男として育てられた公爵家の令嬢は聖女の侍女として第2の人生を歩み始めましたー友人経由で何故か帝国の王子にアプローチされておりますー

高井繭来

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本編で語られなかったイチャラブ事情

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「ご無沙汰してました!和菓子トーナメント再開です!メタ発言スミマセン!それではまずはレオンハルト選手による”いが餅”です!皆さまどうぞ召し上がり下さい!!!」

 シーンと静まり返る観衆。
 5人のテーブルに盆が並べられる。
 その上に載っているのは笹の上に乗った可愛いいが餅が3個。

「いが餅とは、しんこ餅で餡を包み、外側に色のついたもち米を数粒まぶした日本の伝統的な和菓子だったね。もち米の色は、淡い桃色、黄、緑など様々で見て楽しめるな。
「上にもち米をのせる」というのが重要なポイントらしいね、いが餅ができた当時は、たとえ不作が続き、満足にお米がとれずにお芋の団子を作るしかなくても、上に少しのもち米をのせることで贅沢な気分を味わっていたそうだね」

 ローズがまず意見を述べる。
 婚約者が相手でも公平に審査するようである。
 そこに特別誰かを贔屓したり卑下するような発言は無い。

「小さく、手のひらに乗せるとコロンと丸いフォルムをしとって、パステルカラーのもち米がなんとも愛らしゅうて、「映え」重視の若い女性にも喜ばれること間違いなしやね」

 何故か「映え」まで重視する先輩。
 この時代のカカンに「映え」は無い筈なのだが、本当にこの先輩は妖怪じみている。

「いが餅の美味しさは、土台となる団子の部分にかかってくるようだね。蒸したての柔らかいお団子で作ったいが餅は、モチモチというより軽いフワフワとした食感で、噛んでいるとあっという間になくなってしまう。子どもからお年寄りまで、誰でも食べられる親しみやすい味だね」

 ジャスミンがその味について言及する。

「上のカラフルなもち米はどんな味がするのかなルーシュ?」

「特に味はしませんが、口に入れたとき、もち米のつぶつぶした細かい食感も楽しむことができます。気軽に食べられるので、ついつい何個も食べてしまわないよう注意が必要ですね」

 ワンコが!
 ワンコがはみ出ているぞアンドュアイス!!
 早く引っこめて!!!

 ルーシュは気が気でなかったが、アンドュアイスのワンコを隠すので必死である。何とか普通のコメントをひり出せてホッとした。

「これは審査員の皆さま好印象の様です!!それでは次に聖女であるマーガレット選手の番です!」

 5人のいが餅の乗っていた盆が下げられ、新たな盆が並べられるのであった。

「私、負けませんわよ♪」

 普段おっとりしたマーガレットの瞳には珍しく強い焔が滾っていた。
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