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【44話】
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「兄様と何を話したのだ?」
「少し牽制をしてきただけだ。ルークの気にすることでは無いよ」
頬に手を当て気を静めてやる。
ルークはサイヒに触れられるのが好きだ。
こうして頬に愛おしく触れてやるとルークはサイヒの熱に夢中になって他の事を引きずらない。
皇太子としてそれで良いのかと思われるが、そうなってしまったのだから仕方がない。
「さぁ次の牽制と行こうか」
「次は誰だ?」
「此方から動かなくても相手から来てくれたようだ」
サイヒが首を右に向ける。
ソコにはマーガレットを伴ったローズが歩いて来ていた。
【認識阻害】がかかっている筈だが、その歩みに躊躇はない。
それはそうだろう。
マーガレットの法力はサイヒが己の一部を譲渡したものだ。
サイヒの力を感じ取ることは誰よりも長けている。
「久しぶりだなサイヒ」
「ローズ様も元気そうで」
「それにしても貴女がドレスを着るなんて」
「必要なら幾らでも着ますよ姉上?」
「そう、じゃぁ今日は必要な日だったわけね?」
「えぇ、私がドレスを着ても良いと思える様になったと、お2人に知ってもらうのが1番の理由でしたから」
サイヒがルークの腕に自らの腕を絡ませる。
体が密着してルークは頬を上気させる。
「可愛らしいでしょう?私の半身は」
「ルクティエス皇太子のためならドレスを着るのも厭わないと?」
「そう言う事ですローズ様」
「私の婚約者だった頃は式典でも夜会でも法衣で通した君が、正直ドレスを着る日なんて無いと思っていたよ」
「私もそう思っていたのですけどね、あまりにも魅力的な半身を見つけてしまいまして」
「少しルクティエス皇太子に嫉妬するな」
そのローズの言葉にルークが目を見開いた。
そして急いでサイヒの身を腕の中に隠す。
優し気な微笑みは消え、冷たい目をした無表情のルークがそこには居た。
「ローズ王太子、まだサイヒに未練が?」
発する声すら冷たい。
何時もの甘やかさを含んだ声を出す口が発した音とは思えない。
「ふふ、ルクティエス皇太子はサイヒを愛してらっしゃるのですね。ご安心ください。私のサイヒに関する感情は妹に向ける様なものですから」
「言葉だけなら何とでも言えるだろう?」
「私が異性として愛しているのは今隣に居るマーガレットだけです。その為にサイヒとの婚約を破棄し、聖女としての力をサイヒからマーガレットに譲渡して貰ったのですから」
さらにルークの目が険しくなる。
「自分が恋愛結婚をしたいからとサイヒを利用し捨てたのか?」
「捨てられたのは私です。聖女の力をマーガレットに譲渡すると決めたのもサイヒです。
全てはサイヒの心のままに行われた行為ですよ?利用したとは心外です」
「言っただろう?言葉では何とでも言えると」
「ルクティエス皇太子様。私たちはサイヒと皇太子様のように誓いの柱を上げることなどできません。
アレは奇跡とも言われる光なのです。
私たちには言葉でしか誠意を訴える事は出来かねます。お許しください」
マーガレットがルークに言う。
誓いの柱は奇跡なのだと。
「私とサイヒの間では2度誓いの柱が上がっている」
「お2人でなければそんな事は簡単に起こりません。
サイヒは規格外に神に愛されているのでしょうね。法力も魔力も武力も知力も人の域を超えています。
サイヒがマーガレットに譲った聖女であるための法力は、自分の持っている法力の0.5%程度だったそうですよ。
それでも当代の聖女であるマーガレットは歴代で1,2を争う能力の持ち主とカカンでは言われています。
サイヒは特別なのですルクティエス皇太子」
「だからカカンに返せかローズ王太子?」
「正直そう言いたかったのですが、ねぇ」
ローズがルークの腕の中に抱え込まれたサイヒを見る。
サイヒはもうローズの事も、姉のマーガレットの事も見ていない。
楽しそうな瞳でルークの事を見ている。
自分の興味はルークにしか向いていないのだと言うように。
「サイヒとルクティエス皇太子を引き離すのは無理そうですね。
サイヒの心はもうカカンには無い。実力行使でもしようものなら、サイヒに国を滅ぼされかねません。諦めるしかないでしょう」
「そうなのかサイヒ?」
ルークが腕の中のサイヒに問う。
「私は何処にも縛られる気はない。しいて言えばお前の存在だけだよルーク。
私が居たいのはお前の傍だけだ。
お前が離れたいと言っても離さない。帝国を滅ぼしてでもお前を逃す気はないぞ?」
黒曜石の瞳がゆらりと熱を持って揺れる。
その視線からルークは目が離せない。
サイヒがこんなに欲望の籠った瞳でルークを見るのは初めての事だからだ。
「皇太子でなくともサイヒは私の傍に居てくれるのか…?」
「お前が奴隷だとしても私はお前を選ぶよルーク」
「サイヒ…」
ギュウッ、とルークがサイヒを抱きしめた。
抱きしめられたサイヒがクスクス笑う。
ルークの腕に捉えられているせいで、その顔はどんな表情を浮かべているのか伺い知れない。
ただ、ひどく楽しそうな雰囲気だけは伝わってきた。
いったいどんな顔でルークの事を見ているのか?
