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第6章 待ち望んだ再会と星降る夜の語らい
第377話 答え合わせ④
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「では、ここで噂が全くのガセであるという証拠を映像で……」
「ちょっと待て!」
カトレアの噂が全くのガセであることを証明しようと、ルベルが持っていた魔道具に魔力を流そうとした瞬間、冷や汗を搔いたノルベルトが慌てて玉座から立ち上がる。
「どうした?」
「い、いや、その……あれだ! この聖なる謁見の間で、凄惨な光景を貴族達に見せて良いと思っているのか?」
「はぁ?」
(何を言っているお前は)
この時、ノルベルトは『娘が遊び半分で魅了魔法を使い、天才魔法師を操って平民を殺した』という事実を貴族達に知られることを恐れていた。
というのも、ダリアが魔物討伐に出たことを知ったのは、宮廷魔法師団に潜り込ませている部下から『天才魔法師が平民を魔法で撃った』という報告を聞き、それを噂として流した後だったからだ。
『宮廷魔法師団の失態を噂として流せば、ルベルを団長の座から引きずり下ろし、カトレアをお飾り団長として擁立すれば、宮廷魔法師団を手中に収めることが出来る!』
前々から宮廷魔法師団を手に入れたかったノルベルトにとって、この失態はまたとない機会だった。
ゆえに、貴族達を使って噂を流したのだが……これが、娘のよって引き起こされたとなれば、宮廷魔法師団を手に入れるどころか、宰相としての地位も危うくなる。
(大方『噂の元凶が娘だとバレたら、宰相としての地位が!』とか思っているのだろうな)
顔を真っ青にしているノルベルトを見て、ニヤニヤと笑みを浮かべたルベルは水晶に視線を戻す。
「見せていいも何も、うちの部下は平民を殺してはいない。だから、貴様の危惧している『凄惨なもの』は映っていないぞ」
「し、しかし……」
(チッ! こうなったら、さっさと映像を出してカトレアの無実を証明するぞ)
駄々を捏ねるノルベルトに、しびれを切らしたルベルが魔道具に魔力を流す。
「それじゃあ早速、映し出すぞ」
「ま、待て……!」
ノルベルトの制止を振り切るように、ルベルが魔力を流した水晶から白い光が放たれて、天井に巨大な真っ白く薄い板が現れ、そこに2人の人間の姿が映し出された。
それは、カトレアがカミルに魔法を撃つ直前の光景だった。
「おぉ、これが記録保存用の魔道具! 初めて見たぞ!」
「おい! あそこに天才魔法師殿が!」
「それに、反対側には木こりの恰好をした平民がいるぞ!」
初めて見る魔道具に腰巾着達が感動していると、画面の中からカトレアとカミルの声が聞こえてきた。
『では、失礼します』
『ちょっと、待ちなさい!』
カトレアの言葉を無視してその場を後にするカミルに、腰巾着達が一斉に不快な表情をした。
「全く、愚民のくせに礼儀すらなっていないのか!」
「当たり前ではありませんか。我々貴族とは違い、愚民は家畜と同等なのですから」
「そうでしたな」
「「「「「ハハハハハハハハッ!!」」」」」
「…………」
(あぁ、胸糞悪い。早くこの場から出て行きたい)
貴族達の下品な笑い声にルベルが嫌そうに眉を顰めていると、視界の端に安堵した表情で映像を見ているノルベルトが映った。
どうやら、娘が映っていなくて一安心したようだ。
その時、カトレアがカミルに向かって魔法陣を展開する姿が映し出された。
『《ファイヤーボール》』
カトレアがカミルに向かって魔法を放った瞬間、腰巾着達から歓声が沸いた。
「本当に、天才魔法師殿が魔法を撃った!」
「よし、そのまま下民を亡き者にしろ!」
「……チッ!」
(あぁ、もう! こいつら全員を魔物の中に放り込んでやりたい!)
