ミックスブラッドオンライン・リメイク

マルルン

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始まりの森編

初めてのクエと現在のステータス

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 今回は、最初にガッツリとゲームの話をしようと思う。何しろ今からプレーするゲームなのだ、前知識くらいはしっかりと確認しておかないとね。
 って言っても、俺も琴音ことねからサラッと聞きかじった程度。キャラメイク時にも、多少の説明がなされていたので、まぁ何とか指針になった感じ。

 ちなみに琴音には、キャラって言わずにアバターと言いなさいと怒られた。そんなに違いは無いと思うけど、まぁ一応は話の上では統一しといた方がいいのかな?
 この『ミックスブラッドオンライン』で活動するアバターだけど、自身で最初に決められるのは、実は“混血度”と“最初の所有武器”だけだったりする。

 つまりはこのゲーム、アバターの種族とか職業って概念がこれっぽっちも無い訳だ。いや、少しはあるってのが正しい認識なのかな……一応、混血度を決めるのに4つの種族から選択するのだから。
 前にも少し話したが、『人間』族と『妖精』族、それから『獣人』族と『魔』族がこの異世界には存在して活動しているらしい。

 もちろん純血の『妖精』族とかも選択は可能だが、成長はかなり遅くなるって話だ。どの程度かは知らないが、逆に混血度が増える程に成長レベルアップは早いみたいである。
 だから俺のアバター設定も、あながち間違いって訳でも無い……筈。

 それから職業だが、最初からは選べないってだけで、クラスチェンジで幾らでも選択可能らしい。その数はとても多いって話で、中にはレア職も複数存在するのだとか。
 それまでは、とにかく己の能力で頑張るしかないみたい。別に職無しでも好きな武器を装備出来るし、魔法だってスキル取得すれば使えるようになるのだし。

 つまりこの世界ゲームの職業は、そんな冒険者をサポートする追加機能みたいなモノなんだとか? 更に武器や防具の説明を始めるときりが無いし、ましてや魔法に至っては8種類+αまであるっぽい。
 さらっと聞き齧った程度では、とてもじゃないけど他人に説明なんて無理! そんな訳で、知っている事だけ簡単に書いて行こうか。

 武器は片手で扱うのと、両手で扱うモノが存在するらしい。もちろん両手武器の方がダメージは大きいが、その反面攻撃の速度は遅い。
 片手武器はその逆で、ついでに空いた手で盾を装備出来たりする。つまりは攻撃力を取るか、はたまた防御力を取るかはプレイヤー次第。

 二刀流と言った手もあるらしいが、例えスキルがあっても違和感が半端無いらしい……これは、琴音から直接聞いた実話である。
 俺はどっちにしようか、どの武器を使うか実はまだ迷い中。

 次いで防具だけれど、こちらは大まかに分けて3種類だろうか。布装備と革装備、それから金属装備である。もちろん戦闘にいては、防御力の高い金属装備に利はある。
 ただしそんな重装備にも弱点はあって、まぁ考えればすぐに分かるんだけどね。つまりは重いと、普段のフィールド移動がとても大変なのだ。

 音も派手に立つので、隠密行動などとても無理で制限が掛かりまくりらしい。魔法使用にも制限が掛かるので、ガチガチの前衛を目指す人向けだろう。
 一方、革や布系の軽装備はその逆である。このゲームは意外と魔法戦士を目指すプレーヤーが多いので、革装備が圧倒的に人気らしい。

 動物系のモンスターからの皮のドロップも多いし、素材に困る事も無いとの事。俺も魔法には結構な憧れがあるので、目指すなら軽戦士だろうか。
 購入にお金もそんなに掛からないみたいなので、懐にも優しいのが良い。圧倒的多数のユーザーが支持する理由も、そんな所にあるのかも。

 ついでに魔法についても、少しだけ説明しておこうか。このゲーム、魔法の属性が光・闇・風・雷・水・炎・氷・土と8種類も存在する。
 更に上位魔法もあるらしいのだが、その辺は俺は良く知らない。なので、今回の説明では割愛かつあいさせて貰うのでしからず。

 この属性にもそれぞれ癖があって、例えば攻撃系の魔法が欲しいなら炎や氷や風が出易いそうだ。回復を覚えたければ水か土か光が手っ取り早くて、闇や雷はトリッキーらしい。
 もちろんそれは比率に過ぎず、好みで選んでも全然問題無いっぽい。




 そんなこんなで、大まかなゲームの種族や職業の説明だったけど。種族の混血もステータスの好みで割り振る程度、例えば前衛をやりたいから腕力の強い『魔』族をベースにしようとか。
 後衛なら知力やMPの高い『妖精』族がお得だし、『獣人』族は敏捷性やスタミナに富んでいる。『人間』族は平凡寄りだけど、何故か運や魅力の数値は他より高い。

 ここら辺は、初期のアバター作成画面でじっくりと観賞出来た次第である。もちろん、外見的な変化も付加されたりするんだけどね?
 『人間』族はともかくとして、『妖精』族だと耳が尖って肌は色白くなる。逆に『魔』族を選択すると、肌は青黒くなって額に角が出現する。

 『獣人』族は言わずと知れた獣耳と尻尾で、これが一部のプレイヤーに爆発的な人気らしい。実際、メインサーバでは『獣人』族プレイヤーは割と幅を利かせていたそうな。
 まぁ、そんな長所や短所も、混血すれば平凡に寄って来る訳だけど。

 それでも多くのプレイヤーは、2種程度の混血を選ぶとの話だ。何故なら純血種は成長が遅く、毒やステ異常の耐性も軒並み低いらしいのだ。
 その代わり、育てて行けば強力なカリスマを発揮する可能性が高いとの事。逆に種族を混ぜ過ぎてしまうと、それぞれの種族の良い特徴が平均へと下がってしまう。

 結果、良いのはレベルの上がりだけと言う凡庸な冒険者が出来てしまうらしい。どちらにせよ、割と扱いにくいアバターになるのは間違いのない事実。
 その辺は、思い切り琴音にも釘を差された次第である。とは言え俺の選択、最大混血もさっき散々に文句を言われたけどね?