見つめらているルークはそのエメラルドの瞳をキラキラと輝かせている。
頬をバラ色に染めて、これ以上無いくらい幸せそうな笑顔を浮かべている。
きっとルークを見るサイヒの表情も、これ以上無いくらい幸せそうな顔をしているのだろう。
「姉上、私はもうこの半身しかいらないのです。カカン国王には私は見つからなかったとご報告ください。
無駄に国に潤いを持たせてくれている、美しい花を咲かす山がいくつも消えるのはお嫌でしょう?」
サイヒの声は愉快そうだが、その言葉が嘘でないことは知れる。
サイヒの言葉には言霊が乗せられていたのだから。
そのサイヒの言葉にローズとマーガレットは心臓を素手で掴まれたような寒気と恐怖を覚えた。
サイヒなら指先1つで山を消滅させるだろう。
それだけの力がサイヒにはある。
だからこそカカンはサイヒの身を国に留まらせたかったのだ。
サイヒの気持ち1つで国の1つや2つ、簡単に滅ぼされるだろう。
それだけの力を持ったサイヒが、ルークと言う半身を得てしまった。
これからの大陸にある国の存亡はルークの手に委ねられたと言っても過言ではない。
ルーク自身は自分の存在意義がどれほどの力を持つのか理解はしていないようだが。
「貴女はあくまでガフティラベル帝国ではなくルクティエス皇太子様個人と共にあると言うのですね?」
「その通りです姉上。あ、姉上やローズ様の事が嫌いになった訳では無いですよ?
2人は私の大切な存在だ。だけどルークの存在の代わりにはならない。大人しく身を引いて下さいますねお2人共?」
もうサイヒの言葉は脅しでしかない。
しかしこの脅しが通じるのはこの2人だけだろう。
サイヒの力を知る者しかサイヒの恐ろしさは分からない。
ローズとマーガレットはサイヒの能力の恐ろしさを知っている。
指先に灯した光1つで山を消し飛ばしたところを。
拳圧だけで海を2つに割ったところを。
2人は見ているのだ。
その2人にとってサイヒを敵に回すほど無意味なことはない。
「貴女の幸せをカカンから祈ってますサイヒ」
「私も姉上とローズ様の幸せをルークの隣から祈っていますよ」
あれだけ脅しの様な事を言っておきながら。
振り向いたサイヒの顔は見たこと無いくらいに幸せに満ちた笑顔だった。
「少し牽制をしてきただけだ。ルークの気にすることでは無いよ」
頬に手を当て気を静めてやる。
ルークはサイヒに触れられるのが好きだ。
こうして頬に愛おしく触れてやるとルークはサイヒの熱に夢中になって他の事を引きずらない。
皇太子としてそれで良いのかと思われるが、そうなってしまったのだから仕方がない。
「さぁ次の牽制と行こうか」
「次は誰だ?」
「此方から動かなくても相手から来てくれたようだ」
サイヒが首を右に向ける。
ソコにはマーガレットを伴ったローズが歩いて来ていた。
【認識阻害】がかかっている筈だが、その歩みに躊躇はない。
それはそうだろう。
マーガレットの法力はサイヒが己の一部を譲渡したものだ。
サイヒの力を感じ取ることは誰よりも長けている。
「久しぶりだなサイヒ」
「ローズ様も元気そうで」
「それにしても貴女がドレスを着るなんて」
「必要なら幾らでも着ますよ姉上?」
「そう、じゃぁ今日は必要な日だったわけね?」
「えぇ、私がドレスを着ても良いと思える様になったと、お2人に知ってもらうのが1番の理由でしたから」
サイヒがルークの腕に自らの腕を絡ませる。
体が密着してルークは頬を上気させる。
「可愛らしいでしょう?私の半身は」
「ルクティエス皇太子のためならドレスを着るのも厭わないと?」
「そう言う事ですローズ様」
「私の婚約者だった頃は式典でも夜会でも法衣で通した君が、正直ドレスを着る日なんて無いと思っていたよ」
「私もそう思っていたのですけどね、あまりにも魅力的な半身を見つけてしまいまして」
「少しルクティエス皇太子に嫉妬するな」
そのローズの言葉にルークが目を見開いた。
そして急いでサイヒの身を腕の中に隠す。
優し気な微笑みは消え、冷たい目をした無表情のルークがそこには居た。
「ローズ王太子、まだサイヒに未練が?」
発する声すら冷たい。
何時もの甘やかさを含んだ声を出す口が発した音とは思えない。
「ふふ、ルクティエス皇太子はサイヒを愛してらっしゃるのですね。ご安心ください。私のサイヒに関する感情は妹に向ける様なものですから」
「言葉だけなら何とでも言えるだろう?」
「私が異性として愛しているのは今隣に居るマーガレットだけです。その為にサイヒとの婚約を破棄し、聖女としての力をサイヒからマーガレットに譲渡して貰ったのですから」
さらにルークの目が険しくなる。
「自分が恋愛結婚をしたいからとサイヒを利用し捨てたのか?」
「捨てられたのは私です。聖女の力をマーガレットに譲渡すると決めたのもサイヒです。
