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58.二人の誓い(メレディス視点)
しおりを挟む私は緊張しながら、レスターの手を握ったまま片膝をついた。
「レスター、私と結婚して下さい」
顔を隠していた手を少しずらして私をチラッと見たレスターのエメラルドの瞳が揺れていた。
「こんな僕でいいの?」
「レスターじゃないとダメだ」
「……はい。よろしくお願いします」
よかった。私は立ち上がるとレスターを抱きしめた。
本当はこのままレスターを抱きたいが、そんなことをしては本当に嫌われてしまうかもしれない。
「メレディス様、ごめんなさい。勝手にいなくなって」
「レスターが無事ならいいんだ。それに結婚してくれるんだろう? 私は幸せだ」
「怒ってないの?」
「怒らないよ。私があんなものを書いたのが悪かった。すまない」
「メレディス様のこと信じなくてごめんなさい」
「私の愛が足りなかったんだろう」
何より大切なレスターを、守るどころか不安にさせてしまった。情けない……
「そんなことない。メレディス様、好きです。会いたかった。自分から逃げ出したくせに、ずっと寂しかった」
「もう寂しい思いはさせないからな。ずっと一緒だからな」
「うん。キス、してくれますか?」
「もちろんだよ」
嫌われたくなくて、私はレスターの唇に軽く触れるだけのキスをした。
「メレディス様、もっとして? ダメですか?」
「いいよ」
私はレスターと唇を重ね、唇の隙間から舌を滑り込ませ、丁寧にレスターの温度を味を、感触を堪能していった。
「ぁ……はぁ……ぁ……んん……」
力が抜けてもたれかかってくるレスターの重さが温度が、レスターが本当にここにいるんだと実感させてくれた。
「レスターと愛し合いたい」
「はい。僕も、メレディス様と愛し合いたいです。たくさん」
レスターはその場で服を脱いでいった。
そんなに待てなかったのか? 私も待てずにすぐに服を脱いだ。
「レスター、愛してるよ。好きだよ。大好きだよ。レスターだけだよ。レスターだけ大好きだよ」
「はい。僕もメレディス様だけ大好きです。愛しています」
キスをしている時はすぐにでも貪りたいと思ったが、レスターの肌に触れると、そんなことは勿体無くてできないと思った。
そっと触れて、唇を這わせる。
「ぁ……んぅ……ぁ……メレディス様……気持ちいいです……はぁ……ぁ、」
ピクピクと反応するのが可愛い。甘い吐息が漏れてしまうのも可愛い。レスターは可愛くて、美しくて、やっぱり私はもうレスター無しでは生きていけないのだと実感する。
「久しぶりだからしっかりと解さないとな」
「ひぁ……ぁ……そんなに……ぁ……めれりすさま……あぁぁ……きもちいぃ……ぁ、ゃあ……」
レスターの好きな前立腺を愛してやると、ビクビクと跳ねて喜びを表してくれる。
「きて……ぼくの中に……きて、めれりすさま……おねがい……」
待ちきれずに先走りを溢れさせた私のものをレスターの中にグププッと潜り込ませると、やはり少しキツかった。
「んん……うれしい……めれりすさま……あぁ……ぁ……」
「レスター、愛しているよ。大好きだよ」
「すきぃ……ぼくも……ぁ……あいして、ます……はぅ……ぅ……あぁ……」
ゆっくりと抽挿を繰り返し、レスターの感触を堪能する。
「奥までいってもいいか?」
「きてぇ……おくまで……めれりすさま……ぁ、ぁ……」
奥をトントンとついてやると、レスターのそこも準備ができたと私を迎えてくれた。
「くぅ……んん、ぁ……きもちいぃ……めれりすさま……ぁ、んん……ぁ……やぁ……もぅ、でちゃうぅ……」
「レスター前も扱いてやるからな。一緒にイこう」
「んん……めれりすさま……ぁ、あぁ……ぁ、ぁぁあああ、」
ずっとずっと求めていたレスターがここにいて、瞳を揺らしながら、私の名前を呼んでくれる。
あぁ、幸せだ。
レスターと見つめ合う。ここに帰ってきてくれたことが嬉しすぎて、レスターともう一度会えたことが嬉しくて、私の視界が滲んだ。
「メレディス様……? 泣いているのですか?」
「あ、いや……」
レスターが上体を起こし、私の頭を抱え込むように抱きしめた。
「メレディス様がそんなに思い詰めていたなんて知りませんでした。メレディス様……痩せましたね。僕はメレディス様に酷いことをしてしまいました。だから、一生をかけてメレディス様を愛し抜くことで償わせて下さい。愛しています。ずっと側にいます。もう疑ったりしません。だから、心配しないで下さい」
「レスター……」
いつの間にか私は守る立場から、守られる立場になったのか?
いや、もしかしたら初めからそうだったのかもしれない。
レスターは強い。あんな境遇に置かれても、自分の足で立ってしっかり歩いていた。
成人前から堂々と皆の前に立っていた。
やっぱり私が惚れた男は、この世で一番格好いい男だ。
惚れないわけがない。皆が放っておくわけがない。
私もレスターを一生をかけて愛し抜こう。
「償いなんて要らないよ。私もレスターのことを生涯愛し抜く。償いではなく、2人で誓おう」
「はい。誓います」
「レスター、たくさん愛し合って、たくさん笑い合おう。これから結婚するんだ。どんなことでも話し合って解決していこう」
「はい。何があっても2人で手を取り合って生きていきましょう」
「まだ時間はいくらでもある。今日はもう寝よう。あんなところで寝てしまうくらい疲れているのだろう?」
「メレディス様だって、あんな木の根元で寝てしまうほど疲れているんでしょう? 同じですね。ふふふ」
「そうだな」
2人で手を取り合ってくすくすと笑い合った。
そして抱きしめ合って眠る。
それだけで幸せだ。
「レスター、おやすみ」
「おやすみなさい、メレディス様」
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