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第二十三話
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サブリナ様は騎士団で取調べを受けています。最初は頑なに否定していましたが、シャナさんが真実を話して下さり、釈放されたと聞くと観念して罪を認めました。
シャナさんの説得は、ヘレナがしてくれましたわ。シャナさんは、我々の言葉を全く聞き入れてくれませんでした。ですがヘレナが話すとすぐに全て話してくれました。ヘレナの過去は、騎士団全員が知る事になりましたが、誰も気にしていません。よくある事だ、気にするな俺なんて……私なんて……とみんな隠していた過去を暴露し始めました。わたくしもアルベルト様の事を話すと、知らなかった平民出身の騎士の皆様が、呆れておられました。貴族出身のニコラは、有名だと笑っていましたけどね。ヘレナは、色々気にしすぎた。私は騎士。過去も背負って堂々と生きていくと仰っていました。やっぱりヘレナは、強くて素敵です。
ヘレナは、仕事以外の時間を全て鍛錬に費やしていたそうです。借金を返し終わり、娼館を出てすぐに騎士の試験を受けたそうです。幼い頃、助けてくれた女性騎士に憧れてどうしても騎士になりたかったと笑うヘレナの努力を、みんな称賛していました。
エリック様も厳重に取り調べた結果、サブリナ様へ危害を加えようとした事を認めました。未遂であり、身分差もありますから罪を問う事は出来ませんが、貴族としては大ダメージです。
エリック様は逃げるように他国へ移住なさいました。
「あんな逆恨み男、貴族の地位を捨てて他国でまともに生きられるか分かりませんわ。生きてたとしても、今までのように威張る事もできません。サブリナ様、少しはスッキリしませんか?」
「そうね、スッキリしたわ。ねぇ、これから私はどうなるの?」
サブリナ様は、すっかりお嬢様言葉が抜けて、年相応の笑顔を浮かべておられます。
「裁判を受けて、罪状が確定します。恐らく、被害者は逃げてしまわれましたし、正当防衛になるのではないでしょうか。シャナさんに罪を被せた事もありますから、無罪とはいかないでしょうけど、数年の服役で済む可能性が高いですわ」
「私が服役したら、アルベルトはどうなるの?」
「ひとりでなんとかするでしょ。大人ですもの」
「でも! あの人ひとりじゃご飯も作れないし、お金も稼げない!」
「どうして、全てサブリナ様が背負うのですか? 夫婦は助け合うものでしょう?」
「だって私のせいだから! アルベルトに捨てられたら私……」
「サブリナ様は、アルベルト様と居て幸せなんですか?」
「……え?」
「わたくしは、アルベルト様と婚約していた時は地獄でしたわ。アルベルト様は、わたくしを見下して、馬鹿にして、全てを押し付ける。将来こんな男と結婚するなんてと何度も絶望しました。アルベルト様が妻を大事にする方とは思えません。サブリナ様にされた事は忘れておりませんし、許す気もありません。ですが、さっさと結婚するよう仕向けたのはわたくしです。だから、わたくしにも責任があります。もう一度だけ聞きます。サブリナ様はアルベルト様と結婚して幸せなんですか?」
「そういうとこ! 貴方のそういうとこが嫌いなの!! 優しくて、真っ直ぐで、さも自分が正しいって顔して……」
「申し訳ありません。これがわたくしです」
「分かってる! 最初に優しくしてくれたのもシルヴィア様だった! 私……頭が良いからって急に貴族にされて! 訳の分からない事ばかり詰め込まれて! 学園でも、味方は居なかった! 爵位だけで生徒会長にされても、誰も生徒会に入ってくれないし! でも、シルヴィア様は普通に……普通に接して……くれて……困ってた私を見かねて生徒会にも入ってくれた。貴方が眩しかった。羨ましかった。そんな時、貴方の婚約者のアルベルトが……私に……私でも……貴方に勝てるところがあった……だから……縋ってしまったの……ごめんなさい……シルヴィア様……わたし……今……全然幸せじゃない……アルベルトも……優しくないの……毎日、私のせいだって……もっと稼いで来いって……」
「そんなおバカ、サブリナ様に相応しくありませんわ」
「でも……王太子殿下が証人だから……離縁は出来ないって……」
「サブリナ様、貴方は罪を犯しました。罪人は、無条件で離縁されます。パートナーが、離縁を望まなければ夫婦関係は続きますが、アルベルト様はサブリナ様と夫婦で居続けたいと望むでしょうか? 望むなら、アルベルト様が変わる希望はあるかもしれません。望まないなら、それこそお荷物を捨てるチャンスですわ」
