Archaic Almanac 群雄流星群

しゅーげつ

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第四部 夢幻のレミニセンス

68.雲霞に影射す前途

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 「リーゼ嬢、今どのへんだ?」
 「もう少し北に行くとアッパービレッジだと思うけど、
降りる場所を探して逸れたから……多分トゥールとの中間くらいかな?」

 「直で行きゃ良かったんじゃねぇか? なんでわざわざ遠回りすんだよ」
 「……あのねぇ。あんな蜂に跨って州都に行ったら騒ぎになるでしょ!」
 大蜂に乗って渓谷を飛び越えたグレイドルとリーゼは、対岸のロンジュ園へと降り立った。
重量が超過した事もあり、降下場所を慎重に選ぶ猶予は無く急ぎ蜂を降ろした。


 飛び去って行く蜂を見送って、鬱蒼とした樹林を前に断崖を背に、二人は迷った。

 「うーん……南に行くとして崖沿いは原野って感じよね。
藪だらけだから虫も多そうだし。果樹園は……害獣が出そう」
 「別にブッ倒しゃいいだろ。虫に集られる方が鬱陶しいぜ」

 「それもそうか……もし段差があったら結局迂回しなきゃだし。
それなら林を突っ切って、道に出てからトゥールに向かう、で良い? ってちょっと!」

 確認よりも早く果樹林に突っ込んでいくグレイドルの後を、慌ててリーゼが追った。


 道中、大型の獣に出くわす事も無く林道に出た二人は、左折する前に再度周囲を確認した。
北にはアッパービレッジ、南に行けばトゥール、更に南に三叉路があり西に行けばロガー村。

ガイドをしたリーゼがオクシテーヌに詳しい理由は、パルベス出身である事に他ならないが、
セビリスから逃げ出した二人には、鬱蒼な深緑に覆われた北部は適した潜伏場所と言えた。


 更には師匠のウルシュ繋がりで知己があるメラニーの協力を得て、王城に渡りを付け――
《叔父の造反》を先に告発する、その為の目的地は一択だった。

 「それで、そっちはどうするの? トゥールに行く?」
 「別に街に用は無ぇよ。あんま目立つ場所には居たくねぇな」

 「そういえば中央でお尋ね者なんだっけ……? 
パルベスでも手配が掛かってるでしょ? 行く当てはあるの?」
 「とりあえずロガー村を目指すとするぜ。そーすりゃ逃げるのも楽だろうしな」

 「ロガー村……大分山奥よね? あんなところからどこに……」
 「俺も詳しくは知らねんだがよ、セントラルの……っ。ちょい待て」
 手で制止したグレイドルは、林道の奥を睨み付けて黙り込んだ。


 しばらくして、木々の奥の僅かな隙間から、駆け寄って来る少女の姿が二人の目に映った。
グレイドルの記憶にも新しい――桃色のお下げ髪を振っていた。

 「おい!! クロエか!? 何してんだ! なんでこんなとこに居んだ!?」
 「はぁはぁ……グレイ!? なんでこんな所で!?」

 「こっちのセリフだっつの。イベリスに行ったんじゃねぇのか? リコはどうした?」
 「どこから話……けどアタシ今急いでて。トゥールに――」
 鼻で南を指したグレイドルと先行したクロエの後を、怪訝そうにリーゼは付いて歩いた。


 数刻――歩きながらクロエはグレイドルと別れたランバー村からのレネ越え――イベリス、
そして月明崖を踏破しての渡河、数日の経緯を簡潔に話した。

 足早に通り過ぎた男女二人組を警戒しつつも、リーゼは割り込めずに黙って聞いていた。


 「はーっ、お前ぇも随分とエライ目に合ってたんだな。まぁ、無事で良かったじゃねぇか。
リコなら心配ねぇよ、どっかしら上手く逃げてんだろ」
 「だったら良いけど……あとバスターさんの事はアタシも解んないや」

 「平気だ、俺等は腐ってもシニアだぜ。別れたのはクロスキャンプだろ?」
 「うん。グロリアって人と一緒に居るんじゃないかな?」

 「んだよ、あのハゲ! 女連れとは良い身分じゃねぇか」
 「そういうアンタだって……」
 呆れ顔のクロエが一瞬驚いたリーゼを一瞥すると、グレイドルは『おお』と得心した。


 「え? ち、違うよ! 私はベーレンギルド嬢で名前はリーゼ……って、そんなことより! 
イベリスから逃げて来たのよね? どこかでオフェリアって人見てないかな?」


 「オフェリア……」
 上を向いて左右に首を揺らすクロエの挙動に、待ちかねてリーゼが再び口を開こうとする。

 「あ、っと……その人って、パルベスの?」
 「そ、そう! ギルド嬢! 私はリア……彼女の友達、探してるのよ!」
 真に迫ったリーゼの圧に、引き気味にクロエは旅の冒頭――レネ越えの詳細をなぞった。


