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第七章 孫を追いかけ情報集めで御座います。
7-8 真実の代償で御座います。
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「探偵さんよぅ。それは本当かい!」
声が裏返るほど、じぃじがびっくりしているのも無理はありません。……聖人達を召喚した魔導師さんがいとも簡単に見つかったんですから。さすが探偵さんで御座います。たった3日で見つけてしまうなんて、本当に仕事が早よう御座います。
「はい。タキン先生が探してくださいました」
あら。タキン先生が、ですか。さすが魔導師のタキン先生で、御座います。探偵さんとタキン先生に感謝で御座います。
「……兄の屋敷に来てくださるそうなので、これから向かいましょう」
「おお、おお。早速じゃの。で、幾らばかり包めばいいかのぅ」
そうでした。じぃじは言っておりました。お金を握らせて、話を聞くと。
「その必要はないです。兄が間に入ってくれました。……偽物の兄を召喚したんです。表沙汰になれば罪は重いです。魔導師としてこの先やって行くのも大変です。そこで不問にするから、全てを話すようにと、兄が説得したようです」
あら。さすが本来、国王になるはずだった、お兄さん……ローグさんで御座います。探偵さんとタキン先生と、ローグさんにも感謝で御座います。
逸る気持ちを抑えながら、赴いたローグさんのお屋敷には、すでにタキン先生もおいでになっておられました。
「……タキン先生。この度はお力添えいただきありがとう御座います」
「いえいえ。私は何も。ただ息子さん達を召喚した魔導師を見つけただけです」
タキン先生は謙遜されていらっしゃいますが、たった3日で探してくださったんです。感謝のしようもありません。
「本当にありがとう御座います」
「感謝なら、ローグにしてください。ここに来るよう命じたのはローグですから」
タキン先生の言葉に、ローグさんが笑い出しました。
「命じたと言うか脅したんだけどな。俺が突然現れて、エンクラの奴……あ、エンクラと言うのはその魔導師ですが、幽霊でも見たような顔で怯えて、懇願してきましたよ」
んまっ。脅しただなんて。ローグさんもなかなかのもので御座います。……あら、私、忘れておりました。ローグさんの遣いの方でしょうか。お茶を運んで来てくださり思い出しました。
「……今日はシュトーレンを焼いて来ました。皆さんよろしかったら、お召し上がりください」
「シュトーレンですか。これは嬉しい」
ローグさんが真っ先に反応されました。
「喜んでいただけて、私も嬉しゅう御座います」
「私が転生した国では、クリスマスになると母がいつも焼いてくれていたんです。転生先の家族を思い出します」
そうでした。ローグさんも探偵さんと同様に、私達の世界に転生されたので御座いました。探偵さんは日本に転生されたようですが、ローグさんはきっとドイツに転生されたので御座いますね。……皆さんと一緒にお茶を戴いていた時。先程お茶を運んで来た遣いの方が、慌てて戻って来られました。
「ローグ様、大変です!」
「どうしたんだ? そんなに慌てて」
「それがエンクラ様が亡くなったと、今、息子のアドラ様がお見えに」
亡くなった? 事情は分かりませんが、大変な事になっているのは間違いありません。
「失礼致します。私、アドラと申します」
深い緑のマントを羽織った若い男性が現れました。
「……アドラ殿。エンクラが……貴殿の父上が亡くなったとは、どう言う事ですか?」
「それが……。自身で毒を持ったようで、今朝すでに息を引き取っておりました。……そしてローグ様にお渡しするようにと書簡が残されておりました。……こちらです」
アドラさんが、ローグさんへ何やら包を手渡しておいでです。あれが書簡なのでしょうか?
