【本編完結】人形と皇子

かずえ

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第六章 家族と暮らす

124 俺の家族  成人

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成人なるひとさまのたこ焼き、美味しい!」
成人なるひとさま、お上手ですね」
「本当に。美味しいものをありがとうございます」

 見可みかに喜んでもらって、朱可しゅか茉璃まつりに褒めてもらった。灯可とうかも、俺の作ったたこ焼きを食べて、今度私も作りたいです、って言った。

「あ。じゃあ今度遊びに来たときに、たこ焼き作りする?」
「したいです!」
「兄上、ずるい。俺もする!」
見可みかも?村次むらつぐ見可みかもできるかな?」

 んん?と村次むらつぐが難しい顔をした。鼓与ことが焦がしたたこ焼きが苦かったかも。
 俺と一緒に頑張ってたこ焼きを焼いた鼓与ことは、あんまり上手にできなかったとしょんぼりしてる。また一緒に練習しよう?
 今は、壱臣いちおみがにこにこと笑って焼いてくれている。のんびりに見えて、あっという間に綺麗に焼き上がっていくのが、壱臣いちおみの凄いところだよね。
 緋色ひいろの膝の上に座って、皆でお話してる。楽しい。

見可みかさま、火傷しそうですね。灯可とうかさまと成人なるひとならいつでも準備しますけど……」
「えええ?俺、今日も手を出さなかった。お利口だった」

 あれ?そういえば。

緋椀ひまり作治さくじは?」
「今日は父上と母上と行っておいでって言ってた。あんまりうちの人ばかり押し掛けてもいけないからって」
「えええ?いいのに」
「俺も、皆一緒がよかった」
「ねえ?」
「こら、見可みか。こちらの家の催しによそ者がたくさん押し掛けては迷惑でしょう?」
「友だちがいたら楽しい」
「そう言って頂けると嬉しいです。ありがとうございます。しかし、親がたくさんいるのも邪魔でしょうし」

 んん?

朱可しゅか茉璃まつり緋色ひいろの友だち」
「ああ、成る程」

 朱可しゅかは優しく笑う。緋見呼ひみこさまに似てるけど、笑った顔が全然違うの不思議。

「そうです。緋色ひいろ殿下のお友だちです」

 じゃあ、俺も友だち呼んだし、一緒だ。

緋椀ひまり作治さくじは家族だから、いつでもいていいのに」
「家族、ですか?」
「一緒に住んでる好きな人」
「成る程……?」
「うちでは、家族の定義はそうなっている」

 朱可しゅかが少し首を傾げたら、俺の作ったたこ焼きを食べていた緋色ひいろが言った。俺の分は今、冷ましてる。

「そうでしたか。今は家を出ていても、家族と言ってくださるのですね」

 あ、そうか。今は家にいない。でも、だから家族じゃなくなったって言ったら寂しいな。ずっと家族でいいなあ。

「家にいないから家族じゃない?」
「いいや、お前が家族って思うんなら家族だろ」
「いいの?」
「もちろん」

 緋色ひいろを見上げると、俺のおでこにちゅってしてくれた。

「伝えておきますよ。きっと喜ぶと思います」

 そっか。うん、家族だよ。

「今日はきっと、二人でのんびりしてることと思いますよ。子どもは可愛いけれど、ずっと一緒にいると疲れる時もありますから。久しぶりに、二人でデート中かもしれません」

 そうなの?
 それもいいね!
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