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そして全能神は愉快犯となった
【111話】
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「さて久しぶりの地上だな。ルークが来るまでに仕事を片付けて良いデートスポットを探すとしよう」
本日のサイヒは久しぶりの地上で上機嫌だ。
天界が悪いところな訳ではない。
ただお綺麗過ぎる。
天人は清らかなのだ。
煩悩に溢れたサイヒとしては、たまにはお綺麗だけでない遊びも楽しみたいのだ。
ルークと昼間からニャンニャンしたいとも言う。
この全能神、煩悩が多すぎる。
間違いなくサイヒは歴代全能神の中で1番煩悩まみれてあろう。
その煩悩がルークだけに注がれているから世界は平和なのである。
「さて、では仕事前に甘味でも取るか。糖分が入らないと頭が回らん」
本日は地上を満喫するため朝から紅茶しか飲んでないのだ。
そして行くのは王都の中心街のケーキバイキング。
サラの行きつけである。
カラン
扉を開けるとベルが鳴る。
サイヒが入った瞬間、店の中の全員の視線が集まった。
そしてサイヒの姿を上から下まで見た後、全員がほぅ、と大きなため息をついた。
空色の髪に翡翠色の瞳。
軽装だが纏っている服装から冒険者だと言う事が分かる。
そうサイヒは本日は男装で冒険者を装っている。
この方が都合が良いのだ。
普段の色合いと正装のまま来たら、店の者全員が色気に当てられて腰を抜かすだろう。
【認識阻害・中】をかけてもサイヒの存在感は圧倒だ。
「男でも入れるか?」
「は、はいぃぃぃぃっぃ!是非ご入店くだしゃいぃぃぃぃ!!」
受付の男が声を裏返して叫んだ。
全員がその気持ちが分かった。
声まで落ちついたアルトで艶を含んでいる。
受付の男が顔を赤くしてモジモジしているのが気持ち悪い。
良い年した男がモジモジずるな。
だが誰も彼を責められない。
だって気持ちが分かるから。
もうケーキを取りに行く客はいない。
皆視線がサイヒに釘付けだ。
ケーキを取りに行くものもサイヒの席の近くを通って行くものばかりだ。
こっそりサイヒが覗ける入りにあるケーキに人気が沸騰中だ。
厨房はひたすらベリーのロールケーキを作る事となった。
【青の女神】と【幼児体型の悪魔】も存在感が凄いが、今回の客は洒落にならない。
厨房のパティシエまで目を奪われて動けない。
ロールケーキに人気が集中している事が救いだろう。
ザワッ
店の雰囲気がざわついた。
サイヒがとって来たケーキを口に入れたのだ。
別にナナのように白くてねっとりしたモノをいやらしく頬張る訳では無い。
普通にチョコレートケーキを品よくフォークで口に運んだだけだ。
だが開けられた形の良い唇。
チロリと見える赤い舌。
綺麗に並んだ白い歯。
決して大きくない口内にチョコレートケーキが入って行くのを見ると、何か居た堪れない気分になる。
眼を伏せ気味にしているので、双眸を縁取る睫毛が影を落とす。
ゴクリ、と店内にいるモノが唾を飲む。
何なんだこの色気の塊は…。
そうしてサイヒは1時間もしない内にケーキを3つ食べて満足して帰って行った。
ケーキよりフルーツティーが美味しかったと舌鼓を打ちながら。
この日、サイヒの使ったサラやフォーク、グラスを巡って壮絶なる闘いが店内で繰り広げられたらしい。
こうしてケーキバイキング《オノミアマ》にまた伝説が1つ加わる事となった。
本日のサイヒは久しぶりの地上で上機嫌だ。
天界が悪いところな訳ではない。
ただお綺麗過ぎる。
天人は清らかなのだ。
煩悩に溢れたサイヒとしては、たまにはお綺麗だけでない遊びも楽しみたいのだ。
ルークと昼間からニャンニャンしたいとも言う。
この全能神、煩悩が多すぎる。
間違いなくサイヒは歴代全能神の中で1番煩悩まみれてあろう。
その煩悩がルークだけに注がれているから世界は平和なのである。
「さて、では仕事前に甘味でも取るか。糖分が入らないと頭が回らん」
本日は地上を満喫するため朝から紅茶しか飲んでないのだ。
そして行くのは王都の中心街のケーキバイキング。
サラの行きつけである。
カラン
扉を開けるとベルが鳴る。
サイヒが入った瞬間、店の中の全員の視線が集まった。
そしてサイヒの姿を上から下まで見た後、全員がほぅ、と大きなため息をついた。
空色の髪に翡翠色の瞳。
軽装だが纏っている服装から冒険者だと言う事が分かる。
そうサイヒは本日は男装で冒険者を装っている。
この方が都合が良いのだ。
普段の色合いと正装のまま来たら、店の者全員が色気に当てられて腰を抜かすだろう。
【認識阻害・中】をかけてもサイヒの存在感は圧倒だ。
「男でも入れるか?」
「は、はいぃぃぃぃっぃ!是非ご入店くだしゃいぃぃぃぃ!!」
受付の男が声を裏返して叫んだ。
全員がその気持ちが分かった。
声まで落ちついたアルトで艶を含んでいる。
受付の男が顔を赤くしてモジモジしているのが気持ち悪い。
良い年した男がモジモジずるな。
だが誰も彼を責められない。
だって気持ちが分かるから。
もうケーキを取りに行く客はいない。
皆視線がサイヒに釘付けだ。
ケーキを取りに行くものもサイヒの席の近くを通って行くものばかりだ。
こっそりサイヒが覗ける入りにあるケーキに人気が沸騰中だ。
厨房はひたすらベリーのロールケーキを作る事となった。
【青の女神】と【幼児体型の悪魔】も存在感が凄いが、今回の客は洒落にならない。
厨房のパティシエまで目を奪われて動けない。
ロールケーキに人気が集中している事が救いだろう。
ザワッ
店の雰囲気がざわついた。
サイヒがとって来たケーキを口に入れたのだ。
別にナナのように白くてねっとりしたモノをいやらしく頬張る訳では無い。
普通にチョコレートケーキを品よくフォークで口に運んだだけだ。
だが開けられた形の良い唇。
チロリと見える赤い舌。
綺麗に並んだ白い歯。
決して大きくない口内にチョコレートケーキが入って行くのを見ると、何か居た堪れない気分になる。
眼を伏せ気味にしているので、双眸を縁取る睫毛が影を落とす。
ゴクリ、と店内にいるモノが唾を飲む。
何なんだこの色気の塊は…。
そうしてサイヒは1時間もしない内にケーキを3つ食べて満足して帰って行った。
ケーキよりフルーツティーが美味しかったと舌鼓を打ちながら。
この日、サイヒの使ったサラやフォーク、グラスを巡って壮絶なる闘いが店内で繰り広げられたらしい。
こうしてケーキバイキング《オノミアマ》にまた伝説が1つ加わる事となった。
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