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そして全能神は愉快犯となった
【138話】
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ダイカーン伯爵が剣を振るう。
ダイカーン伯爵家はその剣技により全能神を輩出したこともあるのだ。
そしてその血はダイカーン伯爵にも流れている。
ダイカーン額爵家の者は剣の扱いに長けている。
伯爵と言う貴族の中では中位の位ながらも、これまで好き放題やって来ていれたのはその剣技故である。
強い力を持つ者を手元に留めておきたい。
ゆえにダイカーン伯爵はこれまで悪事を働いていながら刑を下されていない。
キィン
キィン
金属がぶつかり合う音がチャペルに響く。
無駄のないダイカーン伯爵の剣筋。
何度も刃がリリーの急所を狙う。
特に執拗に顔を狙うのは妬みが入っているのかもしれない。
若く美しい男ほどダイカーン伯爵にとって厭わしい存在は無かった。
天人と言えど年は取る。
持っている法力量などで年の取り方は千差万別だ。
法力が強ければ強いほど老化が遅い。
ダイカーン伯爵は剣技を極めていたが法力量は少なかった。
65歳と言う年齢は、貴族なら20代、30代くらいに見えるのが普通だ。
だがダイカーン伯爵は年相応の見た目をしていた。
平民と変わらない老化速度。
ダイカーン伯爵のコンプレックスだった。
だから若い女を娶った。
自分と老化速度の変わらない平民を狙った。
自分よりも法力量の少ない、自分より弱い存在を手中に収めた。
ダイカーン伯爵自体が術を使えなくても、天界にも魔力持ちは居る。
その中で呪いの代行者として食って行っている者も居る。
そう言う裏の呪術師とパイプを作るのはダイカーン伯爵にとって難しいことでは無かった。
弱い存在を金の力で物にする。
クムリーのように邪魔する家族がいれば、呪いの契約を交わし無理矢理にでも手籠めにする。
1秒たつごとに1秒寿命が短くなる呪術。
その性質の悪い呪術の使い手はダイカーン伯爵家と歴代契約を交わしている。
その呪いの縛りによって、無垢な少女たちを何人も手に入れた。
後は子供を産ませ、より自分と波長の良い子供が生まれるのを待つのみだ。
そうすれば、新しい肉体が手に入る。
魂の上書き。
天界で禁則とされている術。
その術の存在を30歳を過ぎて、老化が進んでいく絶望感に襲われている時に知った時にダイカーンはもう決めていた。
器には執着しない。
新たな器を得て、自分も悠久の時を生きるのだと。
その為の大勢の花嫁たちだった。
邪魔するものは許さない。
それが若く美しい男なら尚更だ。
目の前の少年はダイカーン伯爵が用意した結婚指輪の呪縛を一瞬で解いた。
それだけでどれ程強大な法力を宿しているか分かる。
あの指輪には上級に値する術がかけられてあった。
術を説くには一級の浄化師が数人がかりで無いと解けない程強力な術だ。
金にだけは困っていないダイカーン伯爵は、指輪を量産して花嫁たちを子供を産む道具として扱ってきた。
その指輪を一瞬で消すだけの法力量。
ダイカーンは目の前の若い男が憎らしくて仕方なかった。
生きている事が嫌になるくらい傷つける。
美しい顔を、法力では治せない程切り刻む。
女を誘惑するあの甘い声を出す舌を切り落とす。
憎しみを剣に乗せ、ダイカーン伯爵は剣を振るった。
だがチャペルに響くのはリリーの悲鳴ではなく、金属が打ち合う音。
リリーはダイカーン伯爵の剣技を全て受けきっていた。
その身のこなしは見事としか言いようがない。
まるで剣舞をみているようだ。
剣を1振りするだけでも人を魅了する美しい動き。
(何故!何故神はこのような存在を生み出した!?美しく力ある物!私にはソレを授けなかった癖に!!)
