2 / 12
2. 飢えた獣
しおりを挟む
「由貴くんッッ 会いたかったよ!!あぁ、今日もまた一段と可愛い…っ」
あぁ、長い夜が始まるぞ…遠い目になるのはこれで何度目やら。
扉を開けるなり、悠介さんの熱烈な抱擁だ。いいかげんやめて欲しい。まるで十年ぶりの再会だ。
「俺も会いたかったよ。ねぇ、早く良いことしよう?悠介さんが欲しい…」
きゅるるん。そうやってチワワのように甘えれば、悠介さんはデレデレ、俺の虜。
さっさと終わらせて、とっとと寝よう。そんな俺の思惑なんぞ露知らず、むふ~んとタコさん口でキスを迫ってきた。
むちゅっ。
…うへぇ、リップクリームがついた。
身だしなみに気を遣っているのか、悠介さんは会うたびに綺麗になっている気がする。
ムダ毛はなくなり、カサカサだったお肌はしっとりしてきた。クンクン、この頃は香水なんかをつける始末。なんだろう…逆に寒気がする。
悠介さんは俺を一晩買うけど、そのほとんどが添い寝だった。ひとしきり楽しんだら、腕枕をして布団をかけてくれる。
由貴くん、寒くないかい…なんて具合に。恋人かよ。俺のこと、なんだと思っているんだろう。
「ねぇ、ゆ、由貴くん…こ、これ…着て欲しいんだ。すごく似合うと思って…」と、興奮気味にナース服を渡してくるのに。まぁ、その場限りのお楽しみ相手…そんなところかな。
「あぁッ…すごく、すごく可愛いよ由貴くんっ!可愛いッ、本当に可愛いぃぃ!」
パチパチパチ!素っ裸のおじさんが、手を叩いて喜んでいる。お腹が出ていて、ちょっとマヌケな絵面かも。
そうやって持ち上げられると、あんまり悪い気はしない…けど、「恥ずかしいから見ないで」と言ったら、悠介さんは両手で目を覆ってくれた。指の隙間から丸見え。とんだ茶番だ。
「じゃ、じゃあ僕は、可愛いナースさんに悪戯する悪い医者の役ね」
ぐふっ。不気味な鳴き声を上げて、悠介さんは覆い被さってきた。
「ナースさぁん…はぁはぁ…ナースさんの魅惑のスカートの中をぉ、診察したいなぁ…っ」と、陶酔した目で見つめてくる。ひぇっ…け、けだものぉ~。
アァッ!なっ、ナースさんってば、おぱんつも穿かないで…エッチ、すごくエッチだ。これは触診しないと…ふひっ。
ぺろんとめくったスカートの中へ、悠介さんは顔を潜り込ませていった。
「ぁっ」
ちゅぱっ、ちゃぽ、ぬぷり、ちゅうぅぢぅぅ。うぅん…ナースさんのお汁はおいちい…健康そのもの。はむはむ…んん、あんむ…タマタマも実に良いですねぇ…うむ、エッチでよろしいっ
悠介さんはいつもこう。なんでって聞くと、君のことが大好きだからって。
ナースさぁん…僕、ナースさんのことが大好きなんです。だから、お注射しますねぇ……
太い、それはそれは野太いお注射を前に、「ゆうき、お注射大好きだよぉ」とその膝にまたがる。そうだ、この人からはお金を貰ってるんだ。それにこんな、あんぱんみたいに柔らかいお腹…
由貴くん、ゆっくり動くからね、辛かったらすぐに言ってね……
「ぅっん…ぁっ…ふぁっ…すっ、すきっ、きもち、ぃい…」
少しだけ、心地が良かった。乾いた心にチロチロと水を与えるような…けれど確かに、俺を湿らせていく。
ぎゅっと指を絡め、合わせた手のひらは熱を帯びていた。大きな手だ。どこまでも俺にすがりつき、見返りを求める……手。
「由貴くん、疲れてなぁい?痛くなかったかな…あれれ、どうしたの」
だから時々、泣いてしまう。そのたびに悠介さんは俺を抱きしめ、「おぉ、よしよし」と優しく撫でてきた。悠介さん、俺のこと好き…?こう尋ねれば、「うん…もちろんだよ」と。
なんだか らしくない調子で返されると、飢えた獣のように期待してしまう。そんな自分のことを、心底みじめだと思った。
あぁ、長い夜が始まるぞ…遠い目になるのはこれで何度目やら。
扉を開けるなり、悠介さんの熱烈な抱擁だ。いいかげんやめて欲しい。まるで十年ぶりの再会だ。
「俺も会いたかったよ。ねぇ、早く良いことしよう?悠介さんが欲しい…」
きゅるるん。そうやってチワワのように甘えれば、悠介さんはデレデレ、俺の虜。
さっさと終わらせて、とっとと寝よう。そんな俺の思惑なんぞ露知らず、むふ~んとタコさん口でキスを迫ってきた。
むちゅっ。
…うへぇ、リップクリームがついた。
身だしなみに気を遣っているのか、悠介さんは会うたびに綺麗になっている気がする。
ムダ毛はなくなり、カサカサだったお肌はしっとりしてきた。クンクン、この頃は香水なんかをつける始末。なんだろう…逆に寒気がする。
