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第5章 止まっていた運命が動き出す
第298話 魔法剣
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「フリージア嬢、少しだけその場から離れないでくれ」
「えっ?」
(一体、何をする気なの?)
「さぁ、来い!!」
僅かに眉を顰めるカミルをよそに、切りかかってくる精鋭騎士達に対して、アーメット兜の下でニヤリと笑みを零したラピスは、黄色の魔石が嵌め込まれた剣に魔力を流す。
「随分と久しぶりに使うから、良い練習台になってくれよ!」
(まぁ、陛下直属の騎士だから簡単には死なないと思うが)
黄色く色付いた魔力を剣に纏わせたラピスは、澄み渡る青空に向かって切っ先を向けると魔法陣を展開した。
「《ライトニング》!」
ラピスが大声で唱えた瞬間、金色の騎士達の頭上に雷が落ち、前のめりに倒れ込んだ。
「あんた、一体何をやって……」
「おぉ、さすがじゃ帝国産の魔法剣! 魔石のお陰で初級魔法でも中級魔法並みの効力だ!」
啞然としているダリアを無視したラピスは、試し打ちで撃った魔法の威力に喜びと懐かしさが抑え切れなかった。
啞然としているダリアを無視したラピスは、試し打ちで撃った魔法の威力に喜びと懐かしさが抑え切れなかった。
(それに、剣身には魔法文字が刻まれているから、王国産の剣とは違って、魔力を流した程度では折れない!)
魔道具技術が発達している帝国で作られた剣は、通称『魔法剣』と呼ばれており、剣の鍔に嵌め込まれた魔石と、剣身に刻まれている魔法文字によって、魔法の威力が増幅され、魔力を纏わせても折れない剣として有名だ。
そんな優れた技術が詰め込まれた双剣は、ラピスが第二騎士団時代に魔物討伐の時に相棒としてよく使っていた。
しかし、近衛騎士団に配属される前、『使用する剣は国から支給された剣しか使ってはいけない』というノルベルトの命令により、ラピスの相棒は自室の奥底に保管されていた。
(まさか、命令の理由が『王国産以外の剣は汚らわしいから』なんて幼稚なものとは思わなかったが)
レクシャから聞いた話を思い出し、1人で苦笑していると、電撃を受けたはず黄金の騎士達がのっそりと立ち上がった。
「はぁ、やっぱり初級魔法では倒れてくれないか」
「当たり前でしょ。王族を護衛する騎士様の鎧には、上級魔法でも容易に防げる強力な防御魔法が付与されているのだから」
「そうだった。あの趣味の悪い金色のせいで忘れていた」
(とは言っても、中級魔法程度の威力で倒れるなんて……もしかして、金色に塗装したから魔法の効力が落ちたのかしら?)
不思議に思ったカミルは、ラピスに疑問を投げる。
「ねぇ、あなたの鎧が身につけている鎧の色って確か銀色よね?」
「そうだが!!」
突進してきた騎士の攻撃をすぐさま跳ね返したラピスは、先程と同じ魔法を唱えて騎士達を気絶させる。
「それじゃあ、金色に塗装するよう指示したのって誰?」
「それはもちろん、今の宰相閣下だ。何でもあの人、貴族のとしてのプライドが高すぎて、自分の目につくもの全てを豪勢にしないと気が済まないみたいだからな!!」
「そうよね」
(宰相としての役割を自覚しているお父様が、他所様のことに口出しするわけないし、フェビル様があんな趣味ではないは知っているから)
起き上がってきた騎士達の金色の鎧と真っ赤なマントを見て、カミルとラピスが揃って溜息をつく。
すると、騎士達が突然道を開け、その間から大きな火球が飛んできた。
「ラピスさん」
「あぁ!!」
すぐさま青色の剣に魔力を纏わせたラピスは、火球に向かって青い魔法陣を展開する。
「《ウォーターアロー》!」
魔法陣から水の矢が出た直後、飛んできた球とぶつかって水蒸気になった。
「ふぅ、こっちも問題なく使えるが……あの、少しは周囲のことも考えてもらえませんかねぇ!!」
ダリアに向かってラピスが煽るように抗議すると、ダリアが得意げな笑みを浮かべて鼻を鳴らした。
「フン! この国で最も偉いお父様を侮辱したのだから、即刻処刑したっていいでしょ?」
「……なぁ、この国で一番偉いのって国王陛下だよな?」
「えぇ、そうね」
(宰相は国の政の部分を取り纏める長であって、王国騎士団長や宮廷魔法師団長と同じ地位だから、この国で一番偉い人ではないわよ)
ダリアの頭の足りない発言に、ラピスとカミルは揃って肩を竦めると、ダリアの姿を隠すように配置についた黄金の騎士達が、2人に向かって魔法陣を展開した。
「えっ?」
(一体、何をする気なの?)
