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第7章 余興と奇貨の建国祭
第438話 転移と消火作業
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「本当、マーザス様ったら突拍子もないんだから!」
「そうだな。心臓に悪いから勘弁して欲しい」
転移魔法で火事が起こったフリージアの家に移動したカトレアとラピスは、良かれと思って魔法をかけたマーザスにげんなりしていた。
すると、突然現れた2人にフリージアの家の前に集まっていた人達が声を荒げる。
「だ、誰だ、貴様ら!」
煙が立ち込める中、男の声に気づいたカトレアが小さく溜息をつくと、男の質問に答えないまま、煙が流れている方角を見て火が上がっている方に目を向ける。
(あれは確か、切った木を保管している倉庫と馬小屋ね)
前にフリージアに案内してもらっていたカトレアは、その時一緒にいたラピスに視線を移す。
(どうやら、私たちが来るのを信じて予め血術で物理耐性と魔法耐性を付与していたみたいね)
「ラピス」
「分かっている」
2つの建物が燃えているのを目の当たりにしたラピスは、馬小屋にステインがいないか確認するために原型が残っている馬小屋に向かって駆けだす。
その時、カトレアの背後から鍬の歯が落ちてきた。
「うりぁぁぁーー!!」
「カトレア!」
「分かっているわよ!」
(《ウィンド》!)
無詠唱で風属性の初級魔法を唱えて足元に風を纏わせ、後ろから襲っていた村人の攻撃を躱したカトレアは、そのまま燃えている馬小屋の前に立つと、カトレア達を取り囲むように得物を持った村人達に杖を構える。
(数は50。小さな村にしては明らかに数が多いわね)
「でも、私1人ならどうにか……」
「1人で戦わせるわけがないだろうが!」
「ラピス!」
燃えあがっている馬小屋から出てきたラピスは、カトレアを守るように村人達の前に立つと黄色と青の双剣を構えて殺気を放つ。
「安心しろ、馬小屋の中にステインはいなかった」
「というは、フリージアが予定通り逃がしたってこと?」
実は、フリージアは『村人達がこの場所に来た場合、相棒のステインを逃がす』ということをカトレアとラピスに伝えていた。
「あぁ、村人達が結界に入ってきた時点でステインを逃がしたんだろう」
「さすが、宰相家令嬢ね」
親友の素早い判断力と行動力にカトレアが思わず小さく笑みを零すと、2人を取り囲んでいた村人達の1人が前に出て声を荒げる。
「貴様たち、一体誰だ!」
平民らしい質素な服に身を包んでいる村人が多い中、2人の前に現れた男は少しだけ豪華な服に身を包み、平民では決して持つことが許されていない片手剣を得物として持っていた。
そんな彼を見て眉を顰めたカトレアは、再び村人達の問いを無視すると自分の前に立っているラピスに声をかける。
「ラピス」
「あぁ、行ってこい」
(今度は私の番ね。《ウインド》)
ラピスに背中を押されたカトレアは、再び足元に魔法をかけるとラピスに背を向けて馬小屋に向かって駆けだす。
「貴様! 一体何を……!」
「《ライトニング》」
「「「「っ!!」」」」
カトレアを追いかけようとした村人達が一斉に駈け出そうとした瞬間、剣を掲げたラピスの雷が落ち、驚いた村人達が途端に足をすくませる。
「悪いが、ここから先は通さない」
「クソッ!」
(良い働きよ、ラピス!)
