ」
これは持つ者と持たざる者による意見の相違である。
しかし、この場合においてこの発言は持たざる者への挑戦であり、火に油を注ぐことにもなる。
「この野郎~~~。いい度胸だ、表に出ろ~」
突如としてシャムロムに襲いかかろうとするミリア。
そんなミリアを宥めるように止めに入るスズネ。
「まぁまぁ落ち着いて。ミリアはスタイル良いんだからいいじゃない。シャムロムも怖がってるよ」
「スズネ~、アンタも持ってる側の人間なんだからね~」
今度はスズネに対して目を見開きながら悔しさを滲ませるミリア。
そんなミリアの頭を撫でながら笑顔で宥め続けるスズネ。
一方のシャムロムは、突然の出来事に驚き、へたり込んだ状態のまま怯えていた。
「ふん。どうせアタシは貧乳ですよ」
スズネに宥められ、一応のところ落ち着きを見せるミリアであったが、腕を組みながら不貞腐れているところを見るに、まだまだ引き摺っていそうである。
「こんなモノのどこに ───── 」
「ん?」
「ヒィッ!?なんでもないっす」
未だに理解出来ずにいるシャムロムであったが、ミリアによる強烈な威圧によって口を噤むのだった。
「ところで、シャムロムっていくつなの?」
正式にパーティへ加入したということで、スズネは改めてシャムロムの事を知ろうと質問した。
「ウチっすか。25っすよ」
「「えっ!?」」
「シャムロム、アンタってアタシたちより年上だったの?小さいし顔も幼い感じだったから、てっきり年下だと思ってたわ」
「私も驚いちゃった。でも、お姉さんが出来たみたいで嬉しいな」
「ドワーフはヒト族と比べると長生きっすからね。それで多少若く見えるんすよ」
スズネ 十六歳
ミリア 十六歳
クロノ 二十歳
ラーニャ 十歳
マクスウェル 十六歳
シャムロム 二十五歳
ここにきて、まさかの最年長者の加入であった。
その事実を前にして、シャムロムは少し気恥ずかしそうな表情を見せる。
そんなシャムロムに向けてジッと視線を向ける者がいた。
視線の主はラーニャである。
そして、その視線に気付いたシャムロムがラーニャに声を掛ける。
「ど…どうも、これから宜しくお願いするっす」
シャムロムの言葉に対し、ラーニャは目を細めてジーッと見つめながら一言だけ返す。
「足引っ張んなよ。巨乳ロリババア」
!?!?!? ───── 。
十歳の少女から浴びせられたキツい一言にショックを受けるシャムロム。
「巨乳ロリババア・・・巨乳ロリババア・・・巨乳ロリババア・・・」
あまりにも衝撃的な一言にシャムロムは放心状態となる。
しかし、元凶であるラーニャはというと ───── 言いたいことだけ言って、再び魔法書を読み進めていた。
そして、この状況を喜び楽しんでいる者が ───── 。
「フフフフフッ。ナイスよラーニャ、巨乳がショックで苦しんでるわ。アタシたちを敵に回した事を後悔するがいいわ」
とても嬉しそうなミリア。
彼女にとって巨乳とは親の敵か何かなのだろうか。
周囲が一歩後退りしそうになるくらいの勢いで喜んでいる。
「おい、勘違いするな。わっちはまだ十歳。既に成長が止まった貴様と一緒にするでないわ」
どうやらラーニャ的には自分とミリアでは状況が違い、同類にされることが気に入らなかったようだ。
そして、ラーニャはクロノへと視線を送る。
「わっちはまだまだ成長期じゃ。これから大きくなるゆえ心配は無用じゃぞ、旦那様」
「誰も心配なんかしてねぇ~よ。興味もないし、勝手なこと言ってんなよ」
「そうか、そうか。心配はしておらんのか~。期待して待っておるがよいぞ」
クロノの言葉は虚しくも届くことはなく、嬉しそうな顔をしてご機嫌なラーニャ。
そんなラーニャの様子に頭を抱えながら深い溜め息を吐くことしか出来ないクロノなのであった。
「お前らくだらない話はそのくらいにしておけ。さっきからそこの色ガキが顔を真っ赤にしてキョドってるぞ」
「なっ、ぼ…僕は別にキョドってなど ───── 」
必死になって否定してはいるものの、どこからどう見ても顔を真っ赤に紅潮させているマクスウェルの姿がそこにあった。
その様子を目にしたスズネたちは一斉に大笑いし、ホームは穏やかな空気に包まれたのだった。
こうして、新たにシャムロムをメンバーに加えたスズネたち。
当初はかなり不安いっぱいの滑り出しだったメンバー集めも、なんだかんだと四人目まで集めることができた。
そして、そこにクロノとマクスウェルを含めると総勢六名となり、パーティはさらなる賑わいを増していくのであった。
目を覚ましたシャムロムは朦朧とした状態の中で見慣れない天井を目にしながらも、少しずつ状況を整理し始める。
「確か、ウチはパーティメンバーに入れてもらうために“ザグレスの森”を訪れて・・・魔王さんにテストを・・・。ハッ!?テスト!!」
