魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

文字の大きさ
628 / 1,526
第15章 オペレーション:ハッピードライブ

第622話 願いをかなえる(鳥海編)

しおりを挟む
「ヤッホー。」
「神様…あんた…。」
「さっきぶりね。」
 鳥海も宴会のラストで、祈った直後、この間に送られていた。目の前にはあの女神がいる、
「アチシもいいだわさ?」
「あんたは人間の守護者として、もう一つギルドが慢心しないようにセーフティの役割があるからね。ほどほどには援助させてもらうわ。」
「使い倒せるとは思わない方がいいだわさ。」
 女神を睨むが…女神は気にした風もなかった。
「さて、願い事はどうする?」
「とりあえず、マルワール帝国の安定と発展だわさ。アチシもあるけど、まずは国だわさ。」
「あんた、相変わらずね。」
「アチシは何とかするだわさ。でも…国民はどうにもならないだわさ。」
 鳥海は国政に携わった身として…国民を愛しているに近かった。近いというのは、正確には彼女の楽しみの一つがたまに終わった仕事の帰り道に露店で食べる珍しい食べ物を味わうのが好きだったからだ。これは政治家秘書の頃からのひそかな楽しみだった。世界が平和であり、世界が進歩し発展しているから、自分が想像もしえない旨い飯が食える。それを味わうために国政に、その為の政治家の引き立てに奮起する。その為だけに王城は立派にしてダンジョンにしても…彼女の家はあえて誰にも言わないが、庶民街の片隅の普通の家屋だ。ちょっとした小物があり、仕方なく雇った…配置した警備兼家の管理用モンスターのメイドのリーリア一人。これも家に誰もいないと東南の恐れがあるからと我慢しての配置だ。そうやって回る…自慢の町並みと市民を見ながらの酒は非常に旨い。尻ぐぬいをして、吐き気がするほどの邪悪を見て…まずい飯を食ったことがあり、未発展の国の、どう見てもまずい処理が中途半端な肉とか食事を知っている身としては。この環境を楽しむことこそ…幸せだ。
「みなまで言うなって事よ。」
「でも確証も欲しいだわさ。」
「ねえ、ほかの願いでも…。」
「それならどうするだわさ?」
「なんかある?夢や願いでも。」
 願い事はあるはずだ、でも、今叶えなくてもいずれ叶うなら、叶える対象にならないと言っているのだと、鳥海は思った。確かに努力をしていけばいずれ叶うなら…いや困難を乗り越えられるか不明だが…それでも濁すだけの何かがあるのだろう、だから確約ができない。
「言うほどの事はないだわさ。」
「一応ね。」
「まあ、そっちでくみ取って勝手に叶えて欲しいだわさ。それでいいだわさ、」
 いう事ができないなら…。必要分でかなえてもらうだけだ。
「申し訳ないけど、損になるかもしれないけど、お願いするわ。」
「あんたがいう事じゃないだわさ。」
「でも、まあ、いろいろすぐにあるから…。後…みんなお願いね。」
 そう言われた時には鳥海は意識を失った。まだ何かあるのか…。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

勇者辞めます

緑川
ファンタジー
俺勇者だけど、今日で辞めるわ。幼馴染から手紙も来たし、せっかくなんで懐かしの故郷に必ず帰省します。探さないでください。 追伸、路銀の仕送りは忘れずに。

【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~

みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】 事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。 神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。 作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。 「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。 ※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

通販で買った妖刀がガチだった ~試し斬りしたら空間が裂けて異世界に飛ばされた挙句、伝説の勇者だと勘違いされて困っています~

日之影ソラ
ファンタジー
ゲームや漫画が好きな大学生、宮本総司は、なんとなくネットサーフィンをしていると、アムゾンの購入サイトで妖刀が1000円で売っているのを見つけた。デザインは格好よく、どことなく惹かれるものを感じたから購入し、家に届いて試し切りをしたら……空間が斬れた!  斬れた空間に吸い込まれ、気がつけばそこは見たことがない異世界。勇者召喚の儀式最中だった王城に現れたことで、伝説の勇者が現れたと勘違いされてしまう。好待遇や周りの人の期待に流され、人違いだとは言えずにいたら、王女様に偽者だとバレてしまった。  偽物だったと世に知られたら死刑と脅され、死刑を免れるためには本当に魔王を倒して、勇者としての責任を果たすしかないと宣言される。 「偽者として死ぬか。本物の英雄になるか――どちらか選びなさい」  選択肢は一つしかない。死にたくない総司は嘘を本当にするため、伝説の勇者の名を騙る。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...