「さぁ、来い!!」
僅かに眉を顰めるカミルをよそに、切りかかってくる精鋭騎士達に対して、アーメット兜の下でニヤリと笑みを零したラピスは、黄色の魔石が嵌め込まれた剣に魔力を流す。
「随分と久しぶりに使うから、良い練習台になってくれよ!」
(まぁ、陛下直属の騎士だから簡単には死なないと思うが)
黄色く色付いた魔力を剣に纏わせたラピスは、澄み渡る青空に向かって切っ先を向けると魔法陣を展開した。
「《ライトニング》!」
ラピスが大声で唱えた瞬間、金色の騎士達の頭上に雷が落ち、前のめりに倒れ込んだ。
「あんた、一体何をやって……」
「おぉ、さすがじゃ帝国産の魔法剣! 魔石のお陰で初級魔法でも中級魔法並みの効力だ!」
啞然としているダリアを無視したラピスは、試し打ちで撃った魔法の威力に喜びと懐かしさが抑え切れなかった。
啞然としているダリアを無視したラピスは、試し打ちで撃った魔法の威力に喜びと懐かしさが抑え切れなかった。
(それに、剣身には魔法文字が刻まれているから、王国産の剣とは違って、魔力を流した程度では折れない!)
魔道具技術が発達している帝国で作られた剣は、通称『魔法剣』と呼ばれており、剣の鍔に嵌め込まれた魔石と、剣身に刻まれている魔法文字によって、魔法の威力が増幅され、魔力を纏わせても折れない剣として有名だ。
そんな優れた技術が詰め込まれた双剣は、ラピスが第二騎士団時代に魔物討伐の時に相棒としてよく使っていた。
しかし、近衛騎士団に配属される前、『使用する剣は国から支給された剣しか使ってはいけない』というノルベルトの命令により、ラピスの相棒は自室の奥底に保管されていた。
(まさか、命令の理由が『王国産以外の剣は汚らわしいから』なんて幼稚なものとは思わなかったが)
レクシャから聞いた話を思い出し、1人で苦笑していると、電撃を受けたはず黄金の騎士達がのっそりと立ち上がった。
「はぁ、やっぱり初級魔法では倒れてくれないか」
「当たり前でしょ。王族を護衛する騎士様の鎧には、上級魔法でも容易に防げる強力な防御魔法が付与されているのだから」
「そうだった。あの趣味の悪い金色のせいで忘れていた」
(とは言っても、中級魔法程度の威力で倒れるなんて……もしかして、金色に塗装したから魔法の効力が落ちたのかしら?)
不思議に思ったカミルは、ラピスに疑問を投げる。
「ねぇ、あなたの鎧が身につけている鎧の色って確か銀色よね?」
「そうだが!!」
突進してきた騎士の攻撃をすぐさま跳ね返したラピスは、先程と同じ魔法を唱えて騎士達を気絶させる。
「それじゃあ、金色に塗装するよう指示したのって誰?」
「それはもちろん、今の宰相閣下だ。何でもあの人、貴族のとしてのプライドが高すぎて、自分の目につくもの全てを豪勢にしないと気が済まないみたいだからな!!」
「そうよね」
(宰相としての役割を自覚しているお父様が、他所様のことに口出しするわけないし、フェビル様があんな趣味ではないは知っているから)
起き上がってきた騎士達の金色の鎧と真っ赤なマントを見て、カミルとラピスが揃って溜息をつく。
すると、騎士達が突然道を開け、その間から大きな火球が飛んできた。
「ラピスさん」
「あぁ!!」
すぐさま青色の剣に魔力を纏わせたラピスは、火球に向かって青い魔法陣を展開する。
「《ウォーターアロー》!」
魔法陣から水の矢が出た直後、飛んできた球とぶつかって水蒸気になった。
「ふぅ、こっちも問題なく使えるが……あの、少しは周囲のことも考えてもらえませんかねぇ!!」
ダリアに向かってラピスが煽るように抗議すると、ダリアが得意げな笑みを浮かべて鼻を鳴らした。
「フン! この国で最も偉いお父様を侮辱したのだから、即刻処刑したっていいでしょ?」
「……なぁ、この国で一番偉いのって国王陛下だよな?」
「えぇ、そうね」
(宰相は国の政の部分を取り纏める長であって、王国騎士団長や宮廷魔法師団長と同じ地位だから、この国で一番偉い人ではないわよ)
ダリアの頭の足りない発言に、ラピスとカミルは揃って肩を竦めると、ダリアの姿を隠すように配置についた黄金の騎士達が、2人に向かって魔法陣を展開した。
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