映像の中のカトレアを貴族達が嬉々として見ている様に、ルベルが小さく舌打ちをした時、カトレアが放った火球が突然消え、無傷のカミルがカトレアの方を振り返った。
「嘘だろ!? 本当に、あの愚民が天才魔法師殿の魔法を避けた!」
「あぁ、それも無傷で」
「な、なんと化物じみたことをしているのだ、あの愚民は!」
「…………」
(本当はここで、誤発射したカトレアの魔法は平民の命を脅かしたとして糾弾され、誤発射した魔法を避けた平民の凄さを称えるべきだろう。だが……)
「いつからだろうな。身分だけで人の尊厳はおろか、命すらも軽んじられるようになったのは」
画面に映るカミルの涼しそうな顔を見て、悔しそうに顔を歪める腰巾着たち。
そんな彼らの醜い姿を目の当たりにし、悲しそうに呟いたルベルは、魔道具から放たれた光を収めるとノルベルトに視線を移した。
「ちょっと待て!」
カトレアの噂が全くのガセであることを証明しようと、ルベルが持っていた魔道具に魔力を流そうとした瞬間、冷や汗を搔いたノルベルトが慌てて玉座から立ち上がる。
「どうした?」
「い、いや、その……あれだ! この聖なる謁見の間で、凄惨な光景を貴族達に見せて良いと思っているのか?」
「はぁ?」
(何を言っているお前は)
この時、ノルベルトは『娘が遊び半分で魅了魔法を使い、天才魔法師を操って平民を殺した』という事実を貴族達に知られることを恐れていた。
というのも、ダリアが魔物討伐に出たことを知ったのは、宮廷魔法師団に潜り込ませている部下から『天才魔法師が平民を魔法で撃った』という報告を聞き、それを噂として流した後だったからだ。
『宮廷魔法師団の失態を噂として流せば、ルベルを団長の座から引きずり下ろし、カトレアをお飾り団長として擁立すれば、宮廷魔法師団を手中に収めることが出来る!』
前々から宮廷魔法師団を手に入れたかったノルベルトにとって、この失態はまたとない機会だった。
ゆえに、貴族達を使って噂を流したのだが……これが、娘のよって引き起こされたとなれば、宮廷魔法師団を手に入れるどころか、宰相としての地位も危うくなる。
(大方『噂の元凶が娘だとバレたら、宰相としての地位が!』とか思っているのだろうな)
顔を真っ青にしているノルベルトを見て、ニヤニヤと笑みを浮かべたルベルは水晶に視線を戻す。
「見せていいも何も、うちの部下は平民を殺してはいない。だから、貴様の危惧している『凄惨なもの』は映っていないぞ」
「し、しかし……」
(チッ! こうなったら、さっさと映像を出してカトレアの無実を証明するぞ)
駄々を捏ねるノルベルトに、しびれを切らしたルベルが魔道具に魔力を流す。
「それじゃあ早速、映し出すぞ」
「ま、待て……!」
ノルベルトの制止を振り切るように、ルベルが魔力を流した水晶から白い光が放たれて、天井に巨大な真っ白く薄い板が現れ、そこに2人の人間の姿が映し出された。
それは、カトレアがカミルに魔法を撃つ直前の光景だった。
「おぉ、これが記録保存用の魔道具! 初めて見たぞ!」
「おい! あそこに天才魔法師殿が!」
「それに、反対側には木こりの恰好をした平民がいるぞ!」
初めて見る魔道具に腰巾着達が感動していると、画面の中からカトレアとカミルの声が聞こえてきた。
『では、失礼します』
『ちょっと、待ちなさい!』
カトレアの言葉を無視してその場を後にするカミルに、腰巾着達が一斉に不快な表情をした。
「全く、愚民のくせに礼儀すらなっていないのか!」
「当たり前ではありませんか。我々貴族とは違い、愚民は家畜と同等なのですから」
「そうでしたな」
「「「「「ハハハハハハハハッ!!」」」」」
「…………」
(あぁ、胸糞悪い。早くこの場から出て行きたい)
貴族達の下品な笑い声にルベルが嫌そうに眉を顰めていると、視界の端に安堵した表情で映像を見ているノルベルトが映った。
どうやら、娘が映っていなくて一安心したようだ。
その時、カトレアがカミルに向かって魔法陣を展開する姿が映し出された。
『《ファイヤーボール》』
カトレアがカミルに向かって魔法を放った瞬間、腰巾着達から歓声が沸いた。
「本当に、天才魔法師殿が魔法を撃った!」
「よし、そのまま下民を亡き者にしろ!」
「……チッ!」
(あぁ、もう! こいつら全員を魔物の中に放り込んでやりたい!)
映像の中のカトレアを貴族達が嬉々として見ている様に、ルベルが小さく舌打ちをした時、カトレアが放った火球が突然消え、無傷のカミルがカトレアの方を振り返った。
「嘘だろ!? 本当に、あの愚民が天才魔法師殿の魔法を避けた!」
「あぁ、それも無傷で」
「な、なんと化物じみたことをしているのだ、あの愚民は!」
「…………」
(本当はここで、誤発射したカトレアの魔法は平民の命を脅かしたとして糾弾され、誤発射した魔法を避けた平民の凄さを称えるべきだろう。だが……)
「いつからだろうな。身分だけで人の尊厳はおろか、命すらも軽んじられるようになったのは」
画面に映るカミルの涼しそうな顔を見て、悔しそうに顔を歪める腰巾着たち。
そんな彼らの醜い姿を目の当たりにし、悲しそうに呟いたルベルは、魔道具から放たれた光を収めるとノルベルトに視線を移した。
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