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平和と言っても、暇な訳では無い。帝国でも王国でも爵位を持っているので貴族の義務は果たさなければならない。また、帝国ではハンター、王国では冒険者の仕事もしている。
まあ、家でゴロゴロしていると嫁たちが煩いと言うのもある。
そう言えば前回大森林の魔物を売りに行ってから冒険者ギルドには暫く行ってないな。たまには顔を出した方が良いかな?
と言う事で、早朝の稽古の後、久しぶりに冒険者ギルドに行く事にする。
大森林の討伐は3か月置きなので、まだ時期が早い。だが、ストレージには魔物がいっぱい入っているので、それを売るだけでもギルドに行く口実にはなる。
だが、久しぶりのギルドなので、折角だから何か面白い依頼が出ていないか確認するのも良いだろう。
冒険者ギルドの近くに転移する。そこからは歩きだ。まあ、2~3分だけどね。
ギルドに着くと、何やら騒がしい。
あれ?この時間なら早い者は既に依頼を受けてギルドを出ている時間帯なんだけどなぁ。
そんな事を考えながらギルドに入ると、床が怪我人で埋まっていた。大規模討伐でもあったのか?それにしては時間が早くない?まだ10時だよ?
回復魔法が使えるギルドの職員が対応に当たっているが、間に合わないらしく、魔法使いと思われる冒険者も回復魔法を使っている。
よく見ると指揮を取っているのはギルマスだった。
僕はエリアハイヒールを発動してから、ギルマスの横に歩み寄り話しかけた。
「何です、これ?大規模討伐でもあったんですか?」
「おお、エイジじゃないか。久しぶりだな。丁度良い、お前さんに依頼がある。ちょっと付き合ってくれ。」
そう言って2階のギルマスの部屋に連れて行かれた。
「僕に依頼ですか?何か異変でもありましたか?」
「ギルドとしても、まだ詳しい状況を掴んでいないのだが、なんでも魔物が強くなっているらしい。」
「魔物が強くなっている?どの位強くなっているんですか?」
「それがだな、上がって来る報告が正しければ。10%だ。」
え?たったの10%??
「僅か、10%魔物が強くなっただけで、あのざまだ。冒険者と言うのは魔物の強さを頭より体が覚えている物だ。だから、たった10%強くなっただけで、避け切れるはずの攻撃を受け。倒せるはずの魔物に止めが刺せなかったりする。」
「状況は解りましたが、僕は何を調べれば良いんですか?」
「魔物が強くなった原因を調べて欲しい。現在確認されているのは王都の東西南北全ての魔物が強くなっていると言う事だけだ。地方のギルドから情報はまだ上がって来ていない。」
「なるほど、現状では王都周辺の魔物だけが強くなっているんですね?」
「うむ、もしかしたら王国中の魔物が強くなっている可能性もあるが、現時点では不明だ。」
「しかし、10%ですか。過去にそう言った事例は?」
「無いな。特殊個体として強い魔物が生まれる事は良くある事だが、全ての魔物が強くなると言う話は聞いた事が無い。」
「1ランクならともかく、10%と言う点が引っかかりますね。」
「どう言う事だ?」
「どの魔物も、正確に10%ずつ強くなっているんですよね?」
「正確かどうかは測った訳では無いので断言できないが、飛び抜けて強い個体は現れていない。」
「これが、特定の魔物に限った話なら、異変で済まされるのでしょうが、どの魔物も万遍無く強くなっているとしたら人為的な物を感じますね。」
「人為的?誰かが引き起こした事件と言う事か?」
「補助魔法の一種に、味方の攻撃力や、体力等の数値を10%上げると言う魔法があるんですよ。」
「何者かが魔物にその魔法を掛けたと?」
「いや、実はこの補助魔法には時間制限があるんです。一定時間を過ぎると自然消滅します。なので、戦闘中は時間を気にしながら掛け続けないとイケません。なので、この魔法が使われたと断言は出来ませんが、10%と言うのが一致するのが気になるんですよね。」
