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柚葉の想い
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柚葉side
私は兄さんの問いかけに答えると、兄さんはとても嬉しそうな笑顔を浮かべていた。
ドキッ
私はその兄さんの笑顔を見ると心臓が激しく高鳴るのを感じ、思わず胸の所を左手で押さえてしまう。
もうダメ⋯⋯こんなにカッコよく助けられたら我慢できないよ。
好き⋯⋯兄さんのことが大好き。
でも私が特別に見てもらえるのは兄さんの妹だから。もしこの気持ちを知られてしまったら、今までの関係は崩れてしまい、最悪の場合、一緒に暮らすこともできなくなってしまう。
それが怖い⋯⋯そんなことになってしまったら私が私でいられる自信がない。兄さんがいない天城柚葉は感情の高鳴りがなく、ただ毎日を過ごすだけの存在で、全くの別人になってしまうと断言できる。
けれど今の自分も本当の私ではない。本当は兄さんの姿を見つけた時、今日のお礼を言おうと思っていた。だけど結局2人だけでは素直に感謝の言葉を述べることもできない私。
兄さんは私に良い思い出を作って欲しかったみたいだけど⋯⋯私はもう思い出だけじゃ嫌だよ。新しい繋がりがほしいよ。
私は変わりたい。兄さんに直接気持ちを伝えることは出来ないけどせめて⋯⋯。
リウトside
そして俺達は言葉もなく野外ステージを見ていたら演奏が終わり、辺りの騒がしさがなくなる。
「兄さん⋯⋯昔テレビでやっていた、女の子が世界の平和より幼なじみの男の子との日常を選択したアニメの主題歌を覚えていますか?」
「ああ、覚えているよ。俺はけっこう好きだったからギターが弾けるよう練習したし、今でもやろうと思えば演奏できるぞ」
ユズが突然脈絡のない話をし始める。中学生くらいになって、アニメの話を振ってくることなんか今までなかったのに。
俺は普段と違うユズに少し戸惑ってしまう。
「でしたらギターを弾いてください。私が歌いますから」
「えっ?」
ユズが歌う? 目立つことが好きじゃないユズがそんなことを言うなんて信じられない。
だが俺はユズの言葉通りに手を引かれ、野外ステージへと連れていかれるのだった。
私は兄さんの問いかけに答えると、兄さんはとても嬉しそうな笑顔を浮かべていた。
ドキッ
私はその兄さんの笑顔を見ると心臓が激しく高鳴るのを感じ、思わず胸の所を左手で押さえてしまう。
もうダメ⋯⋯こんなにカッコよく助けられたら我慢できないよ。
好き⋯⋯兄さんのことが大好き。
でも私が特別に見てもらえるのは兄さんの妹だから。もしこの気持ちを知られてしまったら、今までの関係は崩れてしまい、最悪の場合、一緒に暮らすこともできなくなってしまう。
それが怖い⋯⋯そんなことになってしまったら私が私でいられる自信がない。兄さんがいない天城柚葉は感情の高鳴りがなく、ただ毎日を過ごすだけの存在で、全くの別人になってしまうと断言できる。
けれど今の自分も本当の私ではない。本当は兄さんの姿を見つけた時、今日のお礼を言おうと思っていた。だけど結局2人だけでは素直に感謝の言葉を述べることもできない私。
兄さんは私に良い思い出を作って欲しかったみたいだけど⋯⋯私はもう思い出だけじゃ嫌だよ。新しい繋がりがほしいよ。
私は変わりたい。兄さんに直接気持ちを伝えることは出来ないけどせめて⋯⋯。
リウトside
そして俺達は言葉もなく野外ステージを見ていたら演奏が終わり、辺りの騒がしさがなくなる。
「兄さん⋯⋯昔テレビでやっていた、女の子が世界の平和より幼なじみの男の子との日常を選択したアニメの主題歌を覚えていますか?」
「ああ、覚えているよ。俺はけっこう好きだったからギターが弾けるよう練習したし、今でもやろうと思えば演奏できるぞ」
ユズが突然脈絡のない話をし始める。中学生くらいになって、アニメの話を振ってくることなんか今までなかったのに。
俺は普段と違うユズに少し戸惑ってしまう。
「でしたらギターを弾いてください。私が歌いますから」
「えっ?」
ユズが歌う? 目立つことが好きじゃないユズがそんなことを言うなんて信じられない。
だが俺はユズの言葉通りに手を引かれ、野外ステージへと連れていかれるのだった。
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