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3.side城田雪人
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一生見ているだけだと思っていた黒川と正式に友達になった次の月曜日、
今日は黒川と一緒に昼食を食べる約束をしているのだが、校門の前に来て20分、、、
俺は校門の前で待っていると伝える為だけの文章を何度も打っては消し打っては消し、結果送った文章は、
「校門の前で」だった。
下手なことを送って黒川に嫌われたくないと思っていたら結局シンプルな文章になってしまったが愛想が悪く見えるだろうかと送ってからもまた不安になる。
だが黒川から「すぐ行く」とシンプルな返信が来てシンプルで正解だったと安堵する。
文章ひとつでこんなに一喜一憂したのは初めてだ。
急いで来るために走って怪我をしないように送ろうと思ったがこれもシンプルに送った方がいいだろう。
「急がなくていい」
うん、これでいい。
、、、、落ち着かない。
周りからやたら視線を感じる普段ならさっさと大学を出るから校門でじっとしている事は無い。
視線から逃れるように読みもしない本で顔を隠す。
話しかけたら等、遠くからヒソヒソ言うのが聞こえ、出そうになるため息を我慢する。
俺が今話しかけられたいのはただ一人だけだ。
ふと、視線の端にそのただ一人が見える。
俺は自然と笑みが浮かぶのを感じる。
周りが一層騒がしくなったが今は黒川しか見えない。
俺と目が合った黒川が走ってくる、まるで飼い主を見つけて走ってくる仔犬のようだ、、、可愛い。
しかし黒川は急ぐあまり俺のところに来る直前に、がたついたタイルに足をひっかけて転びそうになる。
俺は焦って黒川を受け止める。
結構行き良いよくぶつかってきたけど大丈夫だろうか?
「大丈夫?急ぐなって言ったろ」
「だ、大丈夫!ありがとう」
良かった。黒川に怪我がなくて本当に良かった。
、、、、何やらまた騒がしくなったが俺は今それどころじゃない。
何故か心臓の音がうるさくなるのを感じる。
分からない今普段と違うことといえば黒川を抱きしめていることくらいだが、、、
心臓の謎を深く考える前に黒川が早く行こうと急かしてくる。
そんなにお腹が減っていたのか。
黒川と大学を出る時一瞬、あの女がこちらを睨んでいるのが見えた。
あいつ同じ大学だったのか。
黒川との邪魔をされたくない俺は気づかないフリをしてさっさとその場を後にする。
黒川と前から一緒に行きたいと思っていた俺の一番お気に入りのカフェに連れてきた。
黒川にオススメを聞かれた時すぐにオムライスをすすめた。
以前オムライスを食べた時、学食でオムライスを美味しそうに食べる黒川を思いだし、黒川にも食べさせてやりたいと思っていたがまさか叶う日が来るとは思わなかった。
俺のオススメ通り黒川はオムライスを、俺はサンドイッチを頼んだ。
注文後沈黙が流れたが俺には黒川とならその沈黙も悪くはなかった。
だが黒川はその沈黙を気まづく思ったのか必死に話題を考えているように思う。
百面相する黒川は見ていても飽きない。
しかし
「アレだな、いっつも花岡と飯に行ってもハンバーガーや牛丼のチェーン店とかファミレスで、こういうお店なかなか来ないから新鮮だな。」
何とか話題を絞り出したのだろうが花岡という名前に眉をひそめる。
確かあの日のファミレスでもその名前を聞いた、おそらくいつも黒川と一緒にいるのが花岡だろう。
羨ましい俺も黒川と笑いながら歩きたい。
何故か黒川が花岡のことを話すと胸の奥からモヤモヤしたものが込上げるこれは一体なんなだろうか?