「確かに能力を10%上げる魔法が存在すると言うのは引っ掛かるな。」
「はい。ですが、もし魔法だとしても、今度は何の為にそんな事をするのかと言う疑問が出てきます。そこまでの魔法をこれだけ大規模に使える魔法使いもしくは魔物が居たとするなら。その魔法を攻撃魔法として王都に放った方が効率が良いと思いませんか?」
「なるほど、もっともな意見だな。悪いがその辺も含めて調査を頼まれてくれないか?」
「良いですよ。僕も気になりますので。」
「済まんが頼む。何か判ったらすぐに知らせてくれ。」
と言う事で早速事件に巻き込まれる僕であった。
でも、今回は割とすぐに方が付くんじゃないかと言う根拠があった。竜王の爺さんだ。爺さんは全ての魔物のトップに君臨する魔物の主の様な存在だ。爺さんに聞けば何か判るだろうと軽く考えていた。
ギルドを出て、急いで侯爵邸に転移する。
竜王の爺さんはルシルと稽古をしていた。相変わらずバトルジャンキーな2人だな。
「なぁ、爺さん。王都の近郊の魔物が強くなっているんだが、その原因を知らないか?」
「ん?王都近郊の魔物が強くなっているじゃと?」
「ああ、原因は解らないが、およそ10%程強くなっているそうだ。」
「変じゃな。儂には何も感じないぞ?」
「悪いが少し調べては貰えないか?」
「ふむ、気になる話じゃ、ちょっとばかり、出て来る。」
そう言って、爺さんは凄いスピードで飛ぶ様に駆けて行った。
さて、僕はどうしよう?ルシルがこっちを睨んでるし。
竜王の爺さんの後を追うのは至難の業だ。人間形態でも僕よりスピードがある。弱くなった現在の僕では爺さんとの実力差は大きい。サーチで捉えられれば転移で追いかける事は可能だが、爺さんの調査を邪魔するのはどうかと思う。
そんな事を考えていたら、爺さんが帰って来た。早くない?まだ5分位しか経って無いよ?
「見て来たが、特に変わった事は無かったぞ。お主の勘違いでは無いか?」
「いや、現に冒険者に多数の犠牲が出ているんだ。」
そう言って、冒険者ギルドであった事を手短に話す。
「なるほどのぉ。魔物が10%強くなった。しかし、実際は魔物の強さは変わっていない。となると結論は一つしか無いじゃろう。」
「冒険者が全員10%弱くなったと言う事ですか?」
「そうなるのぉ。確か、そんな魔法があったはずじゃが?」
「ありますね。攻撃力低下や体力低下等があります。その効果は10%です。」
「ちなみに、同じ効果の魔道具はあるのかいのぉ?」
「僕は知りませんが、作ろうと思えば作れますよ。」
「ならば、冒険者ギルドに何か仕掛けれられてないか探った方が良いかもしれんのぉ。」
「ギルドが狙われていると?ちなみに僕はどうですか?弱くなっていますか?」
「お主は大幅に弱くなっておるからのぉ。今更10%位弱くなっても気が付かんぞ。」
あら?そんなに弱くなってます?
「しかし、困りましたね。冒険者達が自覚をしないと怪我人が絶えませんよ。」
「一番良いのは原因を取り除く事じゃな。」
「もちろん、それはやりますけど、すぐに見つかるとは限りませんからねぇ。」
「魔法はお主の得意分野じゃろうて、魔法で魔法は探れんのか?」
「それがですね。僕が冒険者ギルドに行った時には何も感じなかったんですよ。魔法攻撃を受けて居れば判るはずなんですけどね。」
そうだ、それが一番おかしい。補助魔法だろうが攻撃魔法だろうが、魔法を掛けられれば僕は探知出来る。探知できなかったと言う事は僕が冒険者ギルドに行った時には魔法は発動していなかった事になる。
何か、魔法の発動条件でもあるのだろうか?
「魔法の事になると儂では助けにならんのぉ、お主の分野じゃ。」
「いや、十分助かりましたよ。原因が分かっただけでも収穫でした。ありがとうございます。」
さて、ここからは一人でやらなきゃならない。どうする?
