30 / 31
第2章 海を目指して
第30話 薬草採取
しおりを挟む
「猫探し、ゴブリン討伐、薬草採取……。Eランクが受けられる依頼はこんなものか」
モースたちがギルドに来ることを願う間、私たちはギルドの掲示板を見ていた。
「ルミツならもっと強いヤツだって倒せるのに、ランク制度ってめんどくさいね」
「まぁ仕方ないでしょ、主様も始めたてはEランクになって当然なんですから」
受けられる依頼は自分のランク+1つ上までだ。ランクよりも1つ高い依頼は報酬が多くランクが上がりやすいが、その分危険も比較的大きくなる。
私の実力ならばここに貼ってある中でも1番ランクの高い、Bランクの依頼も簡単そうだ。
「まぁ地道にコツコツと……か。」
こればっかりは仕方ない。とりあえず私は手頃な依頼を見つける。
薬草採取、知識の無いわたしにとっては好都合な依頼かもしれない。ゴブリンや猫探しは私ならお手の物ではあるが、それでは成長は無い。
「薬草採取をお願いします」
私はギルドの人に依頼を受ける報告をする。
「こちらの依頼ですね。薬草採取てすか……。初心者さんは皆ゴブリン討伐から始めようという方が多いのですが、珍しいですね?」
「まぁ最初は知識からかなって」
「素晴らしい心がけです。そう、最初の依頼こそ薬草採取をするべきなのですよ。派手さは無いものの、いざという時の助けになる。それが薬草採取で得られる知識です。このギルドのBランク冒険者もそのくらい考えて欲しいものですよ、ホント」
「あはは……」
その瞬間、ギルドの扉が開く。
そしてモースとウンディーネが入ってきた。
「良かった、やはりここに居たか」
「予想通りここに来たね」
「も~、スルスルって消えちゃうんだから~」
「あはは、ごめんごめん」
そして私は依頼の紙を2人に見せる。
「そしてさ、お金稼ぎのために薬草採取に行こうと思ってるんだけど、どうかな?」
「ふむ、良いのではないか? このままでは私たちはずっと一文無しだ」
「早めにお金は稼いどきたいわよね~」
「よし決まり! それじゃあ今から薬草採取に行こーう!」
こうして私たちはお金を稼ぐため、薬草採取へと向かうことに決めた。
◇◇◇
約30分後、私たちら北の森に来た。
「依頼書には確か、北の森にちらほらと生えているって聞いたんだけど……。どんな見た目なのか知らないからなぁ……」
「僕も知らないです」
「私もだ」
ハルゾラ草という薬草の採取。見た目は僅かに青っぽい白色の花で、草丈15センチ程度の小さな植物だ。
すり潰して傷口に塗れば絆創膏の代わりになるし、蜜を集めて調合すれば効能の高いポーションにもなる。
「私薬草なら詳しいよー!」
「シルフ! それホント!?」
「うん! 私の基礎魔法の師は薬神様だからね」
「……神様なの!?」
「うん、そーだよ。薬神・大己貴命様、それから少彦名命様。どちらも高貴な神の存在で、魔法の基礎を私に教えてくれたんだー!」
「なんか、すごいね……」
そういえばモースも鍛治の神ヘパイストスに教わったって言ってたっけ……。
改めてだけど、この世界に神っているんだなぁ。
「だから薬学の知識も徹底的に詰め込まれたってわけ。ハルゾラ草は基本的に陽だまりに生えてるから~」
そう言って草むらをかき分けるシルフ。ちらほら上を見て、どうやら常に陽向の場所を絞っているようだ。
「ほら、あったよルミツ!」
特定の場所を絞りきった後、そこを念入りに探したシルフが1輪のハルゾラ草を見つける。
「白い花で大きさも丁度いい……。うん、これがハルゾラ草だ!」
そして私はギルドの受付で貰った革袋にハルゾラ草を入れる。
「こんな感じで探してたら多分沢山見つかるよー!」
「へぇ、凄い」
「素晴らしい観察眼だな、シルフ」
「へへーん! さ、パパっと集めて早くお祭りに行こー!」
「うん!」
こうして私たちはハルゾラ草を探すのであった。
◇◇◇
「……魔物か」
皆で分担するため、私たちは森のあちこちに散っている。従って私は今1人だ。
その中で、近づいてくる魔物の気配に気がついた。
「ブルル……」
赤い眼を光らせる人型の猪。先ほど依頼書で見た、オークという魔物だろう。
その後ろには何十頭もの黒眼のオークが群れを成してこちらを向いていた。
「……戦闘開始、ってわけね」
私に襲いかかるオーク。
何頭ものオークが私に槍やら棍棒やらで攻撃してくる。