 とにかくそんな訳で、俺のアバターは額に小角あり短い尻尾アリ、耳の尖ったおかしな肌色の変種になってしまっている。更に左肩には、奇妙な紋様まで浮かんでるし。
 それが何のフラグなのか知らないが、ステータス的には運が高くて魅力が著しく低くて、他の数値はドングリの背比べなアバターとなってしまった。

 その選択を、既にちょっと後悔しているのは琴音にはナイショである。そんな内心を知られたら、また派手に叱られてしまうので。
 そんな俺の、現在のステータスを紹介しようか。


 名前:ヤスケ   初心者Lv3   種族:ミックスB

筋力 10     体力 10    HP 29
器用 11     敏捷 9     MP 21
知力 9      精神 9     SP 18
幸運 13(+2) 魅力 5(-1) スタミナ**

職業(1):『新米冒険者』Lv3
武器(3):《》《》《》
補正(3):《》《》《》
武器:弓矢1P
  :短剣1P
魔法:『闇』(4)《Dタッチ》
種族:『ミックスB』(幸運+2、魅力-1)
スキルP:0


 ***『新米冒険者』ヤスケ 装備一覧***

武器 :粗末な手製の木槍(3)  攻+3
武器2:初心者の弓(4)  攻+4
予備 :初心者用ダガー(4)  攻+3
上着 :初心者の服(5)  防+2
下肢 :初心者のズボン(5)  防+2
鞄:魔法の鞄(初心者用)
アイテム:ポーション(小)×3、毒消し×2、木の蔦×2、木の実(雑多)



 んむっ、俺って今……裸足だったんだな! 全然気付かなかったのは、このアバターに慣れていないせいなのか、はたまた被ダメージの評価が甘過ぎなせいなのか。
 このゲーム、敵から攻撃を受けても本当の“痛み”と言うのは発現されない仕組みだ。もちろんそれは、少々設定をいじってもそれ程の変化は無い。

 人間って、そもそも痛みに対しては消極的に出来てるしね。そのせいなのか、何だか分厚い冬着を着込んだような感触がずっと付きまとっている次第。
 一応は親切設計なのだろうが、危険察知には不親切かも。何しろ、戦闘時には痛みの程度でHPの減り具合は測れないって事なのだから。

 HPバーの減り具合を目視して、そこら辺は確認するしかないのだろう。操作に慣れて行けば、そんな不便さも気にならなくなるのかも?
 そんな事より、色々と突っ込み所が満載な俺のアバター……何より、まずは装備が酷い。初心者装備は上着とズボンしか持たされてないし、現在使っている武器は自作品だし。

 弓が使えていたら、また違っていたんだろうけどそこは最大の誤算であった。とにかく装備品については、どこかで早い内に良いモノに交換したい所。
 どこで貰えるかは不明だけど、お店の類いが存在しないのも誤算だった。それより俺のアバターの魅力の低さ……ちょっと泣けて来るレベル。

 種族補正を受けて、底辺じゃないかって程の数値になっている。逆に運は、笑えるほどに高い。琴音にも訊ねたけど、それがゲームを進める上でどう影響するかが問題だ。
 まぁ、そんな事はどうでも良い些細ささいな問題である。何故なら俺は、さっきまでの自分とは一線をかくした存在となったからだ!

 つい先程まで、フィールドで敵を倒しながら徘徊はいかいしていた結果。見事にレベル3に上がって、念願の魔法を初取得したのだ!
 さすがに8種類もあるとどれにしようか迷ったが、熟考の末に闇魔法を取得する事に。風魔法もいいかなとか一瞬考えたけど、ダークパワー的な感じに期待して。

 何しろ頑張って貯めた、貴重なスキル4Pの使い道である。そんなレベルアップで貯めたポイントと交換に、貰えた魔法は《ダークタッチ》と言うらしい。
 早速試し撃ちしてみた所、これがなかなかに面白くて使い勝手が良い。どうやらこの魔法、敵に目潰し効果を与える上に、敵のHPまで奪えるっぽいのだ。

 逆にこちらは体力を回復するので、まさに一石三鳥である。ただし射程は凄く短いので、その点は注意が必要。後は、MPを結構消費するのも難点かな。
 今の俺の最大MPが21に対して、覚えた《Dタッチ》の闇魔法は10MPも消費する。つまりは最大2回しか使えないので、ちょくちょく休憩を挟む必要が出て来る。

 まぁ、射程の短い不利は、詠唱も短い魔法なのでカバー出来るとして。コストの問題は、成長してMPを増やす以外に改善方法を思いつかない。
 幸い、今の所2分も休めばMPは全快しちゃうんだけどね?




 ――何にしろ最初に覚えた魔法に、ウキウキの“ヤスケ”なのであった。






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