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最終章 木こりと騎士は……
第537話 奇貨はすぐ傍に
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「よし、フリージア! 皆が動ける状態になったら結界を解除……」
「父上、もう大丈夫です」
「ロスペル!」
「ロスペルお兄様!」
レクシャの言葉を遮ったロスペルが、フリージアの張った結界の中で力なくわらいながらゆっくり立ち上がる。
すると、ラピスに支えられながら立ち上がったカトレアがフリージアに懇願する。
「フリージア、結界を解除して」
「だけど……!」
「大丈夫だ、問題ない」
「メスト様!」
フリージアの隣にいたメストが優しく微笑みかけると、フェビルがレクシャに目を向ける。
「公爵様、私たちは大丈夫ですから」
「皆……」
フリージアの結界に守られていたメスト達の真剣な目を見て、僅かに渋い顔をしたレクシャがフリージアに視線を移す。
「フリージア、今すぐ結界の解除を」
「……分かりましたわ、お父様」
レクシャに言われ、フリージアは折れたレイピアを静かに引き抜く。
すると、透明な魔力で作られた結界が無くなり、メストはフリージアを支えるように立ち上がり、カトレア達がレクシャとリュシアンに加勢をしようと2人に駆け寄る。
「皆、本当に大丈夫なのだな?」
「うん、父上達が腕輪の書き換えをしている隙に、僕たちは持っていたポーションを使って戦えるくらいまで魔力が回復したから大丈夫だよ」
「そうだったのか」
すると、渋い顔をしていたノルベルトがニヤリと笑った。
「ハッ! 悪魔の力で魔力が吸い取られないからって調子に乗るなよ! なにせ、この国は俺の魔法を受けている奴らがたくさんいるんだからな!!」
(そうだ、こいつらの魔力が吸い取られないとしても、俺の改竄魔法の影響を受けている奴らはたくさんいるのだから問題ねぇ!)
ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべるノルベルトに、僅かに眉を顰めたフリージアが声を荒げる。
「そんなの、無効化魔法で魔法陣を打ち消せばいいだけの話でしょ!」
(魔力が回復したと言っても、今のロスペル兄様の魔力でもう一度、あの魔法を撃つことは恐らく不可能。だとしたら、無効化魔法で魔法陣を打ち消すしかない!)
「フン! 魔法陣の場所なんぞ知らねえくせに、どうやって無効化魔法で打ち消すって言うんだよ!」
(親父ですら知らない魔法陣を、どうやって打ち消すって言うんだよ!)
挑発的な態度のノルベルトに、フリージアが悔しそうに顔を歪めた時、剣を降ろしたレクシャがロスペルの方を見る。
「ロスペル、お前の力で魔法陣の場所を特定出来るな?」
「もちろんです」
「っ!」
(ま、まさか! 本当に突き止めるって言うんじゃねぇよな!)
僅かに青ざめた表情をするノルベルトをディロイスとリュシアンが警戒する中、静かに目を閉じたロスペルが銀色の杖に刻まれた探知魔法の魔法陣に魔力を流し、予備の魔法陣が敷かれている場所を探す。
その瞬間、ロスペルが予備の魔法陣を見つけた。
「見つけました。ここから少し離れ場所に、見様見真似で作られたであろう歪な魔法陣が大きな屋敷の地下深くにあります」
「ど、どうして……!」
(魔法陣が見つからないよう、傀儡達に命じて幻術魔法をかけていたはずなのに!)
