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戦功
毛利の動向
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筑前守が縄張り普請に精を出していたころ、筑前守のもとに毛利家から使いがやってきた。毛利家は、権大納言の任官祝いとして、太刀一振り、馬一頭を献上してきたのだ。実は、筑前守はかねてから織田家における毛利家との取次役を務めていた。つまり、毛利家との交渉は筑前守が一手に担っていたということだ。
織田家と毛利家の関係は複雑である。毛利家は、中国地方の大半をその掌中に収めているといっても過言ではなかった。とはいえ、毛利家とて周囲に敵なしというわけでもなかった。毛利家に滅ばされた尼子家の残党や九州の大友家との争いが続いており、大国である織田家とは出来る限り誼を通じておきたい。その気持ちが、毛利家をして織田家に任官祝いを送らしめたわけである。
もっとも、毛利家自体も大国故、毛利家を頼る者たちも現れる。その最たるものは、足利将軍家である。権大納言に京から追放された足利将軍家は、毛利家を便り、鞆の浦に動座した。毛利家にとって、足利将軍家を抱えることは諸刃の剣であった。足利将軍家の復権を盾に、周辺諸国との交渉を有利に進められる側面は十分にある。他方、足利将軍家を追放した織田家から見れば、足利将軍家を抱える毛利家は逆賊に他ならない。足利将軍家を抱えるということは、畢竟、織田家との対立は不可避ということでもあるのだ。
播磨の別所家は、かなり早い段階で織田家と誼を通じていた。織田家にとっては、播磨の別所家が西国の防波堤となっていた。織田家が畿内平定を果たすべく、紀州攻めを計画した折、権大納言は、別所家の当主別所小三郎の従軍を要請した。別所小三郎が紀州攻めに従軍したことで、播磨に隙が生まれた。この隙を毛利家がついてきた。
こうして、毛利家と織田家の全面抗争が始まった。毛利家が任官祝いを渡してから、大して時は経っていなかった。
毛利家も織田家と断交すると決めた以上、躊躇するわけにはいかない。播磨上月城に兵を進め、龍野を領有していた赤松家の内応に成功した。
織田家としても手をこまぬいているわけにはいかなくなった。権大納言は、これまで毛利家との取次ぎを行ってきた筑前守に毛利家討伐を命じた。天正五年十月、筑前守は播磨に入った。
播磨には毛利家が手を伸ばし始めていたが、播磨の土豪は早くから織田家と懇意にしていた。とりわけ、姫路を領有していた小寺家は、天正三年の段階で織田家への臣従を誓っていた。これは、小寺家の家老、小寺官兵衛が権大納言の異才を早くから見抜き、織田家臣従以外に生き残る道は無いと見切ったことから、主君に織田家への臣従を進言したと言われる。
小寺官兵衛は、姫路城の城代家老として小寺家を取り仕切っていた。その官兵衛が、姫路城を対毛利家の前線基地として使うよう、筑前守を招き入れた。筑前守と毛利家との戦の火蓋がここに切られた。
織田家と毛利家の関係は複雑である。毛利家は、中国地方の大半をその掌中に収めているといっても過言ではなかった。とはいえ、毛利家とて周囲に敵なしというわけでもなかった。毛利家に滅ばされた尼子家の残党や九州の大友家との争いが続いており、大国である織田家とは出来る限り誼を通じておきたい。その気持ちが、毛利家をして織田家に任官祝いを送らしめたわけである。
もっとも、毛利家自体も大国故、毛利家を頼る者たちも現れる。その最たるものは、足利将軍家である。権大納言に京から追放された足利将軍家は、毛利家を便り、鞆の浦に動座した。毛利家にとって、足利将軍家を抱えることは諸刃の剣であった。足利将軍家の復権を盾に、周辺諸国との交渉を有利に進められる側面は十分にある。他方、足利将軍家を追放した織田家から見れば、足利将軍家を抱える毛利家は逆賊に他ならない。足利将軍家を抱えるということは、畢竟、織田家との対立は不可避ということでもあるのだ。
播磨の別所家は、かなり早い段階で織田家と誼を通じていた。織田家にとっては、播磨の別所家が西国の防波堤となっていた。織田家が畿内平定を果たすべく、紀州攻めを計画した折、権大納言は、別所家の当主別所小三郎の従軍を要請した。別所小三郎が紀州攻めに従軍したことで、播磨に隙が生まれた。この隙を毛利家がついてきた。
こうして、毛利家と織田家の全面抗争が始まった。毛利家が任官祝いを渡してから、大して時は経っていなかった。
毛利家も織田家と断交すると決めた以上、躊躇するわけにはいかない。播磨上月城に兵を進め、龍野を領有していた赤松家の内応に成功した。
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小寺官兵衛は、姫路城の城代家老として小寺家を取り仕切っていた。その官兵衛が、姫路城を対毛利家の前線基地として使うよう、筑前守を招き入れた。筑前守と毛利家との戦の火蓋がここに切られた。
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