神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

文字の大きさ
957 / 1,233
第三章 世界に降りかかる受難

第942話

しおりを挟む
 生贄を食べようとして固まった悪魔、目は泳いでいるし、何なら脂汗も流している気がする。
 楽しみにしていた生贄イベント、僕がいる時点で詰んでるもんね。
 
 セティ呼ぶ?

「すみませんでしたぁぁぁ!!!」

 心の中で冗談を言っただけなのに、秒で悪魔がジャンピング土下座してきた。
 危機察知能力がとても高い子である。

 捧げましょうと歌っていた村人もびっくり。
 ごめんね、悪魔という種族の時点でうちの子の下僕っていう運命なんだ。
 逆らっても酷い目にしか合わないから、悪魔同士で情報共有してその辺は上手くやってるみたい。

 あっ、でも今の僕は幼児なので、ショタを生贄にした時点でダメかもしれない、僕が許しても別の守護神が許さない気配がヒシヒシと。
 過保護な身内が多いので、僕をうっかり召喚して滅亡した国家や村は数知れず。

「悪魔さん」
「はいっ!!」
「今までの生贄って少年?」
「いえっ、近くを偶然に通った旅人や迷い込んだ奴らで、普通子供の足ではここまでこれません!」
「じゃあセーフかな?」
「ショタ守護神様には見逃してもらえるとありがたくっ!!」

 セティだけでなくショタ守護神も有名だもんね。
 最近はお出掛け際に単独だけど、少し前は常に抱いていた赤ちゃん。あの子の正体が悪魔だとは悪魔界では有名な話らしい。
 好奇心からシヴァさんにあの子を連れ歩かない理由を聞いたら、ショタを助けるのに片手が塞がっていると不便な時があるからと返答がありました。
 筋金入りである。

 そんなどうでも良い事を思い出していたら、悪魔が意を決したように立ち上がって僕に近付いてきた。
 体がでかくてまるで巨人のようだ。普通ならプチっとされることを心配する場面よね。

 ヒョイとポンチョの帽子部分を持たれて猫の子のように持ち上げられたと思ったら、宝物を扱うように掌の中に包み込まれました。
 ただ悪魔の表情が「何か違う」と言っている。

 ぐぐぐと唸りながら迷った末、現在僕は悪魔の肩に座っている。
 愉快、愉快。
 もふもふの背に乗るのも楽しいけれど、肩に座るのもとても良い、僕はもふもふ出来ればそれで良いのである。
 そして何より――

 もふもふ

 手を伸ばせばそこにもふもふがある環境が素晴らしい。
 ちょっとゴワゴワしているけれど、こういう熊っぽい手触り嫌いじゃないよ。
 
「や、やめッ……、力が……抜け……」

 ごめんね空気を読む気がなくて。
 もふもふしながら心の中で謝る。

「神が、我らが神が」
「あの子供に堕とされた」
「逃げよう」
「逃げよ、逃げよ」

 逃げ出そうとする村人さんたち、でも彼らの運命は僕を生贄に捧げた時点で決まっていた。

「どこに行くと?」
「ぜひ、お聞きしたいですね」
「キャィン」

 今回やってきた過保護の化身はセティとカイちゃんだった。
 過去に飛ばされて以降、カイちゃんが駆けつける速度が速まったような??
 
 その後、村は数時間かけて残酷な事が行われたと思う。
 カイちゃんだけなら一瞬だったかもしれないけど、セティがいたから何かしたのかもしれない。おっかない二人組である。

 悪魔は言語を失うほど怯えていたので僕が保護しました。
 でも我が家にはイネスがいるので悪魔は連れて帰れない、ちょっと考えて一人でも多く人手が欲しいヘラ母さんに預けました。
 他の悪魔も就職しているし、まぁ何とかなるよね。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。

N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間 ファンタジーしてます。 攻めが出てくるのは中盤から。 結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。 表紙絵 ⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101) 挿絵『0 琥』 ⇨からさね 様 X (@karasane03) 挿絵『34 森』 ⇨くすなし 様 X(@cuth_masi) ◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。 ★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

若頭の溺愛は、今日も平常運転です

なの
BL
『ヤクザの恋は重すぎて甘すぎる』続編! 過保護すぎる若頭・鷹臣との同棲生活にツッコミが追いつかない毎日を送る幼なじみの相良悠真。 ホットミルクに外出禁止、舎弟たちのニヤニヤ見守り付き(?)ラブコメ生活はいつだって騒がしく、でもどこかあったかい。 だけどそんな日常の中で、鷹臣の覚悟に触れ、悠真は気づく。 ……俺も、ちゃんと応えたい。 笑って泣けて、めいっぱい甘い! 騒がしくて幸せすぎる、ヤクザとツッコミ男子の結婚一直線ラブストーリー! ※前作『ヤクザの恋は重すぎて甘すぎる』を読んでからの方が、より深く楽しめます。

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。 ----------------------------------------- 0時,6時,12時,18時に1話ずつ更新

うるせぇ!僕はスライム牧場を作るんで邪魔すんな!!

かかし
BL
強い召喚士であることが求められる国、ディスコミニア。 その国のとある侯爵の次男として生まれたミルコは他に類を見ない優れた素質は持っていたものの、どうしようもない事情により落ちこぼれや恥だと思われる存在に。 両親や兄弟の愛情を三歳の頃に失い、やがて十歳になって三ヶ月経ったある日。 自分の誕生日はスルーして兄弟の誕生を幸せそうに祝う姿に、心の中にあった僅かな期待がぽっきりと折れてしまう。 自分の価値を再認識したミルコは、悲しい決意を胸に抱く。 相棒のスライムと共に、名も存在も家族も捨てて生きていこうと… のんびり新連載。 気まぐれ更新です。 BがLするまでかなり時間が掛かる予定ですので注意! サブCPに人外CPはありますが、主人公は人外CPにはなりません。 (この世界での獣人は人間の種類の一つですので人外ではないです。) ストックなくなるまでは07:10に公開 他サイトにも掲載してます

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼不定期連載となりました。 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。

処理中です...