 「リーゼ嬢が探してた奴がバスターの知り合いとはな。世間は狭いってもんだ」
 「リッツで別れてからの事は知らないって事……なのね。そっか……」

 「な、なんか……ゴメン。けどアタシさ、あんなことになった時までイベリスに居たけど、
オフェリアさんは見てない……から、約束は出来ないけど……」

 俯きがちに口籠るクロエのお下げ頭を見て、リーゼは小さな肩を持って覗き込んだ。

 「ううん、ありがと、クロエちゃん。ちょっと希望が出てきちゃた。きっと大丈夫」

 「あーだこーだ言ってもしゃーねぇ。それよりクロエは何でトゥールに向かってんだ?」
 「あ! そうだった! ちょっと急いでも良い?」

 そう言って小走りするクロエにも、確固たる目的が《州都トゥール》にはあった。 


  ***


 トゥールに向かうリーゼ達とロガー村を目指すグレイドルが、林道の三叉で別れた頃――
エリアスはパルベスを抜けオクシテーヌ領を二分する側壁道を南下し一路ノワールゲートへ、
眠気と疲労を押して馬に鞭打っていた。


 側壁道――ガードロードと呼ぶ、王国を縦横に貫く王道の中でも限られた区間に設けられ、
両側を壁で囲った舗装道は、開拓期に様々な目的で建造された。

 ある場では害獣からの保護、ある場では賊への対処、そしてある場では水害の土塁として、
名も無き開拓団が並々ならぬ努力で敷設した防壁は、高さが背丈ほどでそれほど高くはない。

それでも外からの襲撃に対しては有用で、通行の安全を担保する事が出来た。


 そんな《オクシテーヌ壁道》を走りながら、エリアスは安心とは違う違和感を覚えていた。

 エスパニ事変による混乱の波は未だ少なかったが、聡い者は少しでも州境から逃れようと、
普段よりは多い往来、人々の焦る表情、その中に理由は無かった。


 ただ一つ言えるのは、この道が南北オクシテーヌを《二分する境界線》であること。

 そしてその事実が大きく動乱を左右するという事に、この時はエリアスも気付けなかった。
朦朧とする意識の大半を占めたのは、セビリスでの指示に不備が無かったか――



 『お、王子! 一大事です! 王都で反乱が起こり城下が炎上しているそうです!』
 『な、なんだと!! こ、こうしては居られない! 俺はすぐに立つから急いで馬を……
そ、そうだ! リアーナが目覚めたらトゥールに向かう様に伝えてくれ! リコは任せたと』
 
 
 詳細を確認する暇が無かった為に、全てに手落ち無く対応出来たかどうか自信が無かった。

リコの所在はラウルから聞いて知っていた。
ラウルの不在時にセビリスを訪れたメラニーが、メイドに言付けたという。
つまりリコはトゥールに居るだろう。


 ペルデュ鉱洞を出て昏倒したリアーナはまだ目を覚まさない。
連れて行けないのであれば、リコと共に行動させた方が良い――
というよりラウルの元には置かない方が良い。

 とにかく今は急いで王都へ戻る、
これに優先する事は他にはないはずとエリアスは信じた。

エスパニから脱出したばかりの現状では、王都で何が起きているのかを判断する材料が無い。

ラウルは信用出来るが信頼して良い存在かどうかは、まだ判断が付かなかった。


 その為に《現エスパニ全権代理者》の力を借りる事は避けた。
 そしてこの決断は南エスパ二と北オクシテーヌにとって正しかったと言える。


 しかしエリアスの向かうノアールゲートには、未だ見ぬ暗雲が立ち込めていた。


  ***


 昇る熱が雲を呼んだのか、陰が城下を覆い始める王都――南西区の外れにエドガーは居た。
火精教会は、水聖会とは異なり豪奢で威厳に溢れている。


 しかし教徒の姿は無く、無数の犬達が来訪者に群がり一斉に吠えたてた。

 「うるせえ!」
 眼光鋭く一喝したエドガーの圧に散らされ、旋回し牽制する犬は襲い掛かっては来ないが、
決して離れたりはしない。番犬としての役割を果たそうと懸命に歯を剥いた。


