フットサル、しよ♪

本郷むつみ

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フローラルの初得点です♪

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 亜紀が必死でボールを納め、何とかボールをキープしている。志保よりも早く柚季が亜紀のフォローに入った。

「亜紀ちゃん、こっちへ」

 なんとかボールを柚季に渡し、ボールをキープするフローラル。しかし、その間にオレンジの選手達も自陣に戻りゴール前に集合する。

(ちぇ、やっぱりそんなに上手くは行かないか。でも、まあ、これがフットサルの醍醐味!)

 サッカーからフットサルに移行してやっとゲームペースに慣れ始めてきたと志保は思っていた。サッカーの4分の1ほどのコート、弾まないボール、攻守交替のスピードの速さなど、相違点を挙げればキリが無い。

(まだまだこれから私達は強くなる! 強くなれる!)

 自分の安易な考えから始まったフローラル。気が付けば今いるメンバーがとても大切な人に変わっていた。たった4ヶ月でここまで深い仲になるなんて誰が想像しただろう。


 何に対してもポジティブだが、内面は照れ屋で女の子っぽい亜紀。
 無口で表情にも出ないけど、実は誰よりも私達の事を考えてくれる柚季。
 いつも笑顔で私達を温かく見守ってくれる頼りになる姉のような存在の舞。
 そしていつでも私の隣にいて誰よりも私をわかってくれる理沙。


 これからもこの5人でフットサルをやって行きたい。肩を組んで、抱き締めあって、笑いあって、そんな高校生活を送りたいと志保は心から強く思っていた。

(だから今日はその第1歩。オレンジに勝ってフローラルの初勝利の日にして、みんなで笑って抱き合う!)

 顔を上げた志保の目にはオレンジのゴールマウスが目に飛び込んできた。

「理沙、こっちへ!」

 相手にボールを取られないように、丁寧なパスを回していく。だが、オレンジのプレスは次第に厳しくなり、少しずつ自陣に戻されていく。
 いつの間にかゴールから飛び出した舞がボールを持っていた柚季に声をかけた。

「柚季ちゃん、私に!」
 ボールが柚季から舞に向かう時、志保の頭の中にある種の予感めいた感覚が走った。

(この攻撃、点になる!)

 そう思った志保がそのまま敵陣内に走りこんで行った。志保の走りこむ姿を見た理沙が舞に声をかけようとした瞬間、全員の意識が合致する感覚が理沙の頭の中を駆け巡った。

(この私が分かってないとでも?)

(大丈夫なの、やる事はわかっているの)

(うん、知ってる。だから、理沙ちゃんもね)

 ボールが舞から理沙に渡り、全員が動き出す。まるで何回も練習したかのような滑らかでスピーディーなパス回し。その中心となるのは志保だった。至る所に顔を出し、少しずつオレンジのディフェンスを崩していく。
 段々とフローラルの連携について行けなくなるオレンジ。
 そしてパスのスピードがフローラルの限界に達した時、志保がシュートを放った。そのシュートはゴールネットを揺らし、フローラル結成以来、初得点となった。
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