大きな声と共にシャムロムは勢いよく飛び起きた。
スズネたちのパーティに加入するためにクロノによるテストを受けていたシャムロムであったが、最後の最後で気を失い、スズネたちによってホームに運び込まれたのだった。
「どうやら目を覚ましたようですよ」
「ホントだ。スズネ~、シャムロムさん起きたわよー」
「はーーーい」
ドタバタドタバタ ───── 。
ミリアの呼びかけに大きな返事で応えたスズネが急いだ様子で走ってきた。
「シャムロムさん、目を覚ましたんですね。どこか痛む所とかないですか?」
「スズネさん。はい、特に痛む箇所とかはないっす。ウチは頑丈さだけが取り柄っすから」
クロノによる怒涛の攻撃を受け続けたにも関わらず、右腕をグルグルと回しながらケロッとした表情で無事を告げるシャムロム。
当初より本人が言っていた通り、身体の頑丈さに関しては常人を遥かに超える強度を誇るようだ。
「良かった~。とりあえず、怪我とかなくて安心しました」
「ご心配をおかけしたっすね。そんなことより、テストは・・・」
シャムロムは心配そうな顔をしながら恐る恐るテストの結果について質問した。
しかし、その質問に対する答えがすぐに返ってくることはなかった。
部屋中を静寂が包み込む。
数秒の沈黙が続く中、スズネ・ミリア・ラーニャ・マクスウェルの四人は一人の人物へと視線を向ける。
その人物とは、もちろんクロノである。
そして、部屋中の視線を一身に集めたクロノが口を開く。
「はぁ~、お前らの仲間だろ。誰を仲間にするかくらいお前らで決めろよ」
クロノはスズネたちの方へと視線を返しながら呆れた表情を見せる。
そしてひと息吐いた後、シャムロムにテストの結果を告げる。
「シャムロムといったか、防御ばっかじゃなく攻撃もしっかり鍛えろよ。役に立たなきゃすぐに追い出すからな」
少し照れくさそうにしつつもそう告げたクロノは、バツが悪そうに部屋を出ていった。
「えっと…今のは、どういうことっすか?」
何が何やら分からず困惑するシャムロム。
スズネとミリアは顔を見合わせ、マクスウェルは口元を緩め、ラーニャはフンッとひと息吐くとクロノを追いかけていった。
「えっ?えっ?どうなったんすか?」
「何言ってんのよ。魔王様はダメって言わなかったでしょ」
「そういうこと!!これから宜しくお願いしますね、シャムロムさん」
スズネとミリアの言葉とその嬉しそうな表情から自身のパーティ加入が認められたことを察したシャムロムは、涙を流しながら喜びをあらわにする。
「やったっす~~~」
こうして、スズネたちは新たに四人目の仲間を迎え入れたのであった。
─────────────────────────
「それにしてもシャムロムさん凄かったよね。クロノの攻撃を全部防いじゃったんだから」
「いえいえ、ウチなんてまだまだっす。それから、ウチのことはシャムロムって呼び捨てで大丈夫っすよ」
「それじゃ、改めてよろしくね。シャムロム」
「はい。こちらこそっす」
無事にシャムロムをパーティに加えることができ、安堵の表情を見せるスズネたち。
先程まで繰り広げられていた激しい攻防から一転して穏やかな時間が流れる。
「ところでシャムロム、アンタいつまでその重そうな防具着てんのよ。動きづらいでしょ」
気を失った状態で運び込まれたため防具を着たままでいたシャムロム。
そして、何故か目を覚ました後も全身に纏った重装備を外そうとはしなかった。
ホームにいるにも関わらず、どこか身構えているようなシャムロムの様子に違和感を覚えたミリアが堪らず声を掛けたのであった。
「えっ…あっ…はい。でも、人様の家で寛ぎすぎるっていうのも ───── 」
「は?アンタ何いってんの。さっきアタシたちのパーティに加入したでしょ」
「はい。しました」
「ここはね、アタシたちパーティ全員のホームなのよ。今日からアンタもここに住むに決まってんでしょ」
呆れたように言い放つミリア。
シャムロムは予想だにしていなかった言葉に動揺を見せる。
そして、キョロキョロしながら他のメンバーへと視線を送る。
スズネとマクスウェルは笑顔で頷き、クロノは大きく溜め息を吐き、ラーニャは・・・静かに魔法書を読んでいる。
「本当にウチもここに住んでいいんすか?」
「シャムロムは私たちのパーティの一員だからね、当然だよ。部屋も余ってるから好きなのを選んでいいからね」
「ありがとうっす。ウチ、お役に立てるように頑張るっす!!」
─────────────────────────
「こ…こ…これは・・・。シャムロム、アンタなんて物を」
あまりの衝撃にミリアがプルプルと身震いしている。
目の前には防具を外し身軽になったシャムロムの姿が。
そしてミリアの衝撃の原因は、自身よりも背が低く小柄なシャムロムが持つ二つの大きな山にあった。