「そう、そっか……シルヴィア様……ありがとう」
「お礼は不要です。わたくしは仕事をしただけですもの」
シャナさんの説得は、ヘレナがしてくれましたわ。シャナさんは、我々の言葉を全く聞き入れてくれませんでした。ですがヘレナが話すとすぐに全て話してくれました。ヘレナの過去は、騎士団全員が知る事になりましたが、誰も気にしていません。よくある事だ、気にするな俺なんて……私なんて……とみんな隠していた過去を暴露し始めました。わたくしもアルベルト様の事を話すと、知らなかった平民出身の騎士の皆様が、呆れておられました。貴族出身のニコラは、有名だと笑っていましたけどね。ヘレナは、色々気にしすぎた。私は騎士。過去も背負って堂々と生きていくと仰っていました。やっぱりヘレナは、強くて素敵です。
ヘレナは、仕事以外の時間を全て鍛錬に費やしていたそうです。借金を返し終わり、娼館を出てすぐに騎士の試験を受けたそうです。幼い頃、助けてくれた女性騎士に憧れてどうしても騎士になりたかったと笑うヘレナの努力を、みんな称賛していました。
エリック様も厳重に取り調べた結果、サブリナ様へ危害を加えようとした事を認めました。未遂であり、身分差もありますから罪を問う事は出来ませんが、貴族としては大ダメージです。
エリック様は逃げるように他国へ移住なさいました。
「あんな逆恨み男、貴族の地位を捨てて他国でまともに生きられるか分かりませんわ。生きてたとしても、今までのように威張る事もできません。サブリナ様、少しはスッキリしませんか?」
「そうね、スッキリしたわ。ねぇ、これから私はどうなるの?」
サブリナ様は、すっかりお嬢様言葉が抜けて、年相応の笑顔を浮かべておられます。
「裁判を受けて、罪状が確定します。恐らく、被害者は逃げてしまわれましたし、正当防衛になるのではないでしょうか。シャナさんに罪を被せた事もありますから、無罪とはいかないでしょうけど、数年の服役で済む可能性が高いですわ」
「私が服役したら、アルベルトはどうなるの?」
「ひとりでなんとかするでしょ。大人ですもの」
「でも! あの人ひとりじゃご飯も作れないし、お金も稼げない!」
「どうして、全てサブリナ様が背負うのですか? 夫婦は助け合うものでしょう?」
「だって私のせいだから! アルベルトに捨てられたら私……」
「サブリナ様は、アルベルト様と居て幸せなんですか?」
「……え?」
「わたくしは、アルベルト様と婚約していた時は地獄でしたわ。アルベルト様は、わたくしを見下して、馬鹿にして、全てを押し付ける。将来こんな男と結婚するなんてと何度も絶望しました。アルベルト様が妻を大事にする方とは思えません。サブリナ様にされた事は忘れておりませんし、許す気もありません。ですが、さっさと結婚するよう仕向けたのはわたくしです。だから、わたくしにも責任があります。もう一度だけ聞きます。サブリナ様はアルベルト様と結婚して幸せなんですか?」
「そういうとこ! 貴方のそういうとこが嫌いなの!! 優しくて、真っ直ぐで、さも自分が正しいって顔して……」
「申し訳ありません。これがわたくしです」
「分かってる! 最初に優しくしてくれたのもシルヴィア様だった! 私……頭が良いからって急に貴族にされて! 訳の分からない事ばかり詰め込まれて! 学園でも、味方は居なかった! 爵位だけで生徒会長にされても、誰も生徒会に入ってくれないし! でも、シルヴィア様は普通に……普通に接して……くれて……困ってた私を見かねて生徒会にも入ってくれた。貴方が眩しかった。羨ましかった。そんな時、貴方の婚約者のアルベルトが……私に……私でも……貴方に勝てるところがあった……だから……縋ってしまったの……ごめんなさい……シルヴィア様……わたし……今……全然幸せじゃない……アルベルトも……優しくないの……毎日、私のせいだって……もっと稼いで来いって……」
「そんなおバカ、サブリナ様に相応しくありませんわ」
「でも……王太子殿下が証人だから……離縁は出来ないって……」
「サブリナ様、貴方は罪を犯しました。罪人は、無条件で離縁されます。パートナーが、離縁を望まなければ夫婦関係は続きますが、アルベルト様はサブリナ様と夫婦で居続けたいと望むでしょうか? 望むなら、アルベルト様が変わる希望はあるかもしれません。望まないなら、それこそお荷物を捨てるチャンスですわ」
「そう、そっか……シルヴィア様……ありがとう」
「お礼は不要です。わたくしは仕事をしただけですもの」
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