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2章
【242話】
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「グゥッ!」
「筋肉を収縮させて血管を閉じる、か。止血するにしてももう少し可愛い方法はなかったのか?」
ケラケラと少年が笑う。
心から愉快そうである。
人の腕を吹き飛ばしたとは思えないその反応。
狂っている。
そう皆が思った。
「いやぁっ!ミヤハルちゃん!ミヤハルちゃん!!」
ユラが右手を吹き飛ばされたミヤハルに駆け寄る。
床に小さな血だまりが出来ていた。
すぐに止血したので大した量には至っていないが。
ユラの靴を汚すには十分な量の血が床には流れていた。
「鈴蘭君!お願いミヤハルちゃんの手をっ!!」
「悪いが私は傷は治せても失ったものまで治せんよ」
「そんな、嫌よ!ミヤハルちゃん、まだ11歳なのに!女の子なのに!何で戦って腕を無くさなければいけないのよぉぉぉぉっ!!」
ユラが泣き叫ぶ。
右腕の無いミヤハルに縋りつき。
自分より小さい筈のミヤハルを抱きしめているはずなのに、ユラがミヤハルに縋りつくように見えるのは何故だろうか?
それは心の現れだろう。
年齢はユラの方が年上でも、精神面でミヤハルが強靭でユラを支えているのだ。
「女!その餓鬼から離れろ!!」
少年が叫ぶ。
だがソレはユラには聞こえていない。
「ミヤハルちゃん!ミヤハルちゃん!ミヤハルちゃんの手を!誰か、直して!直す術を誰でも良いから、ミヤハルちゃんの腕をっ!!!」
ユラは錯乱していた。
腕を吹き飛ばされた方のミヤハルの方がユラの錯乱に困っているくらいだ。
ミヤハルは吹き飛んだ腕に執着は無い。
それどころかどうやってこの後右手無しに少年と戦うかを考えている。
何としてもユラを引き離して戦いに戻りたいのに、ユラの涙がそれを許さない。
「うわぁぁぁぁぁぁあああっ!!」
子供のように泣き叫ぶユラ。
大粒の涙が床にポタポタ落ちる。
その涙を拭う手はもうミヤハルには片腕しか残されていない。
ソレだけが残念だな、とミヤハルは思った。
「誰か!誰か!」
どれ程強く祈っても、今この場にミヤハルの腕を治せる者は存在しない。
いや、実際には鈴蘭はミヤハルの腕を治すことが出来る。
だがソレはしない。
その事にマオは不思議に思っているが、マオは鈴蘭がすることに間違いなどないと思っているので己も口を噤むことを選んだ。
「お願い!神でも悪魔でも良いからっ、助けてぇっ!!!」
無理だ。
神はゲーム盤に夢中で、悪魔は人を狩る事に夢中だ。
ユラの願いを聞き届けるものなど存在しない。
存在しない…はずだった。
『貴方に【復元】の祝福を………』
柔らかで優し気な女の声が聞こえた。
そしてユラの身体が光る。
「来たな」
鈴蘭がニヤリと笑みを浮かべる。
「何がだ鈴蘭?」
マオが問う。
ソレに鈴蘭は嬉しそうに答えた。
「『悪意の概念』と対を成すもの。真反対に位置するもの『善意の概念』だ」
鈴蘭が答えるのと同時に、ユラの身体から溢れた光がミヤハルを包み込む。
そして光の中から五体満足のミヤハルが現れた。
「【復元】の真種の覚醒だ」
『真種』後に『古代種』と呼ばれる力に覚醒したものたちの1人が今ここに生まれたのだった。
「筋肉を収縮させて血管を閉じる、か。止血するにしてももう少し可愛い方法はなかったのか?」
ケラケラと少年が笑う。
心から愉快そうである。
人の腕を吹き飛ばしたとは思えないその反応。
狂っている。
そう皆が思った。
「いやぁっ!ミヤハルちゃん!ミヤハルちゃん!!」
ユラが右手を吹き飛ばされたミヤハルに駆け寄る。
床に小さな血だまりが出来ていた。
すぐに止血したので大した量には至っていないが。
ユラの靴を汚すには十分な量の血が床には流れていた。
「鈴蘭君!お願いミヤハルちゃんの手をっ!!」
「悪いが私は傷は治せても失ったものまで治せんよ」
「そんな、嫌よ!ミヤハルちゃん、まだ11歳なのに!女の子なのに!何で戦って腕を無くさなければいけないのよぉぉぉぉっ!!」
ユラが泣き叫ぶ。
右腕の無いミヤハルに縋りつき。
自分より小さい筈のミヤハルを抱きしめているはずなのに、ユラがミヤハルに縋りつくように見えるのは何故だろうか?
それは心の現れだろう。
年齢はユラの方が年上でも、精神面でミヤハルが強靭でユラを支えているのだ。
「女!その餓鬼から離れろ!!」
少年が叫ぶ。
だがソレはユラには聞こえていない。
「ミヤハルちゃん!ミヤハルちゃん!ミヤハルちゃんの手を!誰か、直して!直す術を誰でも良いから、ミヤハルちゃんの腕をっ!!!」
ユラは錯乱していた。
腕を吹き飛ばされた方のミヤハルの方がユラの錯乱に困っているくらいだ。
ミヤハルは吹き飛んだ腕に執着は無い。
それどころかどうやってこの後右手無しに少年と戦うかを考えている。
何としてもユラを引き離して戦いに戻りたいのに、ユラの涙がそれを許さない。
「うわぁぁぁぁぁぁあああっ!!」
子供のように泣き叫ぶユラ。
大粒の涙が床にポタポタ落ちる。
その涙を拭う手はもうミヤハルには片腕しか残されていない。
ソレだけが残念だな、とミヤハルは思った。
「誰か!誰か!」
どれ程強く祈っても、今この場にミヤハルの腕を治せる者は存在しない。
いや、実際には鈴蘭はミヤハルの腕を治すことが出来る。
だがソレはしない。
その事にマオは不思議に思っているが、マオは鈴蘭がすることに間違いなどないと思っているので己も口を噤むことを選んだ。
「お願い!神でも悪魔でも良いからっ、助けてぇっ!!!」
無理だ。
神はゲーム盤に夢中で、悪魔は人を狩る事に夢中だ。
ユラの願いを聞き届けるものなど存在しない。
存在しない…はずだった。
『貴方に【復元】の祝福を………』
柔らかで優し気な女の声が聞こえた。
そしてユラの身体が光る。
「来たな」
鈴蘭がニヤリと笑みを浮かべる。
「何がだ鈴蘭?」
マオが問う。
ソレに鈴蘭は嬉しそうに答えた。
「『悪意の概念』と対を成すもの。真反対に位置するもの『善意の概念』だ」
鈴蘭が答えるのと同時に、ユラの身体から溢れた光がミヤハルを包み込む。
そして光の中から五体満足のミヤハルが現れた。
「【復元】の真種の覚醒だ」
『真種』後に『古代種』と呼ばれる力に覚醒したものたちの1人が今ここに生まれたのだった。
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