「そうだ今度花岡も誘って一緒にご飯でも、」
胸のモヤモヤが隠しきれず、自分の顔が険しくなっているのを感じる。
俺はなるべく笑顔を作って了承する。
そうだ黒川にとって大事な人間であることには変わりない。
それに花岡という男とは一度しっかり
お・は・な・し、しなければとも思っている。
後の黒川曰く、その時の俺は笑顔ではあったが目が笑っていなかったらしい。
今日は黒川と一緒に昼食を食べる約束をしているのだが、校門の前に来て20分、、、
俺は校門の前で待っていると伝える為だけの文章を何度も打っては消し打っては消し、結果送った文章は、
「校門の前で」だった。
下手なことを送って黒川に嫌われたくないと思っていたら結局シンプルな文章になってしまったが愛想が悪く見えるだろうかと送ってからもまた不安になる。
だが黒川から「すぐ行く」とシンプルな返信が来てシンプルで正解だったと安堵する。
文章ひとつでこんなに一喜一憂したのは初めてだ。
急いで来るために走って怪我をしないように送ろうと思ったがこれもシンプルに送った方がいいだろう。
「急がなくていい」
うん、これでいい。
、、、、落ち着かない。
周りからやたら視線を感じる普段ならさっさと大学を出るから校門でじっとしている事は無い。
視線から逃れるように読みもしない本で顔を隠す。
話しかけたら等、遠くからヒソヒソ言うのが聞こえ、出そうになるため息を我慢する。
俺が今話しかけられたいのはただ一人だけだ。
ふと、視線の端にそのただ一人が見える。
俺は自然と笑みが浮かぶのを感じる。
周りが一層騒がしくなったが今は黒川しか見えない。
俺と目が合った黒川が走ってくる、まるで飼い主を見つけて走ってくる仔犬のようだ、、、可愛い。
しかし黒川は急ぐあまり俺のところに来る直前に、がたついたタイルに足をひっかけて転びそうになる。
俺は焦って黒川を受け止める。
結構行き良いよくぶつかってきたけど大丈夫だろうか?
「大丈夫?急ぐなって言ったろ」
「だ、大丈夫!ありがとう」
良かった。黒川に怪我がなくて本当に良かった。
、、、、何やらまた騒がしくなったが俺は今それどころじゃない。
何故か心臓の音がうるさくなるのを感じる。
分からない今普段と違うことといえば黒川を抱きしめていることくらいだが、、、
心臓の謎を深く考える前に黒川が早く行こうと急かしてくる。
そんなにお腹が減っていたのか。
黒川と大学を出る時一瞬、あの女がこちらを睨んでいるのが見えた。
あいつ同じ大学だったのか。
黒川との邪魔をされたくない俺は気づかないフリをしてさっさとその場を後にする。
黒川と前から一緒に行きたいと思っていた俺の一番お気に入りのカフェに連れてきた。
黒川にオススメを聞かれた時すぐにオムライスをすすめた。
以前オムライスを食べた時、学食でオムライスを美味しそうに食べる黒川を思いだし、黒川にも食べさせてやりたいと思っていたがまさか叶う日が来るとは思わなかった。
俺のオススメ通り黒川はオムライスを、俺はサンドイッチを頼んだ。
注文後沈黙が流れたが俺には黒川とならその沈黙も悪くはなかった。
だが黒川はその沈黙を気まづく思ったのか必死に話題を考えているように思う。
百面相する黒川は見ていても飽きない。
しかし
「アレだな、いっつも花岡と飯に行ってもハンバーガーや牛丼のチェーン店とかファミレスで、こういうお店なかなか来ないから新鮮だな。」
何とか話題を絞り出したのだろうが花岡という名前に眉をひそめる。
確かあの日のファミレスでもその名前を聞いた、おそらくいつも黒川と一緒にいるのが花岡だろう。
羨ましい俺も黒川と笑いながら歩きたい。
何故か黒川が花岡のことを話すと胸の奥からモヤモヤしたものが込上げるこれは一体なんなだろうか?
「そうだ今度花岡も誘って一緒にご飯でも、」
胸のモヤモヤが隠しきれず、自分の顔が険しくなっているのを感じる。
俺はなるべく笑顔を作って了承する。
そうだ黒川にとって大事な人間であることには変わりない。
それに花岡という男とは一度しっかり
お・は・な・し、しなければとも思っている。
後の黒川曰く、その時の俺は笑顔ではあったが目が笑っていなかったらしい。
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