まあ、家でゴロゴロしていると嫁たちが煩いと言うのもある。
そう言えば前回大森林の魔物を売りに行ってから冒険者ギルドには暫く行ってないな。たまには顔を出した方が良いかな?
と言う事で、早朝の稽古の後、久しぶりに冒険者ギルドに行く事にする。
大森林の討伐は3か月置きなので、まだ時期が早い。だが、ストレージには魔物がいっぱい入っているので、それを売るだけでもギルドに行く口実にはなる。
だが、久しぶりのギルドなので、折角だから何か面白い依頼が出ていないか確認するのも良いだろう。
冒険者ギルドの近くに転移する。そこからは歩きだ。まあ、2~3分だけどね。
ギルドに着くと、何やら騒がしい。
あれ?この時間なら早い者は既に依頼を受けてギルドを出ている時間帯なんだけどなぁ。
そんな事を考えながらギルドに入ると、床が怪我人で埋まっていた。大規模討伐でもあったのか?それにしては時間が早くない?まだ10時だよ?
回復魔法が使えるギルドの職員が対応に当たっているが、間に合わないらしく、魔法使いと思われる冒険者も回復魔法を使っている。
よく見ると指揮を取っているのはギルマスだった。
僕はエリアハイヒールを発動してから、ギルマスの横に歩み寄り話しかけた。
「何です、これ?大規模討伐でもあったんですか?」
「おお、エイジじゃないか。久しぶりだな。丁度良い、お前さんに依頼がある。ちょっと付き合ってくれ。」
そう言って2階のギルマスの部屋に連れて行かれた。
「僕に依頼ですか?何か異変でもありましたか?」
「ギルドとしても、まだ詳しい状況を掴んでいないのだが、なんでも魔物が強くなっているらしい。」
「魔物が強くなっている?どの位強くなっているんですか?」
「それがだな、上がって来る報告が正しければ。10%だ。」
え?たったの10%??
「僅か、10%魔物が強くなっただけで、あのざまだ。冒険者と言うのは魔物の強さを頭より体が覚えている物だ。だから、たった10%強くなっただけで、避け切れるはずの攻撃を受け。倒せるはずの魔物に止めが刺せなかったりする。」
「状況は解りましたが、僕は何を調べれば良いんですか?」
「魔物が強くなった原因を調べて欲しい。現在確認されているのは王都の東西南北全ての魔物が強くなっていると言う事だけだ。地方のギルドから情報はまだ上がって来ていない。」
「なるほど、現状では王都周辺の魔物だけが強くなっているんですね?」
「うむ、もしかしたら王国中の魔物が強くなっている可能性もあるが、現時点では不明だ。」
「しかし、10%ですか。過去にそう言った事例は?」
「無いな。特殊個体として強い魔物が生まれる事は良くある事だが、全ての魔物が強くなると言う話は聞いた事が無い。」
「1ランクならともかく、10%と言う点が引っかかりますね。」
「どう言う事だ?」
「どの魔物も、正確に10%ずつ強くなっているんですよね?」
「正確かどうかは測った訳では無いので断言できないが、飛び抜けて強い個体は現れていない。」
「これが、特定の魔物に限った話なら、異変で済まされるのでしょうが、どの魔物も万遍無く強くなっているとしたら人為的な物を感じますね。」
「人為的?誰かが引き起こした事件と言う事か?」
「補助魔法の一種に、味方の攻撃力や、体力等の数値を10%上げると言う魔法があるんですよ。」
「何者かが魔物にその魔法を掛けたと?」
「いや、実はこの補助魔法には時間制限があるんです。一定時間を過ぎると自然消滅します。なので、戦闘中は時間を気にしながら掛け続けないとイケません。なので、この魔法が使われたと断言は出来ませんが、10%と言うのが一致するのが気になるんですよね。」
「確かに能力を10%上げる魔法が存在すると言うのは引っ掛かるな。」
