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天城家と愉快な仲間達前編
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「おおっと! これは飛び入り参加か! しかもこれは今日の新入生歓迎会の話題をかっさらった天城兄妹だあ!」
司会者は突然の乱入者に驚愕しながらもテンションが上がっており、会場もユズへの声援が飛び交っていた。
「ユズ、本当にやるのか?」
「は、はい」
「だけどベースとかキーボード、ドラムはどうするんだ?」
「あっ!」
ユズは本能で舞台に上がってしまったのか、他の楽器のことを考えていなかったようだ。
まあギターだけでも歌うことはできるけど他の楽器がない分、歌い手に注目が集まるが。
どうする? ここはユズの手を引いて舞台を降りるか? だがユズは決意を持ってこの場に立っているはずだ。できればその願いを叶えて上げたい。
「どうしますか? 2人で演奏をするということでオッケーですか?」
棒立ちになっている俺達に対して司会者が問いかけてくる。
だがそんな俺達の姿を見てか、会場から1人の女性が舞台に上がってくる。
「リウトちゃんとユズちゃんが演奏するならお姉ちゃんも参加する~」
コト姉が今日のケーキ作りの時のように俺達を助けに現れた。
「コト姉」
「お姉ちゃん⋯⋯ありがとう」
「いいよ。楽しそうだし。お姉ちゃんはキーボードでいいかな?」
「うん。お願い」
コト姉は以前ピアノをやっていてかなりの腕前だったから大丈夫だろう。度胸もあるしなんせ天才だからな。
「ま、まさかのここで生徒会長の登場だあぁぁ! これで舞台には天城家が勢揃いしたぞ! いったいどんな演奏が繰り出されるのか!」
コト姉の登場により会場のボルテージはさらに上がる。それもそのはず、現在野外ステージにはこの学園の人気を四分する内の2人が壇上にいるのだから。
これで後はドラムとベース。
ここは先程演奏していた人達にお願いすることもありだな。
だが俺が事を起こす前に、2人の生徒が野外ステージに上がってきた。
「ベースなら俺に任せろ! 天城姉妹と一緒に演奏なんて最高に目立てる瞬間だぜ」
1人は先程までここで演奏をしていた悟。腕は申し分ないため、曲を知っていればベースを弾くことができそうだが⋯⋯。
「ユズユズがこういう舞台に上がるなんて珍しいですね。ならば支援魔法は任せてください。ドラムの達人で鍛えた腕を見せて上げましょう」
そういえば今はないが、以前瑠璃の家に行った時にドラムセットが一式あったがそういうことか。ゲームでドラムが叩けるなら本物も使いこなせるのかな?
それにしても急なことだったのにメンバーが揃うとはな。後は曲をギターで弾くだけだ。
「みなさん集まって頂きありがとうございます。私が歌いたい曲は昔アニメでやっていた、世界の平和よりあなたが大切という曲なんですけど」
「一時期流行っていた曲だよな。俺もアニメを見ていたから演奏するのは問題ないぜ」
「お姉ちゃんも何度か聞いたことがあるからキーボードで弾くことできるよ」
「アニメのことならオタクの私に不可能はありません。ドラムの達人でもパーフェクトを出したことがありますよ」
皆から頼もしい言葉が返ってくる。ここで俺は自信がないなんて言葉は言えないな。
「俺も昔弾いたことがあるから大丈夫だ」
そして悟以外は楽器を借り、軽く練習で弾いてから定位置につく。
さっきは強気なことを言ってしまったが、このような大勢の前でギターを弾くのは初めてだ。緊張するなと言う方が無理だろう。
やれやれ、ユズはとんでもない難題を押し付けてきたな。
だが妹が勇気を出して人前で歌うと言っているんだ。兄として情けない姿を見せるわけにはいかない。
そして曲が始まり、瑠璃のドラムのリズムに俺と悟とコト姉が音源を乗せるのだった。
司会者は突然の乱入者に驚愕しながらもテンションが上がっており、会場もユズへの声援が飛び交っていた。
「ユズ、本当にやるのか?」
「は、はい」
「だけどベースとかキーボード、ドラムはどうするんだ?」
「あっ!」
ユズは本能で舞台に上がってしまったのか、他の楽器のことを考えていなかったようだ。
まあギターだけでも歌うことはできるけど他の楽器がない分、歌い手に注目が集まるが。
どうする? ここはユズの手を引いて舞台を降りるか? だがユズは決意を持ってこの場に立っているはずだ。できればその願いを叶えて上げたい。
「どうしますか? 2人で演奏をするということでオッケーですか?」
棒立ちになっている俺達に対して司会者が問いかけてくる。
だがそんな俺達の姿を見てか、会場から1人の女性が舞台に上がってくる。
「リウトちゃんとユズちゃんが演奏するならお姉ちゃんも参加する~」
コト姉が今日のケーキ作りの時のように俺達を助けに現れた。
「コト姉」
「お姉ちゃん⋯⋯ありがとう」
「いいよ。楽しそうだし。お姉ちゃんはキーボードでいいかな?」
「うん。お願い」
コト姉は以前ピアノをやっていてかなりの腕前だったから大丈夫だろう。度胸もあるしなんせ天才だからな。
「ま、まさかのここで生徒会長の登場だあぁぁ! これで舞台には天城家が勢揃いしたぞ! いったいどんな演奏が繰り出されるのか!」
コト姉の登場により会場のボルテージはさらに上がる。それもそのはず、現在野外ステージにはこの学園の人気を四分する内の2人が壇上にいるのだから。
これで後はドラムとベース。
ここは先程演奏していた人達にお願いすることもありだな。
だが俺が事を起こす前に、2人の生徒が野外ステージに上がってきた。
「ベースなら俺に任せろ! 天城姉妹と一緒に演奏なんて最高に目立てる瞬間だぜ」
1人は先程までここで演奏をしていた悟。腕は申し分ないため、曲を知っていればベースを弾くことができそうだが⋯⋯。
「ユズユズがこういう舞台に上がるなんて珍しいですね。ならば支援魔法は任せてください。ドラムの達人で鍛えた腕を見せて上げましょう」
そういえば今はないが、以前瑠璃の家に行った時にドラムセットが一式あったがそういうことか。ゲームでドラムが叩けるなら本物も使いこなせるのかな?
それにしても急なことだったのにメンバーが揃うとはな。後は曲をギターで弾くだけだ。
「みなさん集まって頂きありがとうございます。私が歌いたい曲は昔アニメでやっていた、世界の平和よりあなたが大切という曲なんですけど」
「一時期流行っていた曲だよな。俺もアニメを見ていたから演奏するのは問題ないぜ」
「お姉ちゃんも何度か聞いたことがあるからキーボードで弾くことできるよ」
「アニメのことならオタクの私に不可能はありません。ドラムの達人でもパーフェクトを出したことがありますよ」
皆から頼もしい言葉が返ってくる。ここで俺は自信がないなんて言葉は言えないな。
「俺も昔弾いたことがあるから大丈夫だ」
そして悟以外は楽器を借り、軽く練習で弾いてから定位置につく。
さっきは強気なことを言ってしまったが、このような大勢の前でギターを弾くのは初めてだ。緊張するなと言う方が無理だろう。
やれやれ、ユズはとんでもない難題を押し付けてきたな。
だが妹が勇気を出して人前で歌うと言っているんだ。兄として情けない姿を見せるわけにはいかない。
そして曲が始まり、瑠璃のドラムのリズムに俺と悟とコト姉が音源を乗せるのだった。
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