「ローグ様。突然の事で、今我が家は立て込んでおります。私はこちらで失礼致しますが、何か御座いましたら、いつでもご連絡ください」
一礼をして、アドラさんが部屋を出て行かれました。……お父様が亡くなったのに、書簡を届けにいらっしゃっただなんて、きっと心根の素晴らしい方なのでしょう。
「……書簡には何と?」
ローグさんが拡げた書簡を、探偵さんが覗き込んでおいでです。
「ああ。やっぱり現国王……お二人の息子さん達には、事故で死んだと思わせて、生きたまま召喚したようだ。そして代わりの人間を転移させた。……全て宰相のアンダンの指示だったと」
3日前の探偵さんの仮説が本当になってしまいました。これ程嬉しい事はありませんが、私達に真実を話す代わりに、エンクラさんは命を絶たれたと言う事でしょうか。真実の代償に命だなんて、あんまりで御座います。……先程のアドラさんの顔を思い出すと、素直に喜んではいられません。
声が裏返るほど、じぃじがびっくりしているのも無理はありません。……聖人達を召喚した魔導師さんがいとも簡単に見つかったんですから。さすが探偵さんで御座います。たった3日で見つけてしまうなんて、本当に仕事が早よう御座います。
「はい。タキン先生が探してくださいました」
あら。タキン先生が、ですか。さすが魔導師のタキン先生で、御座います。探偵さんとタキン先生に感謝で御座います。
「……兄の屋敷に来てくださるそうなので、これから向かいましょう」
「おお、おお。早速じゃの。で、幾らばかり包めばいいかのぅ」
そうでした。じぃじは言っておりました。お金を握らせて、話を聞くと。
「その必要はないです。兄が間に入ってくれました。……偽物の兄を召喚したんです。表沙汰になれば罪は重いです。魔導師としてこの先やって行くのも大変です。そこで不問にするから、全てを話すようにと、兄が説得したようです」
あら。さすが本来、国王になるはずだった、お兄さん……ローグさんで御座います。探偵さんとタキン先生と、ローグさんにも感謝で御座います。
逸る気持ちを抑えながら、赴いたローグさんのお屋敷には、すでにタキン先生もおいでになっておられました。
「……タキン先生。この度はお力添えいただきありがとう御座います」
「いえいえ。私は何も。ただ息子さん達を召喚した魔導師を見つけただけです」
タキン先生は謙遜されていらっしゃいますが、たった3日で探してくださったんです。感謝のしようもありません。
「本当にありがとう御座います」
「感謝なら、ローグにしてください。ここに来るよう命じたのはローグですから」
タキン先生の言葉に、ローグさんが笑い出しました。
「命じたと言うか脅したんだけどな。俺が突然現れて、エンクラの奴……あ、エンクラと言うのはその魔導師ですが、幽霊でも見たような顔で怯えて、懇願してきましたよ」
んまっ。脅しただなんて。ローグさんもなかなかのもので御座います。……あら、私、忘れておりました。ローグさんの遣いの方でしょうか。お茶を運んで来てくださり思い出しました。
「……今日はシュトーレンを焼いて来ました。皆さんよろしかったら、お召し上がりください」
「シュトーレンですか。これは嬉しい」
ローグさんが真っ先に反応されました。
「喜んでいただけて、私も嬉しゅう御座います」
「私が転生した国では、クリスマスになると母がいつも焼いてくれていたんです。転生先の家族を思い出します」
そうでした。ローグさんも探偵さんと同様に、私達の世界に転生されたので御座いました。探偵さんは日本に転生されたようですが、ローグさんはきっとドイツに転生されたので御座いますね。……皆さんと一緒にお茶を戴いていた時。先程お茶を運んで来た遣いの方が、慌てて戻って来られました。
「ローグ様、大変です!」
「どうしたんだ? そんなに慌てて」
「それがエンクラ様が亡くなったと、今、息子のアドラ様がお見えに」
亡くなった? 事情は分かりませんが、大変な事になっているのは間違いありません。
「失礼致します。私、アドラと申します」
深い緑のマントを羽織った若い男性が現れました。
「……アドラ殿。エンクラが……貴殿の父上が亡くなったとは、どう言う事ですか?」
「それが……。自身で毒を持ったようで、今朝すでに息を引き取っておりました。……そしてローグ様にお渡しするようにと書簡が残されておりました。……こちらです」
アドラさんが、ローグさんへ何やら包を手渡しておいでです。あれが書簡なのでしょうか?
「ローグ様。突然の事で、今我が家は立て込んでおります。私はこちらで失礼致しますが、何か御座いましたら、いつでもご連絡ください」
一礼をして、アドラさんが部屋を出て行かれました。……お父様が亡くなったのに、書簡を届けにいらっしゃっただなんて、きっと心根の素晴らしい方なのでしょう。
「……書簡には何と?」
ローグさんが拡げた書簡を、探偵さんが覗き込んでおいでです。
「ああ。やっぱり現国王……お二人の息子さん達には、事故で死んだと思わせて、生きたまま召喚したようだ。そして代わりの人間を転移させた。……全て宰相のアンダンの指示だったと」
3日前の探偵さんの仮説が本当になってしまいました。これ程嬉しい事はありませんが、私達に真実を話す代わりに、エンクラさんは命を絶たれたと言う事でしょうか。真実の代償に命だなんて、あんまりで御座います。……先程のアドラさんの顔を思い出すと、素直に喜んではいられません。
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