「はい。ですが、もし魔法だとしても、今度は何の為にそんな事をするのかと言う疑問が出てきます。そこまでの魔法をこれだけ大規模に使える魔法使いもしくは魔物が居たとするなら。その魔法を攻撃魔法として王都に放った方が効率が良いと思いませんか?」
「なるほど、もっともな意見だな。悪いがその辺も含めて調査を頼まれてくれないか?」
「良いですよ。僕も気になりますので。」
「済まんが頼む。何か判ったらすぐに知らせてくれ。」
と言う事で早速事件に巻き込まれる僕であった。
でも、今回は割とすぐに方が付くんじゃないかと言う根拠があった。竜王の爺さんだ。爺さんは全ての魔物のトップに君臨する魔物の主の様な存在だ。爺さんに聞けば何か判るだろうと軽く考えていた。
ギルドを出て、急いで侯爵邸に転移する。
竜王の爺さんはルシルと稽古をしていた。相変わらずバトルジャンキーな2人だな。
「なぁ、爺さん。王都の近郊の魔物が強くなっているんだが、その原因を知らないか?」
「ん?王都近郊の魔物が強くなっているじゃと?」
「ああ、原因は解らないが、およそ10%程強くなっているそうだ。」
「変じゃな。儂には何も感じないぞ?」
「悪いが少し調べては貰えないか?」
「ふむ、気になる話じゃ、ちょっとばかり、出て来る。」
そう言って、爺さんは凄いスピードで飛ぶ様に駆けて行った。
さて、僕はどうしよう?ルシルがこっちを睨んでるし。
竜王の爺さんの後を追うのは至難の業だ。人間形態でも僕よりスピードがある。弱くなった現在の僕では爺さんとの実力差は大きい。サーチで捉えられれば転移で追いかける事は可能だが、爺さんの調査を邪魔するのはどうかと思う。
そんな事を考えていたら、爺さんが帰って来た。早くない?まだ5分位しか経って無いよ?
「見て来たが、特に変わった事は無かったぞ。お主の勘違いでは無いか?」
「いや、現に冒険者に多数の犠牲が出ているんだ。」
そう言って、冒険者ギルドであった事を手短に話す。
「なるほどのぉ。魔物が10%強くなった。しかし、実際は魔物の強さは変わっていない。となると結論は一つしか無いじゃろう。」
「冒険者が全員10%弱くなったと言う事ですか?」
「そうなるのぉ。確か、そんな魔法があったはずじゃが?」
「ありますね。攻撃力低下や体力低下等があります。その効果は10%です。」
「ちなみに、同じ効果の魔道具はあるのかいのぉ?」
「僕は知りませんが、作ろうと思えば作れますよ。」
「ならば、冒険者ギルドに何か仕掛けれられてないか探った方が良いかもしれんのぉ。」
「ギルドが狙われていると?ちなみに僕はどうですか?弱くなっていますか?」
「お主は大幅に弱くなっておるからのぉ。今更10%位弱くなっても気が付かんぞ。」
あら?そんなに弱くなってます?
「しかし、困りましたね。冒険者達が自覚をしないと怪我人が絶えませんよ。」
「一番良いのは原因を取り除く事じゃな。」
「もちろん、それはやりますけど、すぐに見つかるとは限りませんからねぇ。」
「魔法はお主の得意分野じゃろうて、魔法で魔法は探れんのか?」
「それがですね。僕が冒険者ギルドに行った時には何も感じなかったんですよ。魔法攻撃を受けて居れば判るはずなんですけどね。」
そうだ、それが一番おかしい。補助魔法だろうが攻撃魔法だろうが、魔法を掛けられれば僕は探知出来る。探知できなかったと言う事は僕が冒険者ギルドに行った時には魔法は発動していなかった事になる。
何か、魔法の発動条件でもあるのだろうか?
「魔法の事になると儂では助けにならんのぉ、お主の分野じゃ。」
「いや、十分助かりましたよ。原因が分かっただけでも収穫でした。ありがとうございます。」
さて、ここからは一人でやらなきゃならない。どうする?
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