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第十五話:小さな波紋、そして確かなる共鳴
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数日後、王都の社交界を揺るがしたリディア主催のチャリティー夜会が、華々しく開催された。
その夜の主役であるリディアは、これ以上ないほど豪華な宝石を身にまとい、アシュフォード公爵夫人としての威光を惜しげもなく振りまいていたという。
しかし、その完璧な演出に、ほんの僅かな、しかし確実な不協和音が紛れ込んだことを、リディア自身は知る由もなかった。
アリアドネが匿名で贈った「心身を浄化し真実を見抜く聖なるハーブティー」。
それを受け取った数人の噂好きな貴婦人たちは、夜会の直前にありがたくそのハーブティーを飲み干していた。
結果として、夜会の最中に、彼女たちのうち何人かが原因不明の体調不良を訴え、青ざめた顔で頻繁に化粧室へ駆け込むという小さな騒動が起きたのだ。
中には、あまりの腹痛に耐えかねて、途中で退席せざるを得なかった者もいたという。
リディアは、得意の愛想笑いを浮かべてその場を取り繕ったが、予定していたいくつかの余興が滞りなく進まなかったことや、招待客たちの間に流れた不穏な空気に、内心では苛立ちを隠せなかったらしい。
後日、その夜会は一部の皮肉屋の貴族たちの間で「呪われた聖女の夜会」などと揶揄され、リディアの完璧な評判に、ほんの少しだけ、目に見えない染みがついた。
その噂を代理人を通じて耳にしたアリアドネは、自室で一人、静かにハーブティーを飲みながら、満足げに微笑んだ。
「ささやかなお返しよ、リディア。あなたの化けの皮が剥がれる日は、そう遠くないわ。」
一方、アリアドネが匿名で鉱山開発の被害が出ている村へ送った薬草とハーブ製品は、着実にその効果を発揮し始めていた。
ルシアンが手配した信頼できる運び人によって村へ届けられた薬は、衰弱しきっていた子供たちや老人たちの症状を和らげ、少しずつではあるが、彼らの顔に血の気と笑顔が戻りつつあった。
原因不明の病に苦しみ、絶望しかけていた村人たちにとって、それはまさに天からの恵みだった。
「一体どなたが……こんなにたくさんの、それも上質な薬草を送ってくださったのだろうか……」
「きっと、神様がお遣わしになった聖女様に違いない……」
村人たちは、顔も知らぬ「救い主」に心からの感謝を捧げ、その話はルシアンの記事を通じて、王都の一部の良識ある人々の間でも静かに話題となり始めた。
「アシュフォード公爵の鉱山は呪われているらしいが、どこかの慈悲深い方が、人知れず救いの手を差し伸べているそうだ」といった噂が、真実味を帯びて囁かれるようになったのだ。
ルシアンは、アリアドネの行動力と、彼女が調合した薬の驚くべき効能に改めて深い感銘を受けていた。
「アリアドネさん、あなたの薬は奇跡を起こしました。村の人々は、あなたを『瑠璃色の聖女』と呼んでいます。」
ある日、店を訪れたルシアンは、興奮した面持ちでそう報告した。
「大げさですわ、ルシアン様。私は、薬草師として当然のことをしたまでです。それよりも、エリオット様の不正を明らかにするための具体的な証拠は、何か掴めそうでしょうか。」
アリアドネは冷静に問い返した。
ルシアンは頷き、声を潜めて語り始めた。
「はい。鉱山開発の初期に関わっていた元作業員の一人で、不当な解雇と口止め料を強要されたという人物に接触できました。彼が当時の作業日誌の写しを秘密裏に保管している可能性があります。また、公爵家によって半ば強制的に土地を買い叩かれたという元地主たちのリストも入手しました。彼らから証言を集めることができれば……」
「その方たちの安全は確保できるのでしょうか。」
「最大限の注意を払います。アリアドネさん、もしよろしければ、彼らへの聞き取り調査に、薬草師としての見地からご協力いただけないでしょうか。健康被害の実態をより詳細に記録するために。」