眼から
鼻から
耳から
血を流しながら、ダイカーン伯爵は無我夢中で剣を振るった。
リリーが美し過ぎるため見る者は比較してしまう。
ダイカーン伯爵のその姿は酷く惨めなものであった。
ダイカーン伯爵家はその剣技により全能神を輩出したこともあるのだ。
そしてその血はダイカーン伯爵にも流れている。
ダイカーン額爵家の者は剣の扱いに長けている。
伯爵と言う貴族の中では中位の位ながらも、これまで好き放題やって来ていれたのはその剣技故である。
強い力を持つ者を手元に留めておきたい。
ゆえにダイカーン伯爵はこれまで悪事を働いていながら刑を下されていない。
キィン
キィン
金属がぶつかり合う音がチャペルに響く。
無駄のないダイカーン伯爵の剣筋。
何度も刃がリリーの急所を狙う。
特に執拗に顔を狙うのは妬みが入っているのかもしれない。
若く美しい男ほどダイカーン伯爵にとって厭わしい存在は無かった。
天人と言えど年は取る。
持っている法力量などで年の取り方は千差万別だ。
法力が強ければ強いほど老化が遅い。
ダイカーン伯爵は剣技を極めていたが法力量は少なかった。
65歳と言う年齢は、貴族なら20代、30代くらいに見えるのが普通だ。
だがダイカーン伯爵は年相応の見た目をしていた。
平民と変わらない老化速度。
ダイカーン伯爵のコンプレックスだった。
だから若い女を娶った。
自分と老化速度の変わらない平民を狙った。
自分よりも法力量の少ない、自分より弱い存在を手中に収めた。
ダイカーン伯爵自体が術を使えなくても、天界にも魔力持ちは居る。
その中で呪いの代行者として食って行っている者も居る。
そう言う裏の呪術師とパイプを作るのはダイカーン伯爵にとって難しいことでは無かった。
弱い存在を金の力で物にする。
クムリーのように邪魔する家族がいれば、呪いの契約を交わし無理矢理にでも手籠めにする。
1秒たつごとに1秒寿命が短くなる呪術。
その性質の悪い呪術の使い手はダイカーン伯爵家と歴代契約を交わしている。
その呪いの縛りによって、無垢な少女たちを何人も手に入れた。
後は子供を産ませ、より自分と波長の良い子供が生まれるのを待つのみだ。
そうすれば、新しい肉体が手に入る。
魂の上書き。
天界で禁則とされている術。
その術の存在を30歳を過ぎて、老化が進んでいく絶望感に襲われている時に知った時にダイカーンはもう決めていた。
器には執着しない。
新たな器を得て、自分も悠久の時を生きるのだと。
その為の大勢の花嫁たちだった。
邪魔するものは許さない。
それが若く美しい男なら尚更だ。
目の前の少年はダイカーン伯爵が用意した結婚指輪の呪縛を一瞬で解いた。
それだけでどれ程強大な法力を宿しているか分かる。
あの指輪には上級に値する術がかけられてあった。
術を説くには一級の浄化師が数人がかりで無いと解けない程強力な術だ。
金にだけは困っていないダイカーン伯爵は、指輪を量産して花嫁たちを子供を産む道具として扱ってきた。
その指輪を一瞬で消すだけの法力量。
ダイカーンは目の前の若い男が憎らしくて仕方なかった。
生きている事が嫌になるくらい傷つける。
美しい顔を、法力では治せない程切り刻む。
女を誘惑するあの甘い声を出す舌を切り落とす。
憎しみを剣に乗せ、ダイカーン伯爵は剣を振るった。
だがチャペルに響くのはリリーの悲鳴ではなく、金属が打ち合う音。
リリーはダイカーン伯爵の剣技を全て受けきっていた。
その身のこなしは見事としか言いようがない。
まるで剣舞をみているようだ。
剣を1振りするだけでも人を魅了する美しい動き。
(何故!何故神はこのような存在を生み出した!?美しく力ある物!私にはソレを授けなかった癖に!!)
眼から
鼻から
耳から
血を流しながら、ダイカーン伯爵は無我夢中で剣を振るった。
リリーが美し過ぎるため見る者は比較してしまう。
ダイカーン伯爵のその姿は酷く惨めなものであった。
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