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好き好き好き(春馬)
しおりを挟む俺は特別頭が良くて、特別顔が良い。
そんなことは生きていく中でなんとなく分かっていた。
だからこそ、大輔と対等な関係を築くことが難しかった。
(あ………)
「ふーくん、髪の毛派手すぎない?」
「カッコいいだろ!母さんに強請った2万で染めた!!」
高校生くらいの男子が仲良く話しながら歩いている。
(…………)
俺と大輔には、そういう関係が無かった。
幼馴染なのに。
大輔は俺と距離を置いている。
“俺とは釣り合わないよ”、なんて大輔はいつも言ってるけど……俺は大輔がいないと苦しい。
大輔と一緒になりたくて高校、大学、就職先……全て大輔と合わせた。
好き。
そう伝えたかった。
だから、どうしようもない俺は飲み会の日、大輔に告白した。
「んー?はるまぁ?もっかい言ってー♡」
「っ……だから……、大輔が好きだって……。」
「あははー俺もだーいすきっ!!」
「っ………!」
嬉しかった。
10年以上も待ち焦がれた、大輔との両思い。
だけど、俺は卑怯な手を使ってしまった。
「大輔から告白したんだよ。」
恥ずかしかった。
俺から、大輔を好きになる事実を伝えたくなかった。
そんな、俺の弱みが大輔を苦しめた。
だけど、苦しんでいく大輔を見るたびに俺は性的興奮を覚えるようになった。
ゾクゾクが堪らない。
俺のことで病んでくれる大輔可愛い。
だから、わざと冷たくする日もあった。
突然、大輔が自殺しようとした。
原因を聞いてみると、”春馬と一緒にいるのが苦しくなった”って言われた。
俺は、大輔を苦しめるのが好きだった。
だけど、俺だけが気持ちよくてはだめなんだ。
こんなのおかしい。
俺は、最低な人間だ。
大輔は普通にイケメンだし、俺に執着しなければ普通の人生を歩める。
結衣って子と、付き合えたかもしれない。
でも、大輔の印象に残るように別れたい。
離れるのに、一生俺を忘れないで欲しい。
そんな傲慢な想いが溢れて、俺は美香って女と浮気することにした。
キスをした。
手も繋いだ。
大輔にバレるようにわざと俺のスマホが見れるところに置いたりした。
最低なのは分かってる。
だから大輔に浮気がバレた時、俺は平常心を保てなかった。
本当は別れたくない。
だけど、臆病な俺は思ってもいないことを大輔に言ってしまう。
大輔なんて面倒くさくない。
俺のことで悩んでくれる大輔が大好き。
だけど、それじゃ駄目なんだ。
(……ばいばい、)
心の中で、優しく大輔に言う。
止まれ
「”【Stop】”」
酷く震えた声で、大輔は俺に命令をした。
「……Domだったの……?」
俺には、Normalだと言っていたのに……
「……逃がさない。」
睨んでるようにも見える愛おしい彼の目が、俺を映す。
(…………ああ、)
良かった。
これで、離れないで済む。
ずっと、一緒にいれるね。
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