「シャムロム、アンタなんでアタシよりも小さいのに、こんな巨大なモノぶら下げてんのよ!!スズネと同等・・・いや、それ以上ね」
「なっ…なんすか。背が低いのはドワーフだからっすよ。それに、胸に関しては防具を着ける時に窮屈だから邪魔なだけっすよ」
これは持つ者と持たざる者による意見の相違である。
しかし、この場合においてこの発言は持たざる者への挑戦であり、火に油を注ぐことにもなる。
「この野郎~~~。いい度胸だ、表に出ろ~」
突如としてシャムロムに襲いかかろうとするミリア。
そんなミリアを宥めるように止めに入るスズネ。
「まぁまぁ落ち着いて。ミリアはスタイル良いんだからいいじゃない。シャムロムも怖がってるよ」
「スズネ~、アンタも持ってる側の人間なんだからね~」
今度はスズネに対して目を見開きながら悔しさを滲ませるミリア。
そんなミリアの頭を撫でながら笑顔で宥め続けるスズネ。
一方のシャムロムは、突然の出来事に驚き、へたり込んだ状態のまま怯えていた。
「ふん。どうせアタシは貧乳ですよ」
スズネに宥められ、一応のところ落ち着きを見せるミリアであったが、腕を組みながら不貞腐れているところを見るに、まだまだ引き摺っていそうである。
「こんなモノのどこに ───── 」
「ん?」
「ヒィッ!?なんでもないっす」
未だに理解出来ずにいるシャムロムであったが、ミリアによる強烈な威圧によって口を噤むのだった。
「ところで、シャムロムっていくつなの?」
正式にパーティへ加入したということで、スズネは改めてシャムロムの事を知ろうと質問した。
「ウチっすか。25っすよ」
「「えっ!?」」
「シャムロム、アンタってアタシたちより年上だったの?小さいし顔も幼い感じだったから、てっきり年下だと思ってたわ」
「私も驚いちゃった。でも、お姉さんが出来たみたいで嬉しいな」
「ドワーフはヒト族と比べると長生きっすからね。それで多少若く見えるんすよ」
スズネ 十六歳
ミリア 十六歳
クロノ 二十歳
ラーニャ 十歳
マクスウェル 十六歳
シャムロム 二十五歳
ここにきて、まさかの最年長者の加入であった。
その事実を前にして、シャムロムは少し気恥ずかしそうな表情を見せる。
そんなシャムロムに向けてジッと視線を向ける者がいた。
視線の主はラーニャである。
そして、その視線に気付いたシャムロムがラーニャに声を掛ける。
「ど…どうも、これから宜しくお願いするっす」
シャムロムの言葉に対し、ラーニャは目を細めてジーッと見つめながら一言だけ返す。
「足引っ張んなよ。巨乳ロリババア」
!?!?!? ───── 。
十歳の少女から浴びせられたキツい一言にショックを受けるシャムロム。
「巨乳ロリババア・・・巨乳ロリババア・・・巨乳ロリババア・・・」
あまりにも衝撃的な一言にシャムロムは放心状態となる。
しかし、元凶であるラーニャはというと ───── 言いたいことだけ言って、再び魔法書を読み進めていた。
そして、この状況を喜び楽しんでいる者が ───── 。
「フフフフフッ。ナイスよラーニャ、巨乳がショックで苦しんでるわ。アタシたちを敵に回した事を後悔するがいいわ」
とても嬉しそうなミリア。
彼女にとって巨乳とは親の敵か何かなのだろうか。
周囲が一歩後退りしそうになるくらいの勢いで喜んでいる。
「おい、勘違いするな。わっちはまだ十歳。既に成長が止まった貴様と一緒にするでないわ」
どうやらラーニャ的には自分とミリアでは状況が違い、同類にされることが気に入らなかったようだ。
そして、ラーニャはクロノへと視線を送る。
「わっちはまだまだ成長期じゃ。これから大きくなるゆえ心配は無用じゃぞ、旦那様」
「誰も心配なんかしてねぇ~よ。興味もないし、勝手なこと言ってんなよ」
「そうか、そうか。心配はしておらんのか~。期待して待っておるがよいぞ」
クロノの言葉は虚しくも届くことはなく、嬉しそうな顔をしてご機嫌なラーニャ。
そんなラーニャの様子に頭を抱えながら深い溜め息を吐くことしか出来ないクロノなのであった。
「お前らくだらない話はそのくらいにしておけ。さっきからそこの色ガキが顔を真っ赤にしてキョドってるぞ」
「なっ、ぼ…僕は別にキョドってなど ───── 」
必死になって否定してはいるものの、どこからどう見ても顔を真っ赤に紅潮させているマクスウェルの姿がそこにあった。
その様子を目にしたスズネたちは一斉に大笑いし、ホームは穏やかな空気に包まれたのだった。
こうして、新たにシャムロムをメンバーに加えたスズネたち。
当初はかなり不安いっぱいの滑り出しだったメンバー集めも、なんだかんだと四人目まで集めることができた。
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