悠介さんは俺を一晩買うけど、そのほとんどが添い寝だった。ひとしきり楽しんだら、腕枕をして布団をかけてくれる。
由貴くん、寒くないかい…なんて具合に。恋人かよ。俺のこと、なんだと思っているんだろう。
「ねぇ、ゆ、由貴くん…こ、これ…着て欲しいんだ。すごく似合うと思って…」と、興奮気味にナース服を渡してくるのに。まぁ、その場限りのお楽しみ相手…そんなところかな。
「あぁッ…すごく、すごく可愛いよ由貴くんっ!可愛いッ、本当に可愛いぃぃ!」
パチパチパチ!素っ裸のおじさんが、手を叩いて喜んでいる。お腹が出ていて、ちょっとマヌケな絵面かも。
そうやって持ち上げられると、あんまり悪い気はしない…けど、「恥ずかしいから見ないで」と言ったら、悠介さんは両手で目を覆ってくれた。指の隙間から丸見え。とんだ茶番だ。
「じゃ、じゃあ僕は、可愛いナースさんに悪戯する悪い医者の役ね」
ぐふっ。不気味な鳴き声を上げて、悠介さんは覆い被さってきた。
「ナースさぁん…はぁはぁ…ナースさんの魅惑のスカートの中をぉ、診察したいなぁ…っ」と、陶酔した目で見つめてくる。ひぇっ…け、けだものぉ~。
アァッ!なっ、ナースさんってば、おぱんつも穿かないで…エッチ、すごくエッチだ。これは触診しないと…ふひっ。
ぺろんとめくったスカートの中へ、悠介さんは顔を潜り込ませていった。
「ぁっ」
ちゅぱっ、ちゃぽ、ぬぷり、ちゅうぅぢぅぅ。うぅん…ナースさんのお汁はおいちい…健康そのもの。はむはむ…んん、あんむ…タマタマも実に良いですねぇ…うむ、エッチでよろしいっ
悠介さんはいつもこう。なんでって聞くと、君のことが大好きだからって。
ナースさぁん…僕、ナースさんのことが大好きなんです。だから、お注射しますねぇ……
太い、それはそれは野太いお注射を前に、「ゆうき、お注射大好きだよぉ」とその膝にまたがる。そうだ、この人からはお金を貰ってるんだ。それにこんな、あんぱんみたいに柔らかいお腹…
由貴くん、ゆっくり動くからね、辛かったらすぐに言ってね……
「ぅっん…ぁっ…ふぁっ…すっ、すきっ、きもち、ぃい…」
少しだけ、心地が良かった。乾いた心にチロチロと水を与えるような…けれど確かに、俺を湿らせていく。
ぎゅっと指を絡め、合わせた手のひらは熱を帯びていた。大きな手だ。どこまでも俺にすがりつき、見返りを求める……手。
「由貴くん、疲れてなぁい?痛くなかったかな…あれれ、どうしたの」
だから時々、泣いてしまう。そのたびに悠介さんは俺を抱きしめ、「おぉ、よしよし」と優しく撫でてきた。悠介さん、俺のこと好き…?こう尋ねれば、「うん…もちろんだよ」と。
なんだか らしくない調子で返されると、飢えた獣のように期待してしまう。そんな自分のことを、心底みじめだと思った。
1
あなたにおすすめの小説
陥落 ー おじさま達に病愛されて ー
ななな
BL
眉目秀麗、才ある青年が二人のおじさま達から変態的かつ病的に愛されるお話。全九話。
国一番の璃伴士(将棋士)であるリンユゥは、義父に温かい愛情を注がれ、平凡ながらも幸せな日々を過ごしていた。
そんなある日、一人の紳士とリンユゥは対局することになり…。
羽衣伝説 ー おじさま達に病愛されて ー
ななな
BL
麗しい少年が、おじさま達から変態的かつ病的に愛されるお話。全12話。
仙人の弟子であるボムギュは、お師匠様のことを深くお慕いしておりました。ところがある夜を境に、二人の関係は歪なものとなってしまいます。
逃げるように俗界へと降りたボムギュでしたが、村の子供達に読み書きを教えているという男に心を奪われてしまい…。
娘さん、お父さんを僕にください。
槇村焔
BL
親父短編オムニバス。
色んな家族がいます
主に親父受け。
※海月家※
花蓮の父は、昔、後輩である男に襲われた
以来、人恐怖症になった父は会社を辞めて、小説家に転身する。
ようやく人恐怖症が治りかけたところで…
腹黒爽やか×気弱パパ
パンツ売りの変態が追いかけてきた!?
ミクリ21
BL
パンツ売りの変態が、一人の青年をロックオン!
ルーカスにロックオンされたランバートは、ルーカスから逃げられるのか!?
頑張れランバート!負けるなランバート!でも美味しく食べられちゃうランバート!!
ちなみに、パンツ売りとありますが、正しくは男性用下着専門店の店長さんです。
「長いので、私のことはパンツ売りの変態とお呼びください!」
「店長さんでいいだろ!?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる