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35 ◇食卓を囲む
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晃と同じ形の皿に、晃の半量くらいを薄く広げて盛ったカレーを平らげた一太は、にこにこ、にこにこと締まらない顔で水を飲んだ。
「美味しいー。給食のカレーより美味しい!」
「あらま。凄い褒め言葉をもらってしまったわ」
「本当です。俺が食べたカレーの中で、ううん、俺が今まで食べた食べ物の中で、一番美味しかったです」
「いっちゃん」
母は感動して抱きつこうとして、思いとどまった。相手は、成人男性であることを思い出したらしい。代わりに、上げた手を一太の頭に乗せて撫でた。
それも、どうかと思うけど。
それでも、晃が一太を見ると、一度目を見開いた後で蕩けるような笑みを浮かべていたので、大丈夫だったようだ。
あんなに喜ぶなら、僕もやろう。
「反応があるって嬉しいわー」
晃が一太のことばかり気にしていると、ちらちらとこちらを向いた母が言った。
「え? いつも通り、美味しいよ」
「美味しいなら美味しいって言って頂戴」
「あ、うん。美味しい」
いつも、美味しいな、と思いつつ食べていたが、口に出してはいなかったかもしれない。美味しいご飯が当たり前になりすぎていて、感謝を忘れていた。一太の大絶賛に気を良くした母がぽろりと溢して、初めて気付いた。
「ごめん。いつも美味しいご飯をありがとう」
「まあ」
母は、今度こそ遠慮なく抱きついた。幾つになっても息子だから、とか言うんだろう。
気持ちは分かるが、友だちの前ではやめて欲しい。身をよじると、すぐに離してくれた。照れ臭くて、一太から顔を逸らしてカレーを食べた。
「いっちゃん、疲れた?」
母の声に、ようやくそちらを向く。一太は、はっとして皿を手に立ち上がった。
「いいえ。ご馳走さまでした。たくさん食べて、お腹いっぱいです」
「あ、待って、いっちゃん。薬、薬」
ビタミン剤が処方されたので、毎食後に飲まなくてはならない。なんと三十日分だ。手にいっぱいの薬の束を取り出すと、一太がげんなりした顔を見せて座り直した。
「多すぎ……」
「足りてない栄養素だって」
「ふーん……」
一太は、嫌そうに、種類の違う錠剤を手に出して一粒口に入れた。空のコップに気付いて慌てている。晃が残っていたお茶を差し出すと、口に含んで上を向く。
目を白黒させながら顔が戻ってきたが、首を傾げてまたお茶を口にした。
失敗したらしい。
晃は、立ち上がって冷蔵庫から水を取り出す。狭い部屋だ。大した移動距離もない。すぐに戻って一太のコップに水を注いでいると、母がぶつぶつ言った。
「立ち上がるついでに、お皿を流しに浸けてくれればいいのに」
流しは冷蔵庫を越えた先ではないか。ちっともついでじゃない。
ほら、また一太が失敗した。
あんな小さな一粒、晃なら水分も要らずに飲み込めそうだ。というか、たったの三粒、ひと息に飲んでしまえばいいのに。
薬に慣れていることは何の自慢にもならないから、言わないが。
「粉薬にしてもらえば良かったね」
晃が言うと、一太はぶんぶん首を横に振った。
「これの方がまだいい。粉は苦い。不味い」
「病院で飲んだの?」
ずっと付き添えていたわけではないから、点滴が外れた後で処方されていたのかもしれない。
頷いた一太は、一粒ずつ苦労して飲み込んだ後でトイレへ駆け込んだ。
「お薬ゼリーでも買ってこようかな」
「後で買いにいきましょう」
母も同意見のようだった。
一太が薬を飲んでトイレを済ませた頃には、母の手で食器の片付けは全て終わっていた。
任せてしまってすみません、と恐縮する一太をなだめて晃はロフトへ上がる。適当に積んでいた冬物の服が、袋にまとめて入れられ、隅に置かれていた。他には特に使用していなかったから、床を水拭きしたら使えるだろう、と床を確かめると、特に埃は感じなかった。
「ほうきで掃いて水拭きしといたよー」
「ありがとう」
下で、洗濯物を干している母の声がする。母は、高いところは平気だが、ロフトへ上がる梯子が苦手だと言っていたのに。晃と一太のために上がってくれたんだろう。ありがたいことだ。先ほどの料理の件で学んだ晃は、しっかりと口に出してお礼を言った。
一太に上に居てもらい、下から布団を持ち上げる。梯子で荷物運びは難しいな、と晃は思った。受け取り手が居ても重たい。とはいえ、一太の荷物は、後は教科書となけなしの服。ロフトに充分収まる。あっという間に荷物を上げ終えると、一太が、敷いた布団の上に寝転がった。
「ここ、いいね」
「そう? 使ってなかったから、使って」
さっきも言っていたな、と思いつつ、晃は一太の頭を撫でる。手にすり寄ってくる動きが可愛いな、と思っているうちに寝息が聞こえ始めた。
お風呂に入ってご飯を食べたのだ。そりゃそうなるだろう。医師は、本当はあと二日ほど入院させたい、と言っていたのだ。
晃はほっとして、一太の体にタオルケットを掛けて梯子を降りた。
「寝た?」
「うん、寝た」
「良かった、良かった。寝るのが一番だからね。さて、買い物に出掛けようか」
「僕は残ろうかな?」
「すぐだから、ちょっと付き合って。行きたいコンビニがあるの。連れていって頂戴」
母に頼まれたのは、一太のバイト先のコンビニだった。学生が夏休みだからか、客は少ない。
「ちょっと、そこの店員さん。これの支払いをしたいんだけれど」
「すいません。うち、基本的にセルフレジなんで、分からなかったら郵便局とか行ってもらっていいっすか?」
「郵便局はちょっと遠いから、ここで払わせてもらってるんだよ。あちらも、窓口は手数料が高いけど、機械なら安いから機械で払えと言うくせに、使い方を一回しか教えてくれん。いつもの、小さい可愛らしい店員さんはお休みなんか? ほら、あの男の子。何回でも手伝ってくれる親切な子。昨日も一昨日も見なかったから、いるときに支払いしようと待っとったけど、そろそろ期限だからこれ以上待てんくてなあ。あんた、手伝っておくれ」
「やってみて、どうしても駄目ならまた声掛けてくださーい」
年配の女性が、背の高い男の店員に声を掛けているが、品出しをしながら面倒臭そうに返事をして、女性の方を見もしない。
女性が、仕方なくセルフレジで操作を始めたが、すぐに、店員を呼ぶランプと音が響き始めた。
「あー、もう、あいつ何さぼってんだよ。何で俺がこんなに働かなきゃならないんだ!」
店員は、盛大に文句を垂れながら年配の女性の元へ歩く。
「支払いの用紙のバーコードを読み取りしないと、幾ら払うかとか出ないでしょ。バーコード。分かります?」
不満な声のまま説明するものだから、酷く居丈高で気分が悪かった。
「もういいよ。郵便局に行けば払えるんだね。あの子がいないんなら、もう来ないよ」
「始めから、郵便局が払いやすいって教えてただろ」
「私も事情を説明した筈だよ。あんた、客に話し掛けられて、こちらを向きもしないなんて、そんなことではこれから先、やっていけないよ。いいかい、誰かと話をするときはちゃんと目を見て」
「あー、うるさいうるさい!」
騒ぎを聞き付けて、六十を超えたかどうかという年齢の、髪の毛の薄い男性が裏方の扉から出てきた。
「瀬戸口くん。お客様に何をしているんだ」
なるほどなるほど、と母は呟いた。
「美味しいー。給食のカレーより美味しい!」
「あらま。凄い褒め言葉をもらってしまったわ」
「本当です。俺が食べたカレーの中で、ううん、俺が今まで食べた食べ物の中で、一番美味しかったです」
「いっちゃん」
母は感動して抱きつこうとして、思いとどまった。相手は、成人男性であることを思い出したらしい。代わりに、上げた手を一太の頭に乗せて撫でた。
それも、どうかと思うけど。
それでも、晃が一太を見ると、一度目を見開いた後で蕩けるような笑みを浮かべていたので、大丈夫だったようだ。
あんなに喜ぶなら、僕もやろう。
「反応があるって嬉しいわー」
晃が一太のことばかり気にしていると、ちらちらとこちらを向いた母が言った。
「え? いつも通り、美味しいよ」
「美味しいなら美味しいって言って頂戴」
「あ、うん。美味しい」
いつも、美味しいな、と思いつつ食べていたが、口に出してはいなかったかもしれない。美味しいご飯が当たり前になりすぎていて、感謝を忘れていた。一太の大絶賛に気を良くした母がぽろりと溢して、初めて気付いた。
「ごめん。いつも美味しいご飯をありがとう」
「まあ」
母は、今度こそ遠慮なく抱きついた。幾つになっても息子だから、とか言うんだろう。
気持ちは分かるが、友だちの前ではやめて欲しい。身をよじると、すぐに離してくれた。照れ臭くて、一太から顔を逸らしてカレーを食べた。
「いっちゃん、疲れた?」
母の声に、ようやくそちらを向く。一太は、はっとして皿を手に立ち上がった。
「いいえ。ご馳走さまでした。たくさん食べて、お腹いっぱいです」
「あ、待って、いっちゃん。薬、薬」
ビタミン剤が処方されたので、毎食後に飲まなくてはならない。なんと三十日分だ。手にいっぱいの薬の束を取り出すと、一太がげんなりした顔を見せて座り直した。
「多すぎ……」
「足りてない栄養素だって」
「ふーん……」
一太は、嫌そうに、種類の違う錠剤を手に出して一粒口に入れた。空のコップに気付いて慌てている。晃が残っていたお茶を差し出すと、口に含んで上を向く。
目を白黒させながら顔が戻ってきたが、首を傾げてまたお茶を口にした。
失敗したらしい。