ロスペルに魔法陣の場所を特定され、表情が更に青ざめたノルベルトに、険しい表情をしたレクシャが種明かしをする。
「コロッセオがある旧都のすぐ隣にはインベック伯爵領がある」
「っ!」
言葉を失うノルベルトに対し、レクシャが静かに得物を向ける。
「往生際の悪く、狡猾で強欲な貴様のことだ。悪足掻きのために用意したとなれば、インベック伯爵領の屋敷地下深くに悪足掻き用の魔法陣を隠している。そう思ってロスペルに探らせたのだが……どうやら、合っていたようだな?」
「き、貴様――!!」
みっともなく激高するノルベルトに、レクシャが笑みを零した時、酷く真剣な表情のフリージアがレクシャに話しかけた。
「父上、もう大丈夫です」
「ロスペル!」
「ロスペルお兄様!」
レクシャの言葉を遮ったロスペルが、フリージアの張った結界の中で力なくわらいながらゆっくり立ち上がる。
すると、ラピスに支えられながら立ち上がったカトレアがフリージアに懇願する。
「フリージア、結界を解除して」
「だけど……!」
「大丈夫だ、問題ない」
「メスト様!」
フリージアの隣にいたメストが優しく微笑みかけると、フェビルがレクシャに目を向ける。
「公爵様、私たちは大丈夫ですから」
「皆……」
フリージアの結界に守られていたメスト達の真剣な目を見て、僅かに渋い顔をしたレクシャがフリージアに視線を移す。
「フリージア、今すぐ結界の解除を」
「……分かりましたわ、お父様」
レクシャに言われ、フリージアは折れたレイピアを静かに引き抜く。
すると、透明な魔力で作られた結界が無くなり、メストはフリージアを支えるように立ち上がり、カトレア達がレクシャとリュシアンに加勢をしようと2人に駆け寄る。
「皆、本当に大丈夫なのだな?」
「うん、父上達が腕輪の書き換えをしている隙に、僕たちは持っていたポーションを使って戦えるくらいまで魔力が回復したから大丈夫だよ」
「そうだったのか」
すると、渋い顔をしていたノルベルトがニヤリと笑った。
「ハッ! 悪魔の力で魔力が吸い取られないからって調子に乗るなよ! なにせ、この国は俺の魔法を受けている奴らがたくさんいるんだからな!!」
(そうだ、こいつらの魔力が吸い取られないとしても、俺の改竄魔法の影響を受けている奴らはたくさんいるのだから問題ねぇ!)
ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべるノルベルトに、僅かに眉を顰めたフリージアが声を荒げる。
「そんなの、無効化魔法で魔法陣を打ち消せばいいだけの話でしょ!」
(魔力が回復したと言っても、今のロスペル兄様の魔力でもう一度、あの魔法を撃つことは恐らく不可能。だとしたら、無効化魔法で魔法陣を打ち消すしかない!)
「フン! 魔法陣の場所なんぞ知らねえくせに、どうやって無効化魔法で打ち消すって言うんだよ!」
(親父ですら知らない魔法陣を、どうやって打ち消すって言うんだよ!)
挑発的な態度のノルベルトに、フリージアが悔しそうに顔を歪めた時、剣を降ろしたレクシャがロスペルの方を見る。
「ロスペル、お前の力で魔法陣の場所を特定出来るな?」
「もちろんです」
「っ!」
(ま、まさか! 本当に突き止めるって言うんじゃねぇよな!)
僅かに青ざめた表情をするノルベルトをディロイスとリュシアンが警戒する中、静かに目を閉じたロスペルが銀色の杖に刻まれた探知魔法の魔法陣に魔力を流し、予備の魔法陣が敷かれている場所を探す。
その瞬間、ロスペルが予備の魔法陣を見つけた。
「見つけました。ここから少し離れ場所に、見様見真似で作られたであろう歪な魔法陣が大きな屋敷の地下深くにあります」
「ど、どうして……!」
(魔法陣が見つからないよう、傀儡達に命じて幻術魔法をかけていたはずなのに!)
ロスペルに魔法陣の場所を特定され、表情が更に青ざめたノルベルトに、険しい表情をしたレクシャが種明かしをする。
「コロッセオがある旧都のすぐ隣にはインベック伯爵領がある」
「っ!」
言葉を失うノルベルトに対し、レクシャが静かに得物を向ける。
「往生際の悪く、狡猾で強欲な貴様のことだ。悪足掻きのために用意したとなれば、インベック伯爵領の屋敷地下深くに悪足掻き用の魔法陣を隠している。そう思ってロスペルに探らせたのだが……どうやら、合っていたようだな?」
「き、貴様――!!」
みっともなく激高するノルベルトに、レクシャが笑みを零した時、酷く真剣な表情のフリージアがレクシャに話しかけた。
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