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告白するとたんかを切ったもののこんなに早くその時が来るとは思っておらず慌てる俺と、何故か肩から落としたカバンを拾わずに黙って俺を見つめて立ち尽くす城田、二人の間に沈黙が流れる。
先に沈黙を破ったのは城田だった。
「黒川、好きなやつがいるのか?」
「えっとどこから聞いてたの?」
「黒川が告白するのを決めたって」
ダメだ、もう逃げられないところを聞かれてる。
でも告白するって決めたはいいけど今の今で告白の言葉もシチュエーションも何も考えてない状態で本番なんでどうすれば、考えがまとまらない。
「、、、横いいか?」
俺がアタフタしているとやっとカバンを拾った城田が俺の傍に来た。
「ど、どうぞ」
俺の座るベンチの横にいつもなら恥ずかしいくらいくっついて座るのに何故か少し間を開けて座る。
その隙間に少し寂しくなる俺は相当重症かもしれない。
「黒川、お前の好きな奴、、そいつは良い奴なのか?」
「え?あ、うんなんて言うか俺にはもったいないくらい良い奴だよ、ルックスも俺なんか釣り合わないくらい良くて、普通なら告白なんて頭がおかしくなったて思われるかもだけど、、、でも俺、もうそいつのことで頭がいっぱいで告白しなくても頭がおかしくなりそうで、、だから、その、、」
『俺と付き合ってください。』というたった一言が言えずに口ごもる。
「分かった、黒川がそこまで言うならきっと良い奴なんだろうな俺は、、、黒川の幸せを願ってるから」
城田は何故か早口に告げると立ち上がり立ち去ろうとする。
どうやら自分のことだとは微塵も思っていない様子だ。
俺はとっさに立ち上がり城田の袖をつかむ。
とっさに掴んだはいいもののどうすればいいのか、、
「黒川?」
「、、、その、俺の好きな人はさ、、一緒に居て楽しいし、クールだと思ってたけど実はよく笑って、感情も豊かで、何しても様になってカッコよくて、ちょっと過保護すぎるくらい俺に優しくて、、、、」
城田はどこか怒っているような悲しんでいるような、なんとも言えない顔になる。
ここまで来たらもう逃げない、俺は意を決して言葉を紡ぐ
「、、それに刺されそうになった俺を命懸けで守ってくれた奴で、、」
「黒川、それって、、」
流石に気付かれたもう後戻りはできないもう、、、
俺は驚いたような顔の城田の目をじっと見つめる。
「好きだ、、、俺、、城田が好きだ!」
怖くなった俺は言い終わると同時に目をつぶり下を向いてしまい、沈黙の中今城田がどんな顔をしているのか分からない。
数秒が一生のように感じた。
「そんな、有り得ない、、」
思わずこぼれたのであろう城田のポツリと言った言葉に胸が張り裂けそうになった。
そうだよな、俺なんかに告白されても
俺は泣きそうな気持ちを必死に抑えなるべく明るく見えるようにして作り笑いを返す。
「ごめん、俺なんかに好かれても迷惑だよな。」
城田はハッとしたように我に返り両手で俺の肩を強く掴んだ。
「迷惑なわけない!有り得ないって言ったのはあまりに俺にとって夢みたいなことが起きたからで、、」
城田が今まで見たことない必死な様子で俺の目をじっと見つめる、そして、、
「俺も、俺もずっと前から黒川のことが好きだ。」
その日は雲ひとつない晴天だった。
なのに何故か俺の頬を雫が沢山流れていった。
先に沈黙を破ったのは城田だった。
「黒川、好きなやつがいるのか?」
「えっとどこから聞いてたの?」
「黒川が告白するのを決めたって」
ダメだ、もう逃げられないところを聞かれてる。
でも告白するって決めたはいいけど今の今で告白の言葉もシチュエーションも何も考えてない状態で本番なんでどうすれば、考えがまとまらない。
「、、、横いいか?」
俺がアタフタしているとやっとカバンを拾った城田が俺の傍に来た。
「ど、どうぞ」
俺の座るベンチの横にいつもなら恥ずかしいくらいくっついて座るのに何故か少し間を開けて座る。
その隙間に少し寂しくなる俺は相当重症かもしれない。
「黒川、お前の好きな奴、、そいつは良い奴なのか?」
「え?あ、うんなんて言うか俺にはもったいないくらい良い奴だよ、ルックスも俺なんか釣り合わないくらい良くて、普通なら告白なんて頭がおかしくなったて思われるかもだけど、、、でも俺、もうそいつのことで頭がいっぱいで告白しなくても頭がおかしくなりそうで、、だから、その、、」
『俺と付き合ってください。』というたった一言が言えずに口ごもる。
「分かった、黒川がそこまで言うならきっと良い奴なんだろうな俺は、、、黒川の幸せを願ってるから」
城田は何故か早口に告げると立ち上がり立ち去ろうとする。
どうやら自分のことだとは微塵も思っていない様子だ。
俺はとっさに立ち上がり城田の袖をつかむ。
とっさに掴んだはいいもののどうすればいいのか、、
「黒川?」
「、、、その、俺の好きな人はさ、、一緒に居て楽しいし、クールだと思ってたけど実はよく笑って、感情も豊かで、何しても様になってカッコよくて、ちょっと過保護すぎるくらい俺に優しくて、、、、」
城田はどこか怒っているような悲しんでいるような、なんとも言えない顔になる。
ここまで来たらもう逃げない、俺は意を決して言葉を紡ぐ
「、、それに刺されそうになった俺を命懸けで守ってくれた奴で、、」
「黒川、それって、、」
流石に気付かれたもう後戻りはできないもう、、、
俺は驚いたような顔の城田の目をじっと見つめる。
「好きだ、、、俺、、城田が好きだ!」
怖くなった俺は言い終わると同時に目をつぶり下を向いてしまい、沈黙の中今城田がどんな顔をしているのか分からない。
数秒が一生のように感じた。
「そんな、有り得ない、、」
思わずこぼれたのであろう城田のポツリと言った言葉に胸が張り裂けそうになった。
そうだよな、俺なんかに告白されても
俺は泣きそうな気持ちを必死に抑えなるべく明るく見えるようにして作り笑いを返す。
「ごめん、俺なんかに好かれても迷惑だよな。」
城田はハッとしたように我に返り両手で俺の肩を強く掴んだ。
「迷惑なわけない!有り得ないって言ったのはあまりに俺にとって夢みたいなことが起きたからで、、」
城田が今まで見たことない必死な様子で俺の目をじっと見つめる、そして、、
「俺も、俺もずっと前から黒川のことが好きだ。」
その日は雲ひとつない晴天だった。
なのに何故か俺の頬を雫が沢山流れていった。
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