晃は、立ち上がって冷蔵庫から水を取り出す。狭い部屋だ。大した移動距離もない。すぐに戻って一太のコップに水を注いでいると、母がぶつぶつ言った。
「立ち上がるついでに、お皿を流しに浸けてくれればいいのに」
流しは冷蔵庫を越えた先ではないか。ちっともついでじゃない。
ほら、また一太が失敗した。
あんな小さな一粒、晃なら水分も要らずに飲み込めそうだ。というか、たったの三粒、ひと息に飲んでしまえばいいのに。
薬に慣れていることは何の自慢にもならないから、言わないが。
「粉薬にしてもらえば良かったね」
晃が言うと、一太はぶんぶん首を横に振った。
「これの方がまだいい。粉は苦い。不味い」
「病院で飲んだの?」
ずっと付き添えていたわけではないから、点滴が外れた後で処方されていたのかもしれない。
頷いた一太は、一粒ずつ苦労して飲み込んだ後でトイレへ駆け込んだ。
「お薬ゼリーでも買ってこようかな」
「後で買いにいきましょう」
母も同意見のようだった。
一太が薬を飲んでトイレを済ませた頃には、母の手で食器の片付けは全て終わっていた。
任せてしまってすみません、と恐縮する一太をなだめて晃はロフトへ上がる。適当に積んでいた冬物の服が、袋にまとめて入れられ、隅に置かれていた。他には特に使用していなかったから、床を水拭きしたら使えるだろう、と床を確かめると、特に埃は感じなかった。
「ほうきで掃いて水拭きしといたよー」
「ありがとう」
下で、洗濯物を干している母の声がする。母は、高いところは平気だが、ロフトへ上がる梯子が苦手だと言っていたのに。晃と一太のために上がってくれたんだろう。ありがたいことだ。先ほどの料理の件で学んだ晃は、しっかりと口に出してお礼を言った。
一太に上に居てもらい、下から布団を持ち上げる。梯子で荷物運びは難しいな、と晃は思った。受け取り手が居ても重たい。とはいえ、一太の荷物は、後は教科書となけなしの服。ロフトに充分収まる。あっという間に荷物を上げ終えると、一太が、敷いた布団の上に寝転がった。
「ここ、いいね」
「そう? 使ってなかったから、使って」
さっきも言っていたな、と思いつつ、晃は一太の頭を撫でる。手にすり寄ってくる動きが可愛いな、と思っているうちに寝息が聞こえ始めた。
お風呂に入ってご飯を食べたのだ。そりゃそうなるだろう。医師は、本当はあと二日ほど入院させたい、と言っていたのだ。
晃はほっとして、一太の体にタオルケットを掛けて梯子を降りた。
「寝た?」
「うん、寝た」
「良かった、良かった。寝るのが一番だからね。さて、買い物に出掛けようか」
「僕は残ろうかな?」
「すぐだから、ちょっと付き合って。行きたいコンビニがあるの。連れていって頂戴」
母に頼まれたのは、一太のバイト先のコンビニだった。学生が夏休みだからか、客は少ない。
「ちょっと、そこの店員さん。これの支払いをしたいんだけれど」
「すいません。うち、基本的にセルフレジなんで、分からなかったら郵便局とか行ってもらっていいっすか?」
「郵便局はちょっと遠いから、ここで払わせてもらってるんだよ。あちらも、窓口は手数料が高いけど、機械なら安いから機械で払えと言うくせに、使い方を一回しか教えてくれん。いつもの、小さい可愛らしい店員さんはお休みなんか? ほら、あの男の子。何回でも手伝ってくれる親切な子。昨日も一昨日も見なかったから、いるときに支払いしようと待っとったけど、そろそろ期限だからこれ以上待てんくてなあ。あんた、手伝っておくれ」
「やってみて、どうしても駄目ならまた声掛けてくださーい」
年配の女性が、背の高い男の店員に声を掛けているが、品出しをしながら面倒臭そうに返事をして、女性の方を見もしない。
女性が、仕方なくセルフレジで操作を始めたが、すぐに、店員を呼ぶランプと音が響き始めた。
「あー、もう、あいつ何さぼってんだよ。何で俺がこんなに働かなきゃならないんだ!」
店員は、盛大に文句を垂れながら年配の女性の元へ歩く。
「支払いの用紙のバーコードを読み取りしないと、幾ら払うかとか出ないでしょ。バーコード。分かります?」
不満な声のまま説明するものだから、酷く居丈高で気分が悪かった。
「もういいよ。郵便局に行けば払えるんだね。あの子がいないんなら、もう来ないよ」
「始めから、郵便局が払いやすいって教えてただろ」
「私も事情を説明した筈だよ。あんた、客に話し掛けられて、こちらを向きもしないなんて、そんなことではこれから先、やっていけないよ。いいかい、誰かと話をするときはちゃんと目を見て」
「あー、うるさいうるさい!」
騒ぎを聞き付けて、六十を超えたかどうかという年齢の、髪の毛の薄い男性が裏方の扉から出てきた。
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