王太子様お願いです。今はただの毒草オタク、過去の私は忘れて下さい

シンさん

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始まり

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「これからは長官に会わせられないってどういう事?」

邸で楽しく過ごした次の日、私はまた警察に乗り込んでいる。
長官に会えないと、警察に潜入するのは難しいわ…。獄中の犯人が殺されたなんて、警察の失態もいいところよ。

…こうなれば持久戦よ。

「長官殿に会えるまで、私は食事をとるつもりはないと伝えてくれるかしら。では、失礼します。」

小さな反抗だけど、セドリックを困らせれば何とかなる気がするわ。狙うのはそこよ。


「リズ、また警察に行ってきたのか…。」

夕飯の席についたとたんセドリックか心配した顔で尋ねてきた。

「ええ、でも長官とは会えませんでした。会えるまで、私はこれから食事をとるつもりはありませんので、席をははずしますね。ラッドさん、私の分の料理は貴方に差し上げるわ。」
「何を言ってるんだ。食事をとらないなんて…。」
「体が弱れば自己防衛も出来ませんので、護衛の皆様は頑張ってくださいね。」
「…っリズ!」
「これは、長官と私の根比べです。口を挟まぬようお願いします。」

口を挟んで欲しいのよ。王太子様の懇願であれば無下には出来ないもの。狙うはセドリック一択よ。まぁ、2日は動かないと思うけれど3日目には焦る出すわね。

部屋にはスホーンがある。毒草ガーデンがない今、ここでの唯一の楽しみよ。人気の毒草であるけど、どれくらいの毒性があるのか…というのは、あまり知られてないんだよね。大変な思いで完璧に育て上げたのに、それを切ったり潰したり…私の場合、調べるために育てたんだから、悲しいけれどもう少しでお別れだわ。

悩みはもう1つ。フリナ…人を徐々に腐らせる花…。どこで手にいれたのかしら。チャーリーが『殆んど見かけない』…って言ってたけど、種だけ手に入れれば栽培するのはとても簡単よね。種を埋めて放っておいたら出来上がりよ。…私が狙われてたんじゃなくて、あの場所に隠そうとしてた人がいたのかもしれない。学校の裏庭、私以外は絶対入らないもの。
毒や毒草オタクは度を過ぎると、『人に使ったらどうなるだろう』とか、狂人的な思想に陥る人もいるのは事実だわ。

明日は丸1日学校に行こう。
あの花が増えてないとも限らないしね。
…エリザベス毒草地帯の手入れがおざなりになっているし、これじゃオタクと名乗れないわ。
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