神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

文字の大きさ
958 / 1,237
第三章 世界に降りかかる受難

第943話

しおりを挟む
 今日は久々にリザママとデートである。
 どこがいいかなーって悩んだので、とりあえず知らない町に来た。
 王都よりも小さくて村よりはまぁ大きい感じの集落? 街との差がよく分からない。

「ちび、ここ獣人というかリザードマン大丈夫?」
「ダメだったら町ぺしゃん」
「物騒。魔王より魔王だなぁちびは」

 町の中に転移しようとしたらちゃんと門を通ろうねって止められた。
 待ち時間が暇だし面倒である。

「とまれ!」

 そして門番たちに囲まれた。
 よし獣人差別する人間は必要な―― 

「黒髪は町への出入りを禁じている!!」

 僕だった。
 黒髪黒い瞳はNGの町なんですって。

「それはつまり、うちのちびが中に入っちゃダメってことだよな?」
「規則ですので」
「理由も分からず追い返されるとね、納得しにくいんだよねぇ」
「規則ですので」

 リザママ相手に「規則ですので」と繰り返す門番、NPCか何かだろうか。
 中身AI?

「おうリザママじゃねぇか、こんな所でどうした」
「神子様もこんにちは」
「ちゃ!」

 揉めている所に通りがかったのは町から出てきた冒険者たち。

「いやぁ、ちびが黒目黒髪ってだけで入れないからさぁ、理由を聞いても「規則ですので」の一点張り」
「あー俺ら知ってるぜ」
「黒髪の者がかつてこの地に災厄をもたらしたという記録が残ってるんだよ」
「それ以外は結構心広いぜ」
「黒髪以外には出来るだけ親切にして、無駄な争いを生まないようにしてるぜ」
「ただ黒髪だけはダメなんだって、もう遺伝子レベルで」

 意味もなくダメなのではなく、重度アレルギーレベルのダメさだった。
 もうちょっとこう、不吉だからとか闇属性がーとかないの?

「この国が残っているのも、生き残りが命からがら教会に助けを求めて改心したからみたいだぜ」
「何か気になって文献探したら、普通に教会が保存してた」

 チラッとこちらを見る冒険者さん。
 意味深ですね。

「厄災はふわふわしていたらしい」
「リザードマンが一緒だった」
「討伐しようと兵を編成したら丸ごと闇に飲み込まれた」
「殺せと叫んだ王族は闇に消えた」
「止めようとした宰相だけが王座に取り残された」
「お腹空いたと呟いて、スケルトン集団を連れて立ち去った」
「俺らは思ったね。神子様のご先祖かなって」

 僕、この世界にご先祖いないよ、転生者だから。

「ちび……これ、俺らあまり悪くないわ」

 リザママ何やら謎を解いた模様。

「スケルトンのタップダンス覚えてる?」
「やみおち!」

 過去の世界でリザママとクエスト受けて、その内容が闇落ち勇者の説得とか何かそんな感じだった!
 そして行った先の王都にスケルトンが溢れていて、タップダンスを披露してくれたんだよね。

「もしかしたらあの闇落ち勇者が黒髪だったのかもしれない」
「でも文献に書いてあるの露骨に神子様っすよ」
「王様とか食ったのえっちゃんでしょ」

 リザママの言葉に冒険者が突っ込みを入れる。
 なおこの会話は全て、門番の目の前で行われております。

「あ、立ったまま気絶してる」

 AI門番が静かだなーって思ったら、口から魂出てました。

「こっちの門番も白目向いて気絶してるぞ」
「存在だけで混乱を引き起こすなんて、さすが神子様っすねー」
「おーい生きてるかー?」

 返事がない、ただの屍のようだ!
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】ルガルの星―冷徹な社長は、僕の運命を知っていた―

綾波絢斗
BL
この世界には、二つの特別な称号を持つ者たちが存在する。 一つは、絶対的な権力を持つ王の称号――ルガル(lugal)。 もう一つは、ルガルと対をなし、その力を補う「番」――ムル(mul)。 ルガルは生まれながらに選ばれし存在。 国家からエリート教育と地位を与えられ、能力に応じて厳格なランク分けが行われる。 最上位のルガルは、政治さえも動かす絶対者だ。 一方で、ムルは生まれた瞬間にはその正体がわからない。 遺伝子検査や学力テストを経て候補が絞られるが、 最終的に「真のムル」かどうかを見極められるのは――ルガルだけ。 ムルが覚醒したとき、同じ場所に「紋章」が現れ、その瞬間から、ルガルとムルの力は共鳴し始める。 ムルの能力はルガルの力を最大限に引き出す。 ゆえにルガルたちは、自らのムルを求め、時には他人のムル候補を奪い合う。 そして、すべての出生データと遺伝情報を管理するのは、 巨大企業イルジオン――国家をも超える存在。 その頂点に立つ社長、一条レイ。 冷徹なルガルの頂点に君臨する彼が「自分のムル」と出会った。

分厚いメガネ令息の非日常

餅粉
BL
「こいつは俺の女だ。手を出したらどうなるかわかるよな」 「シノ様……素敵!」 おかしい。おかしすぎる!恥ずかしくないのか?高位貴族が平民の女学生に俺の女ってしかもお前は婚約者いるだろうが!! その女学生の周りにはお慕いしているであろう貴族数名が立っていた。 「ジュリーが一番素敵だよ」 「そうだよ!ジュリーが一番可愛いし美人だし素敵だよ!!」 「……うん。ジュリーの方が…素敵」 ほんと何この状況、怖い!怖いすぎるぞ!あと妙にキモい 「先輩、私もおかしいと思います」 「だよな!」 これは真面目に学生生活を送ろうとする俺の日常のお話

捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~

水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。 死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!? 「こんなところで寝られるか!」 極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く! ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。 すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……? 「……貴様、私を堕落させる気か」 (※いいえ、ただ快適に寝たいだけです) 殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。 捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!

【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。

N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間 ファンタジーしてます。 攻めが出てくるのは中盤から。 結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。 表紙絵 ⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101) 挿絵『0 琥』 ⇨からさね 様 X (@karasane03) 挿絵『34 森』 ⇨くすなし 様 X(@cuth_masi) ◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。

異世界で孵化したので全力で推しを守ります

のぶしげ
BL
ある日、聞いていたシチュエーションCDの世界に転生してしまった主人公。推しの幼少期に出会い、魔王化へのルートを回避して健やかな成長をサポートしよう!と奮闘していく異世界転生BL 執着最強×人外美人BL

異世界転移した先は陰間茶屋でした

四季織
BL
気が付いたら、見たこともない部屋にいた。そこは和洋折衷の異世界で、俺を拾ってくれたのは陰間茶屋のオーナーだった。以来、俺は陰間として働いている。全くお客がつかない人気のない陰間だけど。 ※「異世界に来た俺の話」と同じ世界です。 ※謎解き要素はありません。 ※ミステリー小説のネタバレのようなものがありますので、ご注意ください。

【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!

黒木  鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。

転生執事は氷の公爵令息の心を溶かしたい【短編】

堀川渓
BL
事故で命を落とし、目覚めたそこはーー生前遊んでいた女性向け恋愛ゲームの世界!? しかも最推し・“氷の公爵令息”セルジュの執事・レナートとして転生していてーー!! 短編/全10話予定

処理中です...