全てはサイヒの心のままに行われた行為ですよ?利用したとは心外です」
「言っただろう?言葉では何とでも言えると」
「ルクティエス皇太子様。私たちはサイヒと皇太子様のように誓いの柱を上げることなどできません。
アレは奇跡とも言われる光なのです。
私たちには言葉でしか誠意を訴える事は出来かねます。お許しください」
マーガレットがルークに言う。
誓いの柱は奇跡なのだと。
「私とサイヒの間では2度誓いの柱が上がっている」
「お2人でなければそんな事は簡単に起こりません。
サイヒは規格外に神に愛されているのでしょうね。法力も魔力も武力も知力も人の域を超えています。
サイヒがマーガレットに譲った聖女であるための法力は、自分の持っている法力の0.5%程度だったそうですよ。
それでも当代の聖女であるマーガレットは歴代で1,2を争う能力の持ち主とカカンでは言われています。
サイヒは特別なのですルクティエス皇太子」
「だからカカンに返せかローズ王太子?」
「正直そう言いたかったのですが、ねぇ」
ローズがルークの腕の中に抱え込まれたサイヒを見る。
サイヒはもうローズの事も、姉のマーガレットの事も見ていない。
楽しそうな瞳でルークの事を見ている。
自分の興味はルークにしか向いていないのだと言うように。
「サイヒとルクティエス皇太子を引き離すのは無理そうですね。
サイヒの心はもうカカンには無い。実力行使でもしようものなら、サイヒに国を滅ぼされかねません。諦めるしかないでしょう」
「そうなのかサイヒ?」
ルークが腕の中のサイヒに問う。
「私は何処にも縛られる気はない。しいて言えばお前の存在だけだよルーク。
私が居たいのはお前の傍だけだ。
お前が離れたいと言っても離さない。帝国を滅ぼしてでもお前を逃す気はないぞ?」
黒曜石の瞳がゆらりと熱を持って揺れる。
その視線からルークは目が離せない。
サイヒがこんなに欲望の籠った瞳でルークを見るのは初めての事だからだ。
「皇太子でなくともサイヒは私の傍に居てくれるのか…?」
「お前が奴隷だとしても私はお前を選ぶよルーク」
「サイヒ…」
ギュウッ、とルークがサイヒを抱きしめた。
抱きしめられたサイヒがクスクス笑う。
ルークの腕に捉えられているせいで、その顔はどんな表情を浮かべているのか伺い知れない。
ただ、ひどく楽しそうな雰囲気だけは伝わってきた。
いったいどんな顔でルークの事を見ているのか?
見つめらているルークはそのエメラルドの瞳をキラキラと輝かせている。
頬をバラ色に染めて、これ以上無いくらい幸せそうな笑顔を浮かべている。
きっとルークを見るサイヒの表情も、これ以上無いくらい幸せそうな顔をしているのだろう。
「姉上、私はもうこの半身しかいらないのです。カカン国王には私は見つからなかったとご報告ください。
無駄に国に潤いを持たせてくれている、美しい花を咲かす山がいくつも消えるのはお嫌でしょう?」
サイヒの声は愉快そうだが、その言葉が嘘でないことは知れる。
サイヒの言葉には言霊が乗せられていたのだから。
そのサイヒの言葉にローズとマーガレットは心臓を素手で掴まれたような寒気と恐怖を覚えた。
サイヒなら指先1つで山を消滅させるだろう。
それだけの力がサイヒにはある。
だからこそカカンはサイヒの身を国に留まらせたかったのだ。
サイヒの気持ち1つで国の1つや2つ、簡単に滅ぼされるだろう。
それだけの力を持ったサイヒが、ルークと言う半身を得てしまった。
これからの大陸にある国の存亡はルークの手に委ねられたと言っても過言ではない。
ルーク自身は自分の存在意義がどれほどの力を持つのか理解はしていないようだが。
「貴女はあくまでガフティラベル帝国ではなくルクティエス皇太子様個人と共にあると言うのですね?」
「その通りです姉上。あ、姉上やローズ様の事が嫌いになった訳では無いですよ?
2人は私の大切な存在だ。だけどルークの存在の代わりにはならない。大人しく身を引いて下さいますねお2人共?」
もうサイヒの言葉は脅しでしかない。
しかしこの脅しが通じるのはこの2人だけだろう。
サイヒの力を知る者しかサイヒの恐ろしさは分からない。
ローズとマーガレットはサイヒの能力の恐ろしさを知っている。
指先に灯した光1つで山を消し飛ばしたところを。
拳圧だけで海を2つに割ったところを。
2人は見ているのだ。
その2人にとってサイヒを敵に回すほど無意味なことはない。
「貴女の幸せをカカンから祈ってますサイヒ」
「私も姉上とローズ様の幸せをルークの隣から祈っていますよ」
あれだけ脅しの様な事を言っておきながら。
振り向いたサイヒの顔は見たこと無いくらいに幸せに満ちた笑顔だった。
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