大アジア戦争

ツカサメイ

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37話 1942年8月1日 アジア総軍設立

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  37話 1942年8月1日 アジア総軍設立

7月22日 東条・大山柏、秘密会談が行われた。
細心の警戒を取って慎重に用意された貴重な場。
政治的に天皇派の東条と近衛派の大山は対立・・
会談は政治的に危険であり、必要も無い。
なのに東条より度重なる秘密会談の懇請・・・
何が?近衛派に受け入れ無理は東条も承知・・
一回だけは会おう、大山が受けた。
先に東条が話し始める
「大山さんに活躍してもらいたくて来たんだ」
「・・・」
「兄さんの死亡だが・・・本当は事故と思って
は無いのだろう?」
「・ ・・・・」
「やはりか!近衛による暗殺であろう・・・」
「そんな様に思ってはおらん」
「ああ、判る。そんな事は無いんだ」
東条を睨みつけた
「・・・」
「本題は、ハバロフスクで全般指導をして欲しい」
「どういう事だ?」
「追撃軍は快進撃でカザンにまで到達したが駅と
町を通過しただけで占領行政は皆無、それ所か軍
の編成や移動・補給態勢まで不十分が過ぎるのだ」
「広範囲で活動する新組織か?」
「さすが大山さんだ、その通り」
「なぜ新組織を作る、陸軍省と海軍省を拡大で
良いのでは無いのか?」
東条は珍しく笑った
「派閥と学閥で支配できる広さでは無いのさ」
真顔で頭を下げた
「大山さん、しがらみに苦しんでいるあんた
だからこそ、アジア大陸を頼みたい!」
「東条さん・・・本気なのか?」
「当然本気だ」
「この大山を抜擢すれば天皇派の諸君から追及
されるのは確実・・・失脚も有り得る・・・」
「東条失脚してでもアジアに安寧をもたらす
覚悟である!」
「・・・ ・・・」
「・・・ ・・・」
「虚無に送る日々・・・良かろう、受けよう!」


7月24日 東条・石原莞爾、秘密会談。

「なんだ東条、音を上げて教えを乞いに来たか」
「暴言は変わらんな・・・」
「おっ・・・苦虫を飲み込んだ顔は出さんのか?」
「天才と褒められたいのか?偉いぞ天才・・・」
そっぽを向いた
「石原さんの立場を変えて差し上げようと思う」
立ち上がり烈火のごとき大声を出す
「この石原を監獄に閉じ込めるつもりか!」
体中から発散する気迫と憎悪、執念・・・
(うーん、写真で見た石原は小さく不機嫌じいさん
にしか見えなかったんだけどなあ、実物はこれか)
「監獄じゃ無いよ・・・仕事だ」
あまりの意外さに気力が萎えた
「仕事?仕事とは何だ、軍の気が変わったのか?」
「軍の気は知らんよ。ハバロフスクで天才を必要
なのだ」
「ふん!おおかた教科書で対処出来ずに来た訳だ」
「・・・大きな困難が起きつつある・・・」
「この石原に対処出来ん事などは・・無い!」
東条が頭を下げた
「どうか新組織の指導を願いたい!」
高らかな笑い声
「俺に東条が頭を下げるとは、受けてやる!」
「おお、さすが石原だ決断が早い!」
「喜ぶな、詳細次第で断るぞ!」

7月26日 東条・阿南 惟幾(あなみ これちか)

「総理がわざわざの願いとは、いかなる事か?」
「ぜひとも閣下のお力添えを願いたく・・・」
「形式は無くて良い・・・軍人は単純明快にだ」
「ハバロフスクに人を集めております」
「あれほど広い土地に今まで無いのが不思議だ」
「総帥を御引き受け願いたい!」
わずかに考えた
「総帥か・・・軍人で良いのか?」
さすが将軍クラス考えは広い
「閣下の視野の広さは政治をも包みますれば・・」
「アメリカとの戦争決定と聞いて不安を蛮勇で
隠そうとしておった。東条の献策で避けられた。
良かろう!東条の導く未来を見たいしな」
豪快に笑った。

7月28日 準備会合。
東条、阿南、大山、樋口、栗林、石原。
東条による趣旨説明。
「趨勢は欧州の手段無制限主義対我が血縁形式主義
の大衝突による苦難の発生にある。
これは単なる軍事衝突に在らず、思想の戦争である。
血縁形式主義は滞るとも直接の残虐を呼ばない・・
しかるに手段無制限主義は目的・想いにかかわらず
手段を選ばず直接の残虐をもたらす!
今、我らは活動を大陸に広く強く行いつつ在る。
欧州の手段無制限主義による影響を排除する、手段が
無ければ血縁形式主義を用いるに已む無し・・・
諸君らの仁徳に全般の信頼を置き、アジアの安寧に
共に進みたい・・・」

1942年8月1日 アジア総軍設立。

総軍総裁。 阿南 惟幾(あなみ これちか
 副統括。 大山柏 
 副統括。 樋口 季一郎
 副統括。 栗林 忠道
 副統括。 石原 莞爾
 副統括。 アファナシー・ベロボドロフ大将


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