聖女の力を姉に譲渡し国を出て行った元聖女は実は賢者でした~隣国の後宮で自重せずに生きていこうと思います~

高井繭来

文字の大きさ
217 / 297
そして全能神は愉快犯となった

【190話】

しおりを挟む
「パジャマパーティーは背徳的な夜食を要求する」

「いや、絶対駄目だかんね!私もう中年なの!若い頃と違うの!そんなメニュー食べたら体が膨張するでしょーが!!」

「その分動けばよい」

「皇妃になるとね、周りの目が合って剣を好きな時に振ってらんないの!!」

「良し、なら結界を張った上に手合わせの相手をしてやる」

「ジャンクフード作らせて貰います」

 ルーシュが土下座した。
 作る立場なのに、手合わせが出来るとなればルーシュはもうサイヒの下僕だ。
 バトルジャンキーの血が「コレは逃せない」とルーシュにプライドをかなぐり捨てさせる。
 皇妃になってから剣を握る機会が減ってルーシュは欲求不満なのである。
 まぁ夜の方は欲求不満になっていないが。
 なんともアンドュアイスはルーシュが相手なら肌を合わせても抵抗が無いのだ。
 それどころかルーシュの素肌を好んでいる。
 「ルーシュ可愛いね~綺麗だね~」
 なんて可愛い笑顔で言ってくれちゃうのだから、ルーシュにはたまったものではない。
 骨と言う骨が抜かれている。

 そして意外と、アンドュアイスは精剛であった。
 まぁあの牛妃の相手をしていたのだ。
 それなりに知識があるし体力もある。
 何よりルーシュ相手なら嫌悪感なんか湧くはずもなく、それどころかもっと肌を重ねたくなる。

 ルーシュがサイエモンに泣きついて避妊薬を回してもらってなかったらライトニングの兄弟は2桁に届いたかもしれない。
 それはそれで皇室にとっては良い事なのだろうが、ルーシュはそんなに子育て出来る気が無かったし、血の繋がった兄弟たちによる権力争いも見たくなかったのでライトニングは年の離れた妹が1人居るだけである。

「で、何が食いたい訳?」

「ゲンタッキーかドクドナルドで悩むな、モシュバーガーのモシュチキンも好みだぞ」

「あぁユラ様に【復元】で出して貰ってたやつね。私的にはゲンタッキーのビスケットが好きだな」

「ゲンタッキーと言えば、神話時代の鶏の足だがゲンタッキーの鶏は遺伝子操作をして足が四本ある鶏を開発したらしい。それ故にお手軽な値段であのクオリティーのチキンが提供できたそうだぞ」

「え”っ何それ怖い!!」

「と言う嘘を私の先祖が人に吹きまくっていたらしい」

「お前も先祖もホント愉快犯ね!!」

「因みに書き手も良く言うらしい。聞く人聞く人全てが騙されてくれて書き手的には楽しいらしいぞ。何でもほらを吹くのが大得意らしい。
宗教の勧誘もそんな言葉巧みに逆に「貴方に人生を預けさせてください!」なんて改心させていたそうだ。
良い子は真似したら駄目だぞ」

「人にほら吹くの駄目絶対!つーか書き手は何をやっているんだよ!?」

「変な性癖の持ち主なのだろう」

「うわ~知りたくなかったわ~………」

「まぁメタ発言はこの辺にして、ゲンタッキーのチキンで行くか!因みに私はクリスピーも好きだぞ。ポテトはドクドナルドのが良い!」

「甘味いらんの?」

「ポンダライオン様に敬意を払おう」

「OK「ドーナツね。作ってやるからホントに手合わせしろよ!」

「私は全能神だぞ?嘘はつかん」

「さっき思いっきり嘘ついてたけんだけどね!!」

「そんな昔の事はもう忘れた」

「お前私の扱いが雑じゃない!?」

「そんな事ないぞ?愛しているぞ心友」

「悪寒が走るから止めろ!愛はルーク様に囁いておけ、あの人の嫉妬買うとか絶対嫌なんだかんな!あの人お前が絡むと無茶苦茶怖くなるんだかんな!!」

「ふぅ、愛されるというのは難しいな」

「やっぱお前私の扱い雑じゃない!?」

 そんなこんな言いながらも深夜に向けてルーシュは夜食の仕込みをしに行くのだった。
 その間サイヒは何をしていたかと言うと?
 ルーシュとアンドュアイスの寝室に忍び込み、「避妊薬何て体に悪いわ!」と言いユラに【復元】して貰ってから使っているコンドー様に針で穴を空けていたらしい。
 ライトニングに弟か妹が出来る日は近いかも知れない。
しおりを挟む
感想 1,137

あなたにおすすめの小説

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。 国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。 悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。

冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる

みおな
恋愛
聖女。 女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。 本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。 愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。 記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?

浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。 「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」 ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

お前のような地味な女は不要だと婚約破棄されたので、持て余していた聖女の力で隣国のクールな皇子様を救ったら、ベタ惚れされました

夏見ナイ
恋愛
伯爵令嬢リリアーナは、強大すぎる聖女の力を隠し「地味で無能」と虐げられてきた。婚約者の第二王子からも疎まれ、ついに夜会で「お前のような地味な女は不要だ!」と衆人の前で婚約破棄を突きつけられる。 全てを失い、あてもなく国を出た彼女が森で出会ったのは、邪悪な呪いに蝕まれ死にかけていた一人の美しい男性。彼こそが隣国エルミート帝国が誇る「氷の皇子」アシュレイだった。 持て余していた聖女の力で彼を救ったリリアーナは、「お前の力がいる」と帝国へ迎えられる。クールで無愛想なはずの皇子様が、なぜか私にだけは不器用な優しさを見せてきて、次第にその愛は甘く重い執着へと変わっていき……? これは、不要とされた令嬢が、最高の愛を見つけて世界で一番幸せになる物語。

処理中です...