「……わかりました。私にできることがあるのなら。」
アリアドネとルシアンの間には、もはや疑いの余地なく、確かな信頼と協力関係が築かれつつあった。
「瑠璃色の薬草店」には、その評判を聞きつけ、様々な客が訪れるようになっていた。
そんなある日、一人の風格のある老紳士が、供も連れずにふらりと店に入ってきた。
その老紳士は、アリアドネの調合したハーブティーをゆっくりと味わいながら、彼女の薬草に関する知識や、店の経営方針について、鋭い質問を投げかけてきた。
アリアドネが一つ一つ丁寧に、そして自分の言葉で答えていくと、老紳士は満足そうに深く頷いた。
「……噂に違わぬ、素晴らしい薬草師殿だ。いや、失礼。私は、王宮で長年薬草管理官を務めておった、アルバンと申す者じゃ。」
アルバンと名乗った老薬師は、現在は引退しているものの、王都の薬師ギルドや貴族社会において、未だに大きな影響力を持つ人物だった。
彼は、アリアドネの才能と志の高さに感銘を受け、彼女にいくつかの貴重な助言を与えてくれた。
王都の薬師業界の慣習、注意すべき貴族の名前、そして、時には彼女の知識を試すかのような薬草に関する難題。
アリアドネは、その全てに真摯に対応し、アルバンの信頼を勝ち取った。
「君のような若い才能が、この王都で正当に評価されることを願っておるよ。何か困ったことがあれば、いつでも儂を頼るがよい。」
アルバンの言葉は、アリアドネにとって心強い後ろ盾となるだろう。
リディアの夜会への小さな一撃、鉱山被害者への支援、そしてルシアンやアルバンといった新たな協力者との出会い。
アリアドネは、これまでの活動の成果に確かな手応えを感じつつも、決して驕ることはなかった。
次の目標は、王都での「瑠璃色の薬草店」の経営を軌道に乗せ、安定した収入源と社会的な信用を確立すること。
それと同時に、エリオット・アシュフォードの不正の確たる証拠を掴み、それを最も効果的な形で公にするための準備を着々と進めること。
そのために、アリアドネは夜ごと研究室に篭り、新たな薬草の調合や、復讐計画の緻密なシナリオ作成に没頭するのだった。
その夜の主役であるリディアは、これ以上ないほど豪華な宝石を身にまとい、アシュフォード公爵夫人としての威光を惜しげもなく振りまいていたという。
しかし、その完璧な演出に、ほんの僅かな、しかし確実な不協和音が紛れ込んだことを、リディア自身は知る由もなかった。
アリアドネが匿名で贈った「心身を浄化し真実を見抜く聖なるハーブティー」。
それを受け取った数人の噂好きな貴婦人たちは、夜会の直前にありがたくそのハーブティーを飲み干していた。
結果として、夜会の最中に、彼女たちのうち何人かが原因不明の体調不良を訴え、青ざめた顔で頻繁に化粧室へ駆け込むという小さな騒動が起きたのだ。
中には、あまりの腹痛に耐えかねて、途中で退席せざるを得なかった者もいたという。
リディアは、得意の愛想笑いを浮かべてその場を取り繕ったが、予定していたいくつかの余興が滞りなく進まなかったことや、招待客たちの間に流れた不穏な空気に、内心では苛立ちを隠せなかったらしい。
後日、その夜会は一部の皮肉屋の貴族たちの間で「呪われた聖女の夜会」などと揶揄され、リディアの完璧な評判に、ほんの少しだけ、目に見えない染みがついた。
その噂を代理人を通じて耳にしたアリアドネは、自室で一人、静かにハーブティーを飲みながら、満足げに微笑んだ。
「ささやかなお返しよ、リディア。あなたの化けの皮が剥がれる日は、そう遠くないわ。」
一方、アリアドネが匿名で鉱山開発の被害が出ている村へ送った薬草とハーブ製品は、着実にその効果を発揮し始めていた。
ルシアンが手配した信頼できる運び人によって村へ届けられた薬は、衰弱しきっていた子供たちや老人たちの症状を和らげ、少しずつではあるが、彼らの顔に血の気と笑顔が戻りつつあった。
原因不明の病に苦しみ、絶望しかけていた村人たちにとって、それはまさに天からの恵みだった。
「一体どなたが……こんなにたくさんの、それも上質な薬草を送ってくださったのだろうか……」
「きっと、神様がお遣わしになった聖女様に違いない……」
村人たちは、顔も知らぬ「救い主」に心からの感謝を捧げ、その話はルシアンの記事を通じて、王都の一部の良識ある人々の間でも静かに話題となり始めた。
「アシュフォード公爵の鉱山は呪われているらしいが、どこかの慈悲深い方が、人知れず救いの手を差し伸べているそうだ」といった噂が、真実味を帯びて囁かれるようになったのだ。
ルシアンは、アリアドネの行動力と、彼女が調合した薬の驚くべき効能に改めて深い感銘を受けていた。
「アリアドネさん、あなたの薬は奇跡を起こしました。村の人々は、あなたを『瑠璃色の聖女』と呼んでいます。」
ある日、店を訪れたルシアンは、興奮した面持ちでそう報告した。
「大げさですわ、ルシアン様。私は、薬草師として当然のことをしたまでです。それよりも、エリオット様の不正を明らかにするための具体的な証拠は、何か掴めそうでしょうか。」
アリアドネは冷静に問い返した。
ルシアンは頷き、声を潜めて語り始めた。
「はい。鉱山開発の初期に関わっていた元作業員の一人で、不当な解雇と口止め料を強要されたという人物に接触できました。彼が当時の作業日誌の写しを秘密裏に保管している可能性があります。また、公爵家によって半ば強制的に土地を買い叩かれたという元地主たちのリストも入手しました。彼らから証言を集めることができれば……」
「その方たちの安全は確保できるのでしょうか。」
「最大限の注意を払います。アリアドネさん、もしよろしければ、彼らへの聞き取り調査に、薬草師としての見地からご協力いただけないでしょうか。健康被害の実態をより詳細に記録するために。」
「……わかりました。私にできることがあるのなら。」
アリアドネとルシアンの間には、もはや疑いの余地なく、確かな信頼と協力関係が築かれつつあった。
「瑠璃色の薬草店」には、その評判を聞きつけ、様々な客が訪れるようになっていた。
そんなある日、一人の風格のある老紳士が、供も連れずにふらりと店に入ってきた。
その老紳士は、アリアドネの調合したハーブティーをゆっくりと味わいながら、彼女の薬草に関する知識や、店の経営方針について、鋭い質問を投げかけてきた。
アリアドネが一つ一つ丁寧に、そして自分の言葉で答えていくと、老紳士は満足そうに深く頷いた。
「……噂に違わぬ、素晴らしい薬草師殿だ。いや、失礼。私は、王宮で長年薬草管理官を務めておった、アルバンと申す者じゃ。」
アルバンと名乗った老薬師は、現在は引退しているものの、王都の薬師ギルドや貴族社会において、未だに大きな影響力を持つ人物だった。
彼は、アリアドネの才能と志の高さに感銘を受け、彼女にいくつかの貴重な助言を与えてくれた。
王都の薬師業界の慣習、注意すべき貴族の名前、そして、時には彼女の知識を試すかのような薬草に関する難題。
アリアドネは、その全てに真摯に対応し、アルバンの信頼を勝ち取った。
「君のような若い才能が、この王都で正当に評価されることを願っておるよ。何か困ったことがあれば、いつでも儂を頼るがよい。」
アルバンの言葉は、アリアドネにとって心強い後ろ盾となるだろう。
リディアの夜会への小さな一撃、鉱山被害者への支援、そしてルシアンやアルバンといった新たな協力者との出会い。
アリアドネは、これまでの活動の成果に確かな手応えを感じつつも、決して驕ることはなかった。
次の目標は、王都での「瑠璃色の薬草店」の経営を軌道に乗せ、安定した収入源と社会的な信用を確立すること。
それと同時に、エリオット・アシュフォードの不正の確たる証拠を掴み、それを最も効果的な形で公にするための準備を着々と進めること。
そのために、アリアドネは夜ごと研究室に篭り、新たな薬草の調合や、復讐計画の緻密なシナリオ作成に没頭するのだった。
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