アイドルのマネージャーになったら

はぴたん

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「あ、お風呂!」
「僕が先はいるー!」

「ちょっと!そこはじゃんけんでしょ!」

3人でじゃんけんっっぽん!と元気にじゃんけんしている。
元気だなぁと思いながら洗い物を進める。

残りは夜月だけだなぁ。
帰ってきた時の為に残してるけど、食べてくれるかな?
一応メモ書きを残し、終了する。

「ねぇ、終わったら来れば?」

声のする方を見ると、ソファに座り振り返った海都と目が合う。

「うん、ありがと。」

近づくと、ん。と隣をポンポンしてくれた。
座っていいって事だよね?

「何見るのー?」

海都の隣に座った瞬間、ソファ下のラグの上で寝転びながらスマホを扱っていた陽稀が問いかけてきた。
2人がいると言うことは、じゃんけんに勝ったのは陸都のようだ。

「この前のライブのやつ。」

「ほんっと好きだよねー!」

「はるちゃんはもっと研究して。
ほらこことか!もっと手上げた方が可愛いでしょ!」

「うわーーこまかーーい!
過去は振り返らない主義なの!
次頑張るから!」

「だからー!次のためにって、はぁ。」

海都がため息をついて2人の攻防は終わった。
双子は勉強熱心なんだな。
単に自分の顔が好きとかそういう理由かと思ってしまった。申し訳ないな。と、なんだか反省してしまう。

「さくちゃんは?」

「え?」

「どう思う?」

「正直、テレビをあまり観ていなかったからこういうライブ映像?も観たことなくて。
詳しい事は分からないけど、なんて言うかキラキラしてて、観ているだけで元気をもらえて、、こんな人達と働けるなんて凄く光栄だなって思ったよ。」

「ふぅん。」

「咲夜ー!僕もマネージャーは咲夜でよかったー!
それにまさにそう思ってもらえるように頑張ってんだからね!僕達!」

嬉しそうにそう言ってくれた陽稀。
でも陽稀には刺さっていそうだが、海都にはあまり刺さらなかったのか反応があまり良くなかった、、
と不安げにちらりと隣を伺うと口元は緩やかに弧を描きそっぽを向いた耳は少し赤い。
え。照れてる、?、可愛い、、

目の前からの配給に1人でありがたく思っていると、

カチャッ「ふぅわー!いい湯だったー!」

ほかほかした様子の陸都が入ってきた。
ちゃんと髪も乾かしている。

「あーさっきの続き観てんだ!
この衣装、可愛かったよね??」

「うん、歌にも合っててよかった。」

俺とは逆側の海都の隣に腰掛けた陸都。
そのまま双子で盛り上がっている。

「今のうちに入っちゃおー!」

シーっと口元に手を当てながら小声でそう言っていそいそとお風呂へ向かう陽稀。
逆にバレバレだけど。
海都も絶対気づいているが、気づいていないふりをして陸都と話し込んでいる。

2人から視線を映像に戻し見つめる。
うん、本当にキラキラしてる。
みんなの事、ちゃんとマネジメント出来るよう頑張ろう!と決意を新たにした。


陽稀がお風呂から上がると、海都、そして俺も入らせてもらう。
脱衣所にあった棚にはふわふわのタオルが丁寧に畳まれて入れられており、ありがたく1枚使わせてもらった。
ドライヤーなども全て揃っており、髪を乾かしてリビングに戻るとまだ3人がいた。


「皆さん寝なくて大丈夫ですか?」

「わ!もうこんな時間だー!」

「そろそろ寝るか。」
「そだね。」

テレビを消してみんなで部屋を出る。

階段を上ったところで、「おやすみなさい。」と挨拶を交わしてそれぞれの部屋へ入った。

何だかんだなかよくなれて良かった。
結局夜月とは会えなかったな。
まぁ、きっと明日、会えるよね、、

慣れない場所で色々動いて疲れたのか、あっという間に眠りについていた。





ピピピピッピピピピッ


アラーム音が鳴り、頭が覚醒していく。

、、あ、止めなきゃ。あれ、腕が動かない、、んん?

腕が動かせずそっと目を開けると、肌色?と言うか肌?
え、なんで肌?

「うるさい。」

頭上からそう聞こえたかと思うとググッと押しつぶされそうになり、アラーム音が止まった。

、、「え、誰?」

誰なのかも気になるけど、とりあえず起きよう。と動こうとするが体に何かが巻きついて動けない。
多分目の前のこの人の腕だろう。

「ねぇ!ちょっと!離して!」

無我夢中でもぞもぞしていると、

「うるさい。」

「うるさいじゃなくて!離してってばー!!」

しっかり覚醒してきた俺は、とにかく解放されたくてさらに抵抗した。

「え、うわっ、」ガタンッ

急に巻きついていた腕からすぅと力が抜け、抵抗していた俺は勢い余って盛大にベッドから落ちてしまった。

「っっいったぁ、、おい!急に離すなよ!」

落とされた腹いせにイライラしながら布団の上からパフパフ叩く。

「どっちだよ。」

頭をガシガシしながら上半身を起こしたそいつをじっと間近で見据える。

、、、「誰!?」

え、不審者??
メンバーの誰かだと思ったのに知らない人だった。
しかもなぜか上半身裸だし。
そう言えばさっき間近で鍛えられた綺麗な筋肉を見たな、、じゃなくて、この人は一体、「夜月。」

「え?」

「俺の名前。」

「ええ!?」

「つかそっちこそ誰?」

「あ、あぁ、俺はじゃなくて、私はマネージャーの冴島です。」

「急に敬語使うなよ。」

「あ、ごめん。」

なぜだか夜月に言われると素直に頷いてしまう。
独特の雰囲気があるな。

「え、てかなんでここに?」

しかもなんで俺を抱きしめて寝てたんだよ!

「なんか天使いたから。」

「、、、はぁ?」

「怒った顔も可愛い。」

うわ。そんな事言われるの久しぶりだ、、メガネをかける前以来、、ん?そう言えば視界がぼやけてる。

ハッとして顔に手をやるとメガネが乗っていない。
まぁ寝起きだから乗ってないに決まってるか。

慌ててメガネのある場所に手探りで手を伸ばす。

「何?
可愛いって言われて嬉しかった?」

ベッドの頭上にあるスペースに置いていたのでそちらに手を伸ばしたが、夜月は自分に近づいてきたと思ったらしい。
伸ばした俺の手を握ってくる。が、離してほしい。

「ちょっと、離して。
そこにあるメガネを取りたいだけだから。」

「なーんだ。
、、、あぁこれか。」

「そうそれ。ありがとう。」

お礼を言って受け取ろうとしたが、渡す気配がない。

「ふーん。うわっ度数やば。」

「あの、それ早く返してほしいんだけど。
それないと何も見えない。」

「何も?」

「何も。」

「ふーん。」

、、いや、ふーん。じゃなくて、

「俺の顔も?」

「え?あ、うん。
ぼやけてるからさっきみたいに近づかないと分かんない。」

「あぁ。
、、、これぐらいか?」

急に鼻先がくっつきそうなほど近くに顔がやってきた。
確かにここまで近いと誰かは分かるな。
細かいところは見えないけど。

「うん。誰かは分かるよ。」

「え、そのレベル?」

「目悪いんだって。いやそんな事どうでもいいから早く返して!朝ごはん作るから。」

「朝メシ?作ってくれんの?」

「うん。」

そう返事をした瞬間、視界がクリアになった。
どうやら夜月がメガネをかけてくれたみたいだ。

「ありがと。」

「うわ、目ちっさ。
まぁでも虫よけにはなるか。」

「ん?なんて?」

目ちっさ。はよく聞こえたがその後がもぞもぞ喋っていて聞こえなかった。
絶対悪口続けて言ったよな?と睨みながら聞いたが、

「何でもねぇよ。」

はぐらかされてしまった。

まぁいいや。
早く作らないとみんな起きて来てしまうかも。
ゆっくり立ち上がり、備え付けのシャワールームへ向かった。

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