悔しそうに舌打ちをする村人の声を聞いて、婚約者のアシストに心の中で感謝したカトレアは燃え盛る倉庫の前に立つ。
「よくも、フリージアが大事にしていたものを燃やしてくれて!」
杖を強く握って小さく声を荒げたカトレアは、目を閉じて魔力を練ると、燃え盛る炎に向かって青色の魔法陣を展開する。
(フリージア、あなたの大事なものを燃やしてしまってごめんなさい)
「《ウォータースプラッシュ》!」
親友の大切なものが守れず、心の中で謝ったカトレアは、水属性の上級魔法を放ってあっという間に消火作業を終えた。
「そうだな。心臓に悪いから勘弁して欲しい」
転移魔法で火事が起こったフリージアの家に移動したカトレアとラピスは、良かれと思って魔法をかけたマーザスにげんなりしていた。
すると、突然現れた2人にフリージアの家の前に集まっていた人達が声を荒げる。
「だ、誰だ、貴様ら!」
煙が立ち込める中、男の声に気づいたカトレアが小さく溜息をつくと、男の質問に答えないまま、煙が流れている方角を見て火が上がっている方に目を向ける。
(あれは確か、切った木を保管している倉庫と馬小屋ね)
前にフリージアに案内してもらっていたカトレアは、その時一緒にいたラピスに視線を移す。
(どうやら、私たちが来るのを信じて予め血術で物理耐性と魔法耐性を付与していたみたいね)
「ラピス」
「分かっている」
2つの建物が燃えているのを目の当たりにしたラピスは、馬小屋にステインがいないか確認するために原型が残っている馬小屋に向かって駆けだす。
その時、カトレアの背後から鍬の歯が落ちてきた。
「うりぁぁぁーー!!」
「カトレア!」
「分かっているわよ!」
(《ウィンド》!)
無詠唱で風属性の初級魔法を唱えて足元に風を纏わせ、後ろから襲っていた村人の攻撃を躱したカトレアは、そのまま燃えている馬小屋の前に立つと、カトレア達を取り囲むように得物を持った村人達に杖を構える。
(数は50。小さな村にしては明らかに数が多いわね)
「でも、私1人ならどうにか……」
「1人で戦わせるわけがないだろうが!」
「ラピス!」
燃えあがっている馬小屋から出てきたラピスは、カトレアを守るように村人達の前に立つと黄色と青の双剣を構えて殺気を放つ。
「安心しろ、馬小屋の中にステインはいなかった」
「というは、フリージアが予定通り逃がしたってこと?」
実は、フリージアは『村人達がこの場所に来た場合、相棒のステインを逃がす』ということをカトレアとラピスに伝えていた。
「あぁ、村人達が結界に入ってきた時点でステインを逃がしたんだろう」
「さすが、宰相家令嬢ね」
親友の素早い判断力と行動力にカトレアが思わず小さく笑みを零すと、2人を取り囲んでいた村人達の1人が前に出て声を荒げる。
「貴様たち、一体誰だ!」
平民らしい質素な服に身を包んでいる村人が多い中、2人の前に現れた男は少しだけ豪華な服に身を包み、平民では決して持つことが許されていない片手剣を得物として持っていた。
そんな彼を見て眉を顰めたカトレアは、再び村人達の問いを無視すると自分の前に立っているラピスに声をかける。
「ラピス」
「あぁ、行ってこい」
(今度は私の番ね。《ウインド》)
ラピスに背中を押されたカトレアは、再び足元に魔法をかけるとラピスに背を向けて馬小屋に向かって駆けだす。
「貴様! 一体何を……!」
「《ライトニング》」
「「「「っ!!」」」」
カトレアを追いかけようとした村人達が一斉に駈け出そうとした瞬間、剣を掲げたラピスの雷が落ち、驚いた村人達が途端に足をすくませる。
「悪いが、ここから先は通さない」
「クソッ!」
(良い働きよ、ラピス!)
悔しそうに舌打ちをする村人の声を聞いて、婚約者のアシストに心の中で感謝したカトレアは燃え盛る倉庫の前に立つ。
「よくも、フリージアが大事にしていたものを燃やしてくれて!」
杖を強く握って小さく声を荒げたカトレアは、目を閉じて魔力を練ると、燃え盛る炎に向かって青色の魔法陣を展開する。
(フリージア、あなたの大事なものを燃やしてしまってごめんなさい)
「《ウォータースプラッシュ》!」
親友の大切なものが守れず、心の中で謝ったカトレアは、水属性の上級魔法を放ってあっという間に消火作業を終えた。
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