 若い頃からアミアス大森林で腕を磨いたエドガーにとって、獣はすなわち獲物でしかない。
馴らした獣を愛護する趣味も持っていない。その本質を犬達は本能で察していた。


 「……ウチの子等を脅すのは止めてくれない?」
 開かれた聖堂の大扉から、教皇アデーレ像を背に現れた真紅のローブを来た妖艶の淑女は、
かつてエドガーが焦がれた炎を宿したような瞳で、真っ直ぐに見据えていた。

 揺れる虹彩とは異なり微動だにしない表情からは、その感情が読み取れなかった。


 「フラン……なんでこんなことした? お前なんだろ? 街の連中を動かしてんのは」
 フランジュはエドガーの詰問に応えず、隠れるように足元に纏わりつく犬を撫でた。


 「何の事かしら? 名誉職にそんな力があるとでも?」
 「今更誤魔化すんじゃねぇよ。お前の一言がありゃ動く奴は幾らだっているだろ」

 「へぇ……私の事、今でも少しは覚えててくれてたんだ? ねぇエド」
 「バカ言ってんじゃねぇ……忘れた事なんてねぇよ。離れたのは……お前だろうが」
 不満を隠して平静を装うエドガーの声に、フランジュの被せる言葉が上擦る。


 「それは……!! ……ふふ、アハハ、そうね。
アンタの気まぐれに付き合わされるのが、心底嫌になったの。
情けをかけるのはさぞ気持ち良かったんでしょうね?」

 「……んなんじゃねぇ!! 俺は……本気でお前をあそこから――」
 「――お生憎様! 私をアソコから救い上げてくれたのはアンタじゃない!!」


 フランジュの確然とした拒絶の言葉に、エドガーはあと一言、あと一歩が――出てこない。
単なる擦れ違いが切っ掛けだとしても、一度途切れた縁糸は空しく風に棚引くばかりだった。
 

 「ま、無駄話はもう良いわ。ほら、捕まえに来たんでしょ? 
好きにしたら良いじゃない。勿論抵抗くらいはさせてもらうけど?」

 軽々と重責を投げるフランジュに、エドガーが返した返答は誰も予想出来ないものだった。


 ***


 王都城下の炎上をセントラル洞奥深くの玄室、淡く光る画面越しに確認したアクレイアは、
衝動に動かされるままに飛び出し、湖水に身を投じた。

 湖畔で休息していたルシアノとウィルフに制止され、
問答の最中に追いついたヴィーノが、経緯を説明し、事後の行動指針の再確認を求めた。

 各々の目的が一致しない中、最低限の調整の為に取られた時間はそう長くは無かった。


 ヴィーノの目当ては既にエスパニには無く、勿論セントラル洞にも無かった。


 この時点で次の行先は定まってはなかったが、避難が完了した時点で離脱は不可避だった。
しかしウィルフという帝国士官の目的は彼と一致しており、以後行動を共にしたと思われる。

 対してエスパニから逃れて来た各領主の子息であるルシアノとキサラは領地の奪還の為に、
北オクシテーヌ領主メラニーとの交渉を次の目標に定めていた。

 そんな中でキサラはルシアへの謎の拘泥により、焦るアクレイアに対して食い下がったが、
次に再会した時に《知っている事は全て話す》という条件で意志を尊重する結果となった。

 この時のアクレイア・オータムーンにとっては、王都急行が最優先事項だった。


 協議が終わりセントラル洞を抜ける道中、ヴィーノは幾つかの情報をアクレイアに託した。
その情報は後に多くの人に影響を与える事になる。


 洞外へ出てクレモン渓谷を抜けヴィックに達した一行は、予定通りパーティーを解散した。

ヴィーノとウィルフはアルフ山を越えて、暗黒大陸経由で帝国へ向かう為にセントゲートへ、
ルシアノとキサラはクロスビレッジを迂回して、ノワールゲートを越えて北オクシテーヌへ、

そしてアクレイアは情報に従い《シアン洞》へと向かった。


 シアン洞へ安全に向かうには、クロスビレッジからブランゲートを通ってからアーヴ経由、
これが最も最短ではあったが、アクレイアは悪路でもヴィック南のシャーリーという村から、
セントリバー沿いを下ってアーブ湿地帯へ入る道を、直感を頼りに選択した。


 これは《王都で起こる何か》に対する警戒からだったが、
この時中央を繋ぐ四方ゲートは、既に封鎖され往来を制限していたという。


 他のゲートに向かったヴィーノ達も迂回を強いられていたが、アクレイアは知る由も無く、
シャーリーで馬を買い夜通し湿地を走り、洞内を駆け抜けた頃には日を跨いでいた。


 疲労と焦燥と不安の渦中で、レインフォールの森に出たアクレイアが見た光景は――


 想定外の待ち人だった。 
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