私はそれを全て避け、一頭ずつ確実に殴り、蹴り飛ばしていく。
「ブルァッ!」
「ピギャァ!」
「さっき先頭にいた赤い眼のオーク、奴がリーダーか」
他の黒眼オークに指示を出しているようだ。かなり知能の高い個体だ。
私は他のオークを無視して、赤眼オークの元へ向かう。
「ブルルッ!」
比較的大きな個体が私の前に立ちずさんだ。
私は振り下ろされる棍棒を刀で弾き、隙のできた脇腹に蹴りを入れ込む。
「ブギィィッ!!」
「ブガッ!! ブルルル……!!」
大きな個体を倒した瞬間、赤眼のオークは狼狽え、こちらを睨んだ。
「そんなに見つめられても困るよ」
「ブギャァアア!!」
「ごめんだけど」
蝶華心得『貫・龍飛』
私はオークの眉間に刀を突き刺す。
そのまま力なくオークは倒れる。
「早くご飯食べたいから、君を相手にしてらんないんだよね」
モースたちがギルドに来ることを願う間、私たちはギルドの掲示板を見ていた。
「ルミツならもっと強いヤツだって倒せるのに、ランク制度ってめんどくさいね」
「まぁ仕方ないでしょ、主様も始めたてはEランクになって当然なんですから」
受けられる依頼は自分のランク+1つ上までだ。ランクよりも1つ高い依頼は報酬が多くランクが上がりやすいが、その分危険も比較的大きくなる。
私の実力ならばここに貼ってある中でも1番ランクの高い、Bランクの依頼も簡単そうだ。
「まぁ地道にコツコツと……か。」
こればっかりは仕方ない。とりあえず私は手頃な依頼を見つける。
薬草採取、知識の無いわたしにとっては好都合な依頼かもしれない。ゴブリンや猫探しは私ならお手の物ではあるが、それでは成長は無い。
「薬草採取をお願いします」
私はギルドの人に依頼を受ける報告をする。
「こちらの依頼ですね。薬草採取てすか……。初心者さんは皆ゴブリン討伐から始めようという方が多いのですが、珍しいですね?」
「まぁ最初は知識からかなって」
「素晴らしい心がけです。そう、最初の依頼こそ薬草採取をするべきなのですよ。派手さは無いものの、いざという時の助けになる。それが薬草採取で得られる知識です。このギルドのBランク冒険者もそのくらい考えて欲しいものですよ、ホント」
「あはは……」
その瞬間、ギルドの扉が開く。
そしてモースとウンディーネが入ってきた。
「良かった、やはりここに居たか」
「予想通りここに来たね」
「も~、スルスルって消えちゃうんだから~」
「あはは、ごめんごめん」
そして私は依頼の紙を2人に見せる。
「そしてさ、お金稼ぎのために薬草採取に行こうと思ってるんだけど、どうかな?」
「ふむ、良いのではないか? このままでは私たちはずっと一文無しだ」
「早めにお金は稼いどきたいわよね~」
「よし決まり! それじゃあ今から薬草採取に行こーう!」
こうして私たちはお金を稼ぐため、薬草採取へと向かうことに決めた。
◇◇◇
約30分後、私たちら北の森に来た。
「依頼書には確か、北の森にちらほらと生えているって聞いたんだけど……。どんな見た目なのか知らないからなぁ……」
「僕も知らないです」
「私もだ」
ハルゾラ草という薬草の採取。見た目は僅かに青っぽい白色の花で、草丈15センチ程度の小さな植物だ。
すり潰して傷口に塗れば絆創膏の代わりになるし、蜜を集めて調合すれば効能の高いポーションにもなる。
「私薬草なら詳しいよー!」
「シルフ! それホント!?」
「うん! 私の基礎魔法の師は薬神様だからね」
「……神様なの!?」
「うん、そーだよ。薬神・大己貴命様、それから少彦名命様。どちらも高貴な神の存在で、魔法の基礎を私に教えてくれたんだー!」
「なんか、すごいね……」
そういえばモースも鍛治の神ヘパイストスに教わったって言ってたっけ……。
改めてだけど、この世界に神っているんだなぁ。
「だから薬学の知識も徹底的に詰め込まれたってわけ。ハルゾラ草は基本的に陽だまりに生えてるから~」
そう言って草むらをかき分けるシルフ。ちらほら上を見て、どうやら常に陽向の場所を絞っているようだ。
「ほら、あったよルミツ!」
特定の場所を絞りきった後、そこを念入りに探したシルフが1輪のハルゾラ草を見つける。
「白い花で大きさも丁度いい……。うん、これがハルゾラ草だ!」
そして私はギルドの受付で貰った革袋にハルゾラ草を入れる。
「こんな感じで探してたら多分沢山見つかるよー!」
「へぇ、凄い」
「素晴らしい観察眼だな、シルフ」
「へへーん! さ、パパっと集めて早くお祭りに行こー!」
「うん!」
こうして私たちはハルゾラ草を探すのであった。
◇◇◇
「……魔物か」
皆で分担するため、私たちは森のあちこちに散っている。従って私は今1人だ。
その中で、近づいてくる魔物の気配に気がついた。
「ブルル……」
赤い眼を光らせる人型の猪。先ほど依頼書で見た、オークという魔物だろう。
その後ろには何十頭もの黒眼のオークが群れを成してこちらを向いていた。
「……戦闘開始、ってわけね」
私に襲いかかるオーク。
何頭ものオークが私に槍やら棍棒やらで攻撃してくる。
私はそれを全て避け、一頭ずつ確実に殴り、蹴り飛ばしていく。
「ブルァッ!」
「ピギャァ!」
「さっき先頭にいた赤い眼のオーク、奴がリーダーか」
他の黒眼オークに指示を出しているようだ。かなり知能の高い個体だ。
私は他のオークを無視して、赤眼オークの元へ向かう。
「ブルルッ!」
比較的大きな個体が私の前に立ちずさんだ。
私は振り下ろされる棍棒を刀で弾き、隙のできた脇腹に蹴りを入れ込む。
「ブギィィッ!!」
「ブガッ!! ブルルル……!!」
大きな個体を倒した瞬間、赤眼のオークは狼狽え、こちらを睨んだ。
「そんなに見つめられても困るよ」
「ブギャァアア!!」
「ごめんだけど」
蝶華心得『貫・龍飛』
私はオークの眉間に刀を突き刺す。
そのまま力なくオークは倒れる。
「早くご飯食べたいから、君を相手にしてらんないんだよね」
22
あなたにおすすめの小説
狼になっちゃった!
家具屋ふふみに
ファンタジー
登山中に足を滑らせて滑落した私。気が付けば何処かの洞窟に倒れていた。……しかも狼の姿となって。うん、なんで?
色々と試していたらなんか魔法みたいな力も使えたし、此処ってもしや異世界!?
……なら、なんで私の目の前を通る人間の手にはスマホがあるんでしょう?
これはなんやかんやあって狼になってしまった私が、気まぐれに人間を助けたりして勝手にワッショイされるお話である。
妖精の森の、日常のおはなし。
華衣
ファンタジー
気づいたら、知らない森の中に居た僕。火事に巻き込まれて死んだはずだけど、これってもしかして転生した?
でも、なにかがおかしい。まわりの物が全部大きすぎるのだ! 草も、石も、花も、僕の体より大きい。巨人の国に来てしまったのかと思ったけど、よく見たら、僕の方が縮んでいるらしい。
あれ、身体が軽い。ん!?背中から羽が生えてる!?
「僕、妖精になってるー!?」
これは、妖精になった僕の、ただの日常の物語である。
・毎日18時投稿、たまに休みます。
・お気に入り&♡ありがとうございます!
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
『規格外の薬師、追放されて辺境スローライフを始める。〜作ったポーションが国家機密級なのは秘密です〜』
雛月 らん
ファンタジー
俺、黒田 蓮(くろだ れん)35歳は前世でブラック企業の社畜だった。過労死寸前で倒れ、次に目覚めたとき、そこは剣と魔法の異世界。しかも、幼少期の俺は、とある大貴族の私生児、アレン・クロイツェルとして生まれ変わっていた。
前世の記憶と、この世界では「外れスキル」とされる『万物鑑定』と『薬草栽培(ハイレベル)』。そして、誰にも知られていない規格外の莫大な魔力を持っていた。
しかし、俺は決意する。「今世こそ、誰にも邪魔されない、のんびりしたスローライフを送る!」と。
これは、スローライフを死守したい天才薬師のアレンと、彼の作る規格外の薬に振り回される異世界の物語。
平穏を愛する(自称)凡人薬師の、のんびりだけど実は波乱万丈な辺境スローライフファンタジー。
社畜の異世界再出発
U65
ファンタジー
社畜、気づけば異世界の赤ちゃんでした――!?
ブラック企業に心身を削られ、人生リタイアした社畜が目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界。
前世では死ぬほど働いた。今度は、笑って生きたい。
けれどこの世界、穏やかに生きるには……ちょっと強くなる必要があるらしい。
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる