3 / 22
第三話:ミモザ村の陽だまり、そして再生への第一歩
しおりを挟む
フィリアの掠れた声での助けを求める言葉に、国境近くの小さな村、ミモザ村の村人たちは、戸惑いと警戒の色を隠せずにいた。
泥と雨にまみれ、見るからに衰弱しきってはいるが、その顔立ちや佇まいには、どこか場違いな気品が漂っている。
それが余計に、素朴な村人たちの心をざわつかせていた。
「どこの者かは知らんが、こんな寂れた村に何の用だ。」
「もしかしたら、どこかのならず者の仲間かもしれんぞ……。」
ひそひそと交わされる不安げな声。
フィリアの心は、冷たい絶望に沈みそうになった。
やはり、見ず知らずの困窮者を受け入れてくれるほど、世の中は甘くないのだろうか。
その時、村人たちの中から、ゆっくりと一人の老婆が進み出てきた。
年の頃は七十を過ぎているだろうか、深く刻まれた皺の中に、厳しいながらも温かい光を宿した瞳を持つ、村の長老らしき女性だった。
彼女は、フィリアの前に立つと、その青い瞳をじっと見つめた。
「……お嬢さん、ひどい顔色だねぇ。本当に、何日も食べていないのかい?」
その声は、穏やかで、不思議と人の心を落ち着かせる響きを持っていた。
「……はい。三日……いえ、もう何日になるか……。水以外、ほとんど何も口にできておりません。」
フィリアは、最後の力を振り絞るように答えた。
老婆(名をマーサと言い、このミモザ村のまとめ役のような存在)は、しばらくフィリアの目を見つめていたが、やがて小さく頷くと、周囲の村人たちに向かって言った。
「このお嬢さんを、村の空き小屋へ。それから、誰か温かい粥と、綺麗な水を少し分けてあげておくれ。話は、それから聞こうじゃないか。」
マーサの言葉には、逆らう者はいなかった。
村の男たちが数人、フィリアの細い腕を支え、村の奥にある、家畜小屋の隣に建てられた小さな空き小屋へと運んでくれた。
小屋の中は、干し草の匂いがし、決して快適とは言えない場所だったが、雨風をしのげる屋根と壁があるだけで、今のフィリアには天国のように感じられた。
すぐに、村の女性が木の椀に入った温かい麦粥と、水差しを運んできてくれた。
粗末な食事ではあったが、何日もまともなものを口にしていなかったフィリアにとって、それは命を繋ぐ何よりも尊い恵みだった。
一口、また一口と、震える手で粥を口に運ぶたびに、温かいものが体中に染み渡り、涙が止めどなく溢れてきた。
それは、空腹が満たされた安堵感からだけではなく、見ず知らずの自分に差し伸べられた、人の温情に対する感謝の涙だった。
その夜、フィリアは久しぶりに、獣の気配や雨音に怯えることなく、干し草の上に敷かれた毛布にくるまって眠りについた。
眠りは浅く、何度も悪夢にうなされたが、それでも、荒野で過ごした夜々とは比べ物にならないほどの安らぎがあった。
翌朝、少しだけ体力が回復したフィリアは、マーサの元を訪れ、改めて深く頭を下げた。
「昨夜は、本当にありがとうございました。おかげさまで、少し元気を取り戻すことができました。」
「そうかい、それは良かった。で、お嬢さん。一体どこから来て、どこへ行こうとしていたんだい?訳ありのようには見えるがね……。」
マーサの鋭い視線が、フィリアの顔を捉える。
フィリアは一瞬言葉に詰まったが、自分の身分や追放の経緯を正直に話すべきか迷った。
しかし、今の彼女には、エルドラード王国の元王女であるという証は何一つない。
話したところで、信じてもらえるはずもなかった。
「……私は、フィリアと申します。遠い国の……事情があって、故郷を離れ、新しい土地で生きるために旅をしておりました。しかし、途中で道に迷い、このような姿に……。もし、よろしければ、この村で何かお手伝いをさせていただけないでしょうか。お食事と寝床をいただく代わりに、私にできることなら、何でもいたします。」
フィリアの言葉には、嘘偽りのない真剣さが込められていた。
マーサは、しばらく黙ってフィリアを見つめていたが、やがて小さく息をついた。
「……まあ、いいだろう。見ての通り、ミモザ村は貧しい村だ。若い働き手はいつも足りておらん。お嬢さんが本当に働く気があるのなら、手伝ってもらいたい仕事はいくらでもあるよ。」
こうして、フィリアのミモザ村での生活が始まった。
最初は、村人たちの視線の中に、まだ警戒心や好奇の色が混じっていた。
しかし、フィリアはそんなことを気にする素振りも見せず、朝早くから夜遅くまで、黙々と村の仕事を手伝った。
元王女とはいえ、幼い頃から活発で、乗馬や剣術で鍛えた体力は並大抵のものではない。
畑仕事では、慣れない鍬の扱いに最初は戸惑いながらも、すぐにコツを掴み、男たちにも負けないほどの働きぶりを見せた。
家畜の世話では、動物たちに優しく声をかけながら、丁寧に世話をし、村の子供たちが驚くほど、すぐに動物たちと心を通わせてしまった。
ある時、村の井戸の滑車が壊れ、男たちが修理に難儀しているのを見たフィリアは、かつて王宮の職人たちが道具を修理しているのを見学した際の記憶を頼りに、手際よく滑車を分解し、磨耗した部品を調整し、見事に修理してのけた。
その手先の器用さと知識の深さに、村人たちは舌を巻いた。
また、フィリアは文字の読み書きができたため、農作業の合間には、村の子供たちに文字を教えたり、彼女が覚えていた古い物語を語って聞かせたりした。
子供たちは、美しく聡明なフィリアにすぐに懐き、「フィリア先生」と呼んで慕うようになった。
そんなフィリアの献身的な働きぶりと、誰に対しても分け隔てなく接する誠実な人柄は、少しずつ、しかし確実に、ミモザ村の人々の心を溶かしていった。
最初は遠巻きに見ていた村人たちも、次第にフィリアに親しみを込めて話しかけるようになり、彼女の周りには、いつしか温かい笑顔の輪ができるようになっていた。
特に、村の女性たちは、フィリアの優しさや賢さに感心し、彼女を本当の娘や妹のように可愛がってくれるようになった。
フィリアは、村人たちから与えられた小さな小屋で暮らし、村の皆と同じものを食べ、同じように働くという、これまでの人生では考えられなかった質素な生活を送っていた。
しかし、その生活には、偽りの笑顔や計算高い言葉が飛び交う王宮にはなかった、確かな手応えと、人と人との温かい繋がりがあった。
もちろん、夜一人になると、追放された日の屈辱や、裏切った者たちへの怒りが込み上げてくることもあった。
しかし、日中、村人たちと共に汗を流し、子供たちの屈託のない笑顔に触れることで、フィリアの心は少しずつ癒され、前を向く力を取り戻しつつあった。
(私は、まだ生きている。そして、私を必要としてくれる人が、ここにいる。)
ミモザ村の陽だまりの中で、フィリアは、自分の力で生きるということの本当の意味を、そして、ささやかな日常の中に隠された幸福を、見出し始めていた。
泥と雨にまみれ、見るからに衰弱しきってはいるが、その顔立ちや佇まいには、どこか場違いな気品が漂っている。
それが余計に、素朴な村人たちの心をざわつかせていた。
「どこの者かは知らんが、こんな寂れた村に何の用だ。」
「もしかしたら、どこかのならず者の仲間かもしれんぞ……。」
ひそひそと交わされる不安げな声。
フィリアの心は、冷たい絶望に沈みそうになった。
やはり、見ず知らずの困窮者を受け入れてくれるほど、世の中は甘くないのだろうか。
その時、村人たちの中から、ゆっくりと一人の老婆が進み出てきた。
年の頃は七十を過ぎているだろうか、深く刻まれた皺の中に、厳しいながらも温かい光を宿した瞳を持つ、村の長老らしき女性だった。
彼女は、フィリアの前に立つと、その青い瞳をじっと見つめた。
「……お嬢さん、ひどい顔色だねぇ。本当に、何日も食べていないのかい?」
その声は、穏やかで、不思議と人の心を落ち着かせる響きを持っていた。
「……はい。三日……いえ、もう何日になるか……。水以外、ほとんど何も口にできておりません。」
フィリアは、最後の力を振り絞るように答えた。
老婆(名をマーサと言い、このミモザ村のまとめ役のような存在)は、しばらくフィリアの目を見つめていたが、やがて小さく頷くと、周囲の村人たちに向かって言った。
「このお嬢さんを、村の空き小屋へ。それから、誰か温かい粥と、綺麗な水を少し分けてあげておくれ。話は、それから聞こうじゃないか。」
マーサの言葉には、逆らう者はいなかった。
村の男たちが数人、フィリアの細い腕を支え、村の奥にある、家畜小屋の隣に建てられた小さな空き小屋へと運んでくれた。
小屋の中は、干し草の匂いがし、決して快適とは言えない場所だったが、雨風をしのげる屋根と壁があるだけで、今のフィリアには天国のように感じられた。
すぐに、村の女性が木の椀に入った温かい麦粥と、水差しを運んできてくれた。
粗末な食事ではあったが、何日もまともなものを口にしていなかったフィリアにとって、それは命を繋ぐ何よりも尊い恵みだった。
一口、また一口と、震える手で粥を口に運ぶたびに、温かいものが体中に染み渡り、涙が止めどなく溢れてきた。
それは、空腹が満たされた安堵感からだけではなく、見ず知らずの自分に差し伸べられた、人の温情に対する感謝の涙だった。
その夜、フィリアは久しぶりに、獣の気配や雨音に怯えることなく、干し草の上に敷かれた毛布にくるまって眠りについた。
眠りは浅く、何度も悪夢にうなされたが、それでも、荒野で過ごした夜々とは比べ物にならないほどの安らぎがあった。
翌朝、少しだけ体力が回復したフィリアは、マーサの元を訪れ、改めて深く頭を下げた。
「昨夜は、本当にありがとうございました。おかげさまで、少し元気を取り戻すことができました。」
「そうかい、それは良かった。で、お嬢さん。一体どこから来て、どこへ行こうとしていたんだい?訳ありのようには見えるがね……。」
マーサの鋭い視線が、フィリアの顔を捉える。
フィリアは一瞬言葉に詰まったが、自分の身分や追放の経緯を正直に話すべきか迷った。
しかし、今の彼女には、エルドラード王国の元王女であるという証は何一つない。
話したところで、信じてもらえるはずもなかった。
「……私は、フィリアと申します。遠い国の……事情があって、故郷を離れ、新しい土地で生きるために旅をしておりました。しかし、途中で道に迷い、このような姿に……。もし、よろしければ、この村で何かお手伝いをさせていただけないでしょうか。お食事と寝床をいただく代わりに、私にできることなら、何でもいたします。」
フィリアの言葉には、嘘偽りのない真剣さが込められていた。
マーサは、しばらく黙ってフィリアを見つめていたが、やがて小さく息をついた。
「……まあ、いいだろう。見ての通り、ミモザ村は貧しい村だ。若い働き手はいつも足りておらん。お嬢さんが本当に働く気があるのなら、手伝ってもらいたい仕事はいくらでもあるよ。」
こうして、フィリアのミモザ村での生活が始まった。
最初は、村人たちの視線の中に、まだ警戒心や好奇の色が混じっていた。
しかし、フィリアはそんなことを気にする素振りも見せず、朝早くから夜遅くまで、黙々と村の仕事を手伝った。
元王女とはいえ、幼い頃から活発で、乗馬や剣術で鍛えた体力は並大抵のものではない。
畑仕事では、慣れない鍬の扱いに最初は戸惑いながらも、すぐにコツを掴み、男たちにも負けないほどの働きぶりを見せた。
家畜の世話では、動物たちに優しく声をかけながら、丁寧に世話をし、村の子供たちが驚くほど、すぐに動物たちと心を通わせてしまった。
ある時、村の井戸の滑車が壊れ、男たちが修理に難儀しているのを見たフィリアは、かつて王宮の職人たちが道具を修理しているのを見学した際の記憶を頼りに、手際よく滑車を分解し、磨耗した部品を調整し、見事に修理してのけた。
その手先の器用さと知識の深さに、村人たちは舌を巻いた。
また、フィリアは文字の読み書きができたため、農作業の合間には、村の子供たちに文字を教えたり、彼女が覚えていた古い物語を語って聞かせたりした。
子供たちは、美しく聡明なフィリアにすぐに懐き、「フィリア先生」と呼んで慕うようになった。
そんなフィリアの献身的な働きぶりと、誰に対しても分け隔てなく接する誠実な人柄は、少しずつ、しかし確実に、ミモザ村の人々の心を溶かしていった。
最初は遠巻きに見ていた村人たちも、次第にフィリアに親しみを込めて話しかけるようになり、彼女の周りには、いつしか温かい笑顔の輪ができるようになっていた。
特に、村の女性たちは、フィリアの優しさや賢さに感心し、彼女を本当の娘や妹のように可愛がってくれるようになった。
フィリアは、村人たちから与えられた小さな小屋で暮らし、村の皆と同じものを食べ、同じように働くという、これまでの人生では考えられなかった質素な生活を送っていた。
しかし、その生活には、偽りの笑顔や計算高い言葉が飛び交う王宮にはなかった、確かな手応えと、人と人との温かい繋がりがあった。
もちろん、夜一人になると、追放された日の屈辱や、裏切った者たちへの怒りが込み上げてくることもあった。
しかし、日中、村人たちと共に汗を流し、子供たちの屈託のない笑顔に触れることで、フィリアの心は少しずつ癒され、前を向く力を取り戻しつつあった。
(私は、まだ生きている。そして、私を必要としてくれる人が、ここにいる。)
ミモザ村の陽だまりの中で、フィリアは、自分の力で生きるということの本当の意味を、そして、ささやかな日常の中に隠された幸福を、見出し始めていた。
225
あなたにおすすめの小説
婚約者チェンジ? 義理の妹は公爵令嬢の地位もチェンジされました』 ~三日で破談、家ごと褫奪の末路です~
ふわふわ
恋愛
「お姉様の婚約者、私がいただきますわ。だって“公爵令嬢”ですもの」
義理の妹コンキュはそう言って、王太子との婚約を奪いました。
父はそれを容認し、私は静かに受け入れます。
けれど――
公爵令嬢とは“地位”ではなく、“責任”の継承者。
王宮で礼儀も実務も拒み、「未来の王太子妃」を名乗った義妹は、わずか三日で婚約破棄。
さらに王家への不敬と統治能力の欠如が問題視され、父の監督責任が問われます。
そして下されたのは――家ごとの褫奪。
一方で私は、領地を守り、帳簿を整え、静かに家を支え続ける。
欲しがったのは肩書。
継いだのは責任。
正統は叫びません。
ただ、残るだけ。
これは、婚約を奪われた公爵令嬢が
“本当に継がれるべきもの”を証明する物語。
侯爵令嬢はざまぁ展開より溺愛ルートを選びたい
花月
恋愛
内気なソフィア=ドレスデン侯爵令嬢の婚約者は美貌のナイジェル=エヴァンス公爵閣下だったが、王宮の中庭で美しいセリーヌ嬢を抱きしめているところに遭遇してしまう。
ナイジェル様から婚約破棄を告げられた瞬間、大聖堂の鐘の音と共に身体に異変が――。
あら?目の前にいるのはわたし…?「お前は誰だ!?」叫んだわたしの姿の中身は一体…?
ま、まさかのナイジェル様?何故こんな展開になってしまったの??
そして婚約破棄はどうなるの???
ほんの数時間の魔法――一夜だけの入れ替わりに色々詰め込んだ、ちぐはぐラブコメ。
オッドアイの伯爵令嬢、姉の代わりに嫁ぐことになる~私の結婚相手は、青血閣下と言われている恐ろしい公爵様。でも実は、とっても優しいお方でした~
夏芽空
恋愛
両親から虐げられている伯爵令嬢のアリシア。
ある日、父から契約結婚をしろと言い渡される。
嫁ぎ先は、病死してしまった姉が嫁ぐ予定の公爵家だった。
早い話が、姉の代わりに嫁いでこい、とそういうことだ。
結婚相手のルシルは、人格に難があるともっぱらの噂。
他人に対してどこまでも厳しく、これまでに心を壊された人間が大勢いるとか。
赤い血が通っているとは思えない冷酷非道なその所業から、青血閣下、という悪名がついている。
そんな恐ろしい相手と契約結婚することになってしまったアリシア。
でも実際の彼は、聞いていた噂とは全然違う優しい人物だった。
【完結】婚約者を奪われましたが、彼が愛していたのは私でした
珊瑚
恋愛
全てが完璧なアイリーン。だが、転落して頭を強く打ってしまったことが原因で意識を失ってしまう。その間に婚約者は妹に奪われてしまっていたが彼の様子は少し変で……?
基本的には、0.6.12.18時の何れかに更新します。どうぞ宜しくお願いいたします。
「いらない」と捨てられた令嬢、実は全属性持ちの聖女でした
ゆっこ
恋愛
「リリアーナ・エヴァンス。お前との婚約は破棄する。もう用済み
そう言い放ったのは、五年間想い続けた婚約者――王太子アレクシスさま。
広間に響く冷たい声。貴族たちの視線が一斉に私へ突き刺さる。
「アレクシスさま……どういう、ことでしょうか……?」
震える声で問い返すと、彼は心底嫌そうに眉を顰めた。
「言葉の意味が理解できないのか? ――お前は“無属性”だ。魔法の才能もなければ、聖女の資質もない。王太子妃として役不足だ」
「無……属性?」
氷の令嬢は断罪を笑う 〜婚約破棄した元婚約者が泣いて縋ってももう遅い、私は本物の愛を知ったから〜
sika
恋愛
社交界で「氷の令嬢」と呼ばれた侯爵令嬢リディア。
王太子アーヴィンとの婚約を誠実に守ってきたのに、彼はリディアを「冷たい女」と断罪し、卑しい伯爵令嬢に乗り換えた。
婚約を破棄されたリディアは、静かに微笑みながら王城を去る――その強さに誰も気づかぬまま。
だが、彼女の背後には別の男の影があった。寡黙で冷徹と噂される隣国の公爵、アレン・ヴァルディール。
傷ついた令嬢と孤高の公爵、運命の出会いが新たな恋とざまぁの幕を開ける。
これは、裏切られた令嬢が真実の愛で満たされていく溺愛成長ストーリー。
そして最後に笑うのは、いつだって冷静な彼女――氷の令嬢だ。
離婚したいけれど、政略結婚だから子供を残して実家に戻らないといけない。子供を手放さないようにするなら、どんな手段があるのでしょうか?
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
カーゾン侯爵令嬢のアルフィンは、多くのライバル王女公女を押し退けて、大陸一の貴公子コーンウォリス公爵キャスバルの正室となった。だがそれはキャスバルが身分の低い賢女と愛し合うための偽装結婚だった。アルフィンは離婚を決意するが、子供を残して出ていく気にはならなかった。キャスバルと賢女への嫌がらせに、子供を連れって逃げるつもりだった。だが